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笑いに取り憑かれた男と過ごした高校時代

 
人との出会いで運命は変わっていく。節目ごとに起こる新しい出会いは、私を知らない世界に連れて行ってくれる。
 

学生時代なら新しい出会いはよくあった。クラス替え。学校が変わる。進級する。今なら自分から出会いにいかないと、なかなか刺激的な経験はできない。
 

モテる道を模索した。イラストを描いて雑誌に投稿した。ネットゲームにどハマりした。作家と出会った。文章クラブを立ち上げた。
 

すべて、新しい出会いが巻き起こしたおかげで経験ができたんだ。今、おもしろいことを自分の身に起こしたいのなら、毎日の行動をちょっとだけ変えてみればいいよ。
 

「天然ボケなやつは実在しない」
 

そんな一言をサラッと言ったのは、高校時代の友だち、南原(ナンバラ)君だ。ちなみに私がウエダだからウッチャンナンチャンに繋がるのか、というとそんなことはない。もし私がウッチャンならイッテQが忙しいから、noteを書いてる時間はない。
 

南原君はボケキャラだ。そして暗い。クラスの中心人物ではないのに、クラスメイトは彼の言動に注視する。いつもなにかやらかしたり、笑いを巻き起こす一言を言うからだ。
 

南原君とは2年3年が同じクラスだった。2年生になった時、彼の登場シーンは強烈だった。
 

一発目の授業に遅刻して来たのだ。教室のドアを乱暴に開き、南原君は登場した。
 

なぜか全身水びたしで。
 

床に水をしたたらせながら、担任の先生が叱る。「南原!遅いというか、なんでびしょびしょやねん!」
 

息を切らしながら南原君は答えた。
 

「ち、ち、遅刻しそうだったので、は、は、走ってきました!」
 

一瞬の沈黙のあと、ドっと教室が揺れたんじゃないかと思うくらい、笑いが巻き起こりました。
 

(わかりやすい嘘だな、おい)
 

と私も笑いながら南原君に興味を示します。ヤバいやつって恐れより、南原君が気になったのです。休み時間に話しかけるようになり、友だちになりました。
 

私たちはクラスのおとなしいグループ。決して目立たず(南原君以外)、ゲームやマンガの話ばかりしていました。
 

「ウエダよ。おれはね、誰よりも笑いを聞いた耳をもつ男でありたいんだよ」
 

とどこかで聞いたセリフを南原君は言ってました。そしてさらに「天然ボケはいない。すべて計算だ」とも。なぜか笑いの哲学が異様でした。芸人を目指してはいなかったはずだけど。
 

彼から私は笑いを学んだと思います。フリとオチ。緊張と緩和。仕込み。
 

人の期待を上回るってのは、仕事でも笑いでも似てるんでしょうね。
 

今日も読みにきてくれてありがとうございます。私がモテ道に進んだせいで、「ウエダは、光の戦士に憧れたんだな」と南原君とは疎遠になりました。ヤスでした。
 
 
《南原君事件》

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