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ウィーンの王宮家具がすごかった話

この夏、3年ぶりにスペインを飛び出して旅に出てきました。
コロナですっかり国境が越え難いものになってしまっていましたのでね。
あ、うそ。
3月にフランス行きました。
年末にコロナになったので3回目の接種が打てず、
フランスはレストランやカフェの大半が3回打ってないと入れないので苦労しました。

そんな規制がすっかりなくなったこの夏はやっと以前のように旅ができるような感じ。
唯一、公共交通機関のみマスク。
美術館や公共トイレなどは規制がないので違和感ありますが
規制があるうちは守りましょう。

本当は日本へ行きたかったけれど
今回はプラハに住むおじさんを訪ねる、というプランを実行しました。
プラハへの飛行機が高かったので、車で点々といろんな場所を訪れながら2週間の長旅です。
旅は旅で印象的なことがたくさん。
後になって思うと
パンドラの箱を開けてしまった感じで現実に戻るのに一苦労するんですけど

休み明け、現実への戻り方を学んだ話はこちら↓

今回、綴っておきたいのは
プラハへの経由地で寄ったウィーンの王宮家具博物館がすごかったという話です。
経由地であって、目的地ではなかったので
現地のことは直前になってバタバタと調査。

何を見るべきか、どこへいくか、何を食べたいか(ザッハトルテ!笑)、地下鉄の使い方、などなど。
2泊3日だけなので現地でモタつく余裕はない!

その下調べ段階で、どうやら
”ウィーン=ハプスブルグ” ”ハプスブルグ=マリアテレジア+シシィ(人気度的にね)”
ということがわかってきました。
あとオペラ座。

観光スポットの大半がハプスブルグ家ゆかりの場所。
オペラ・クラシック音楽だって、ハプスブルッチ達を楽しませるために発展したわけですから。

そして各”ハプス”スポットのチケットもコンビチケットになっていたりして
果たしてそのコンビチケットがお得なのか、予約の必要性、移動所有時間など調べているうちに

「王宮家具博物館」という名前を見つけました。


王宮家具・・・・。
これは行かなあかんやろ。

さらに調べると、数世紀にわたって王宮で実際にハプスブルグ家に使われていた家具が保管されているという。
なんということだ。
これ以上本物の家具がありますでしょうか。


家具フリークにはディズニーランドより楽しい場所ですけど
一般的には地味〜な博物館なのでほとんど人はおらず心置きなく楽しめます。
そして本当に何千台という家具が展示・保管されていて
3時間弱いたと思うけど全部満喫しきれてない感じ。
もっといたかったけどね、当日猛暑で34℃越えなのに冷房効いてなくて暑さに負けました。

テーブルセットから(銀食器などなどはまた別の王宮に展示されています)
時計、鏡、椅子、ベッド、書斎、トイレ、果ては車椅子や棺桶まで
ありとあらゆるジャンルの家具




そして家具修復職人たちの道具や使っていたニスの種類、装飾素材、金具等々
あー、もう最高。

道具たち
象嵌一覧
シェラックニス各種



シシィの使っていた家具は映画『プリンセス・シシー』の撮影にも使われ
案外、今どきなオリーブカラー仕上げだったりして可愛らしい。
おしゃれ心をくすぐるモノは世紀を超えても変わらないのかも。

最近またブームのオリーブカラー



強烈な印象を受けたのは
マリアテレジアご本人様が刺繍をした布を張った椅子!


この刺繍、ひと針ひと針をあのカリスマワーキング16児ママが縫っているんですよ。
すごくない?
っていうか
そんな時間あったんかい?
とも思うけど。

そして、その子供たちが彼女に贈ったとされる書斎机。


こちらは隠し引き出しがたくさんあるらしいんです。
そりゃあ国家レベルの機密書類なんかもあるでしょうからね。
何度も修復がされているんですけど、一番最近の修復で
また新たな隠し引き出しが発見されたそうです。

発見の瞬間に立ち会ってみたいモノです。

時代ごと、ジャンルごとなど展示は一定の流れに沿ってされています。
家具を追うと歴史も追えます。
歴史っていろんな角度から学べるものなんだな。

興味のあるところから入るとわかりやすいね。
マンガでもいいし、旅行でもいいし、きっかけがあると頭に入りやすい。
高校の歴史の授業もそういう視点でしてほしかったな。

歴史に沿った展示が終わると、今度はオーストリアの近代家具の様式の移り変わりがダダーっと並びます。
そしてその後に、倉庫。笑
IKEAかい。

IKEAですかいな
積み上げすぎです
ありえん贅沢


何このガラクタ感


柵で仕切られた中に、
王宮で使われていた、
私なんぞが一生かかっても触れられる機会がないような素晴らしい家具が

積み上げ式保存。

柵の外にいるのは私なのにまるで動物園の柵の中の動物のように
「そっち側へ行きたい〜 触りたい〜 涙」笑

なんという贅沢。

虫なんて絶対喰ってないよね。



めちゃくちゃ勉強になりました。
たいして知識はないけど
本物見れたのは貴重だった。
世界最高峰を見れたのは感動だった。

好きなものがあると
旅もまたさらに
楽しいものになりんす。

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