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宇上春彦
2023年5月5日 23:00
赤い花と一口に言っても、何の花かによって与えられる印象は変化する。チューリップなら愛らしいし、彼岸花なら妖しい美しさとか。その子はさしずめガーベラだった。着ている真っ赤なジャケットは華やかで、耳と首元には装身具がきらめく。周囲には、いつだって男女問わず人がいた。絶えない笑い声。ブーケの中でひときわ目立つ、でもバラのような近付きにくさはなく、少し手を伸ばしやすい花。親しみやすい人なのだと、同じゼミ