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機械が苦手という人のためのデジタルツールを作りたい!③ 猫の手よりも役立つデジタルツール3つのアイディア

デジタルに苦手意識がある人にこそ使ってもらえるツールを作るぞ!と奮闘しているしている小売店店長です。
お店の現状やデジタル超初心者がなぜデジタルツール作成に手をだそうと思ったのかは下の前回記事に書かせていただきました。読んでいただければ嬉しいです。

アイディアを形にしていこう


今までは画期的で最新的・斬新で効果的な、作業効率を大幅に削減できる夢のようなデジタルツールを!と意気込んでいました。
これからは、まずアイディアのひとつひとつを現実化することを考えていきたいと思います。
こんなのがあったらちょっと便利を積み重ねて、少しずつ現場の負担を減らしたいです。現場の声を聞きながらアイディアを絞っていきます。


スマホアプリで必要情報をその場で入手

小売業では店頭での作業が多いのですが、作業中にいろいろな情報が必要となります。他店舗情報、関係連絡先、配達料・手数料などの各種料金一覧などなど。
ただ、ほとんどの情報データはパソコン上か、紙ベースで所定の位置にファイルされています。現場では、情報が必要になると店頭を離れてデータを確認して、また店頭に戻ってくるという効率的ではない移動時間が発生してしまいます。
そこで、スマホアプリを活用して、これらのデータを簡単にアクセスできるようにしました。

アプリ画面

まだ試作の段階ですが、アプリの中には業務で使用するデータが何種類か収められており、編集もスマホでできます。
試用者からは「便利で編集が手軽」「情報へのアクセスが簡単」という好意的なフィードバックがありました。
現場からの意見を聞く前は他店舗情報、関係連絡先、配達料・手数料などの各種料金一覧くらいの情報があれば十分かと思っていました。
それに反して、他店舗情報ならFAX番号も載せて欲しい等の具体的な要望を受けたり、アプリのデータ量が気になるので画像は載せないでとの声を受けました。
必要な情報を絞ってブラッシュアップしていく予定です。


特売商品を活用した自動レシピ生成

夕方、食料品を買いに行くときにその日のメニューを決めているのは全体の2割程度だと言われています。大体のお客さまは売り場で商品を見ながら晩御飯を何にするか決めます。
そこで、特売商品を使ったレシピを提供することで、お客さまへのお買い得なメニュー提案のサービスが実施できます。
ChatGPTを活用して、特売商品に合わせたレシピを自動生成します。これにより、特売商品の魅力を最大限に引き出し、お客様にアイディアを提供します。
試作品はこんな感じです。

黄色の部分に特売商品を打ち込むだけで、左のチラシレイアウト内に内容が転記されるシートを作成しました。
この試作ツールが、同僚からの反応が一番大きかったです。
評価としては、「チラシ作成が迅速で簡単」と、とにかく驚きの声を多く受けました。
ただ、レシピの内容に関してはいまいちセンスがないとマイナス評価。レシピの内容に改善の余地があるとの意見が寄せられました。
これは商品の組み合わせを変えて、何度か更新してみると解決できそうです。
また、料理の完成イメージを持ちやすいように、画像もあるといいねと、このツールに関してもいろいろと具体的な改善案を受けることができました。


画像判定AIによる表示管理強化

店舗内で調理して提供する商品をインストア商品といいます。インストア商品は店内で製造するので、人の手でひとつひとつをパックに詰めて商品のラベルを貼ります。
人の手で行う作業につきものなのがヒューマンエラーによる事故です。特に商品ラベルの貼付ではミスが起こらないように、人間の目によるトリプルチェックを導入していますが、商品の表示管理を強化するため、画像判定AIとLINEBotを組み合わせたシステムを導入します。

画像を送ると商品名を返します。

これにより、商品のラベル添付ミスを検出し、品質を保つ一助となります。
実際に試作ツールを使用してもらったところ、「機械でミスをチェックしてくれるのはよい」と好評を得ましたが、「判定に時間がかかりすぎる」「判定できる項目が少ない」といった声もありました。
正直、一番形にしたいアイディアがこれだったのですが、最も現場から使えないと言われた試作ツールもこれでした。
画像判定AIにはTeachableMachineを利用したのですが、無料ツールでは業務利用に難しいのかもしれません。
こちらは利用するツールを最初から考え直さなければならないと、形にするどころか振り出し戻ってしまった気がします…。


現場の意見を大切にアイディアを実現する

自分の頭の中だけで考えていたアイディアを、完璧じゃなくても少し形にして試してもらうことで、さまざまな感想を受けることができました。
こんな感じのを作りたいんだよね、という話だけの時とは全く反応大きさが違うことにも驚きました。
自分ではあまり重要視していなかった部分が実際には必要だったり、使って欲しいと思った機能がダメだしの集中砲火で撃沈したり…。
現場で使う人の意見を第一にどんどん形を変えて、ちょっと便利なツール作成を進めていきます。


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