うべ工房 TallerUBEKO

スペイン・バルセロナの郊外海沿いの町で家具修復工房やってます。日本の美しいものと西洋の…

うべ工房 TallerUBEKO

スペイン・バルセロナの郊外海沿いの町で家具修復工房やってます。日本の美しいものと西洋の美しいものを組み合わせたり、古くて魅力的なものに息を吹き込んだり。そんな工房の毎日が面白いので日記にすることにしました。#スペイン生活 #バルセロナ #家具修復 #リサイクルアート #ブロカント

マガジン

  • 家具の物語

    工房へ届く修復される家具たちの物語。同じものがひとつもないアンティーク家具の世界は深い!

  • スペインで徒然草

  • 村の人々

    バルセロナ郊外の小さな村の家具修復工房に訪れる村人たち。おかしな人から最高に素敵なお客様、ベテラン同業者からアーティスト仲間まで いろんな人をご紹介

  • 使える日常リアルスペイン語!!

    スペイン在住20年。家具工房を運営しながら日々起こることを実際にスペイン語でどう表現したか!などなど生きてるリアルなスペイン語表現を紹介!

  • ウベコ工房オリジナルプロジェクト

    家具修復だけでなくオリジナル作品&家具も制作しています。制作の裏話、アイデアが生まれた経緯など、日本の文化と西洋の文化をミックスしながらさらに素敵なものを生み出したいウベコ工房の熱血ストーリー。

最近の記事

  • 固定された記事

自分にしかできない仕事・魔女の宅急便に教えてもらった見つけ方 ウベコ工房自己紹介

私は現在、スペイン・バルセロナの郊外の小さな町でアンティーク家具の修復工房を運営しています。 工房をオープンして一年が経ち、少しずつ町にも馴染み、お客さんも増えてきました。 スペインで暮らすようになって今年で19年。 40歳でやっと「これが私の仕事」と心から言える仕事を得ました。 これまでにも様々な仕事を日本やスペインで経験してきましたが 今感じている、「これ!」という感覚は一度も感じたことはありません。 そんな仕事を見つけてみて分かったこと。 それは、幼い頃に見た『魔女

    • ピアノが欲しい

      家具工房をやってるといろんなオファーや問い合わせが入ります。 家具と関係あるものから 関連あるかな〜、みたいな話、例えば 引越してきた先のマンションに家具がいっぱいあるんだけど買いとってもらえない?とか そして全然関係ない事柄まで。 駐車場売りに出してるんだけど興味ない?とか。笑 今回は関係あるようなないような話からスタート。 一年くらい前の話なんだけど。 古いピアノを電子ピアノに買い換えるんだけど古いピアノ要らない?って。 正直欲しいんだけど場所取るよね。 う〜ん、と

      • Creativity is my religion私の信仰心

        スペインはカトリック大国と言われます。 普段はまったくそんな感じしませんが、聖週間となると急にお国をあげて宗教ムードが高まります。 有名なのはマラガやセビージャのProcecion、十字架を背負ったヘススキリスト、涙を流すマリアマグダレナ、遺体となったヘススキリスト、などの像を30人から50人くらいで担いで何時間も街の中を回ります。一人当たり30キロから50キロくらいを肩に担ぐのでそれはそれは大変な時間です。 Viernes santoと言われる聖金曜日の今日は、今現在21

        • 家具が家具を呼ぶ

          工房をオープンしてしばらくして気がついたんですけど どうやら家具は家具を呼ぶらしい。 しかも同類を。笑 今年の夏でオープンから3年経って 今4年目ですけど なんかね、ヤツらテレパシー交信してるんですよ。笑 例えば、キャビネットの修復の仕事がひとつ入ると、そっから いらないキャビネット譲るわ、 とか おじいちゃんのキャビネットペイントして使いたいの、 とかまそのペイントをみて娘さんも、 とか 倉庫一掃してて行き場がないからどうぞ とか。 半分は口コミ的な広まりだから分か

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          29本
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          15本
        • 村の人々
          27本
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          7本
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        記事

          心震える時計の修復

          しばらく時計ブームが来ていて時計の修復が続いていた時の話。 工房へ問い合わせに現れたのは私よりちょっと若いくらいの女性。 古い時計を使い続けたいので修復をお願いしたい、と。 後日、旦那様が時計を持ってきて 実はこの時計、奥様の亡くなったお父様が愛用していたものなんです、と。 急なことだったようです。 奥様自身からエピソードが出てこなかったことがなんだか切ない。 お父様の身の回りのものを整理していて出てきたこの時計を 思い出としておうちで使うことにしたそうです。 時計の中に

          心震える時計の修復

          製造されてないものを製造する職業

          今回のお題はこちらのカクテルバー・カート ▫️壊れてるタイヤのゴム替え ▫️メッキ仕上げを綺麗にする タイヤゴム替えって言われてもね、 修復で大変なのは、何しろ当時のパーツはもう作られていないのですよ。 まだ木材のパーツなら 種類やサイズによってなかなか難関ではあるものの、切ったり彫ったりしてなんとか出来ることがほとんどですが これが金属やゴム製、プラスチック製だと もうどうしようもない。 昔は今みたいに「スタンダード」なサイズ、デザイン、素材ではなくて それぞれがそれぞ

          製造されてないものを製造する職業

          籐を編み続けてみたら

          ひと通り籐の編み工程を学んだので、さっそく仕上げた2脚の椅子を店頭に並べました。 こういう家具も扱ってますよってことで。 ビフォーアフターを表示して分かりやすくね。 まだまだ学び中なので、そこんとこご理解頂いた上で30%オフキャンペーンスタートです。 すると その日の午後、1人のおばあちゃんが立ち止まって、 猛烈に血圧あがっちゃった!って言う顔でこっちをみていました。 目がキラキラしてました。 工房へ招き入れると 籐を見て 「私、お母さんとずっとこの座面を編む仕事してたのよ

          籐を編み続けてみたら

          籐でトゥネット・編み始める歓び

          籐で編まれた椅子の座面、時には背もたれや家具のドアにも使われますが。 こちらを手編みする技術を習得すべく アカデミーの籐技術コースを申し込みました。 技術を学ぶことになったいきさつはこちら↓ これまで修復の技術はアカデミーの短期コースには行ったことがあるけれど、 ほぼすべて師匠・フリアの工房で実際のオーダーを通して学んで来ました。 大学のような場所で学位を出されるような職業ではないし 実際のニーズに応える形で学んできたのは正解だったと思っています。 歴史的、学術的価値の高

          籐でトゥネット・編み始める歓び

          トウのトゥネットに挑戦!

          曲木の椅子メーカー・トーネットの椅子は籐の座面がほとんどですが、これ痛むと直すの大変です。 曲木技術の椅子、トーネットやJJ・Kornの詳しいお話はこちら。 手作業で直せる人がどんどん減っているためです。 時間も手間もかかる作業なので経済的に割に合わない仕事になりがち。 最近では既に編み込まれて布のようになって売られているものを太めの籐ではめ込む形のものが主流です。でも本来オリジナルのスタイルは、細い等を手で1本ずつ編んで縁を縫ってあるものです。 うちの工房に来る家具

          トウのトゥネットに挑戦!

          国を越えてこれまた変わる、親の役割

          素敵なお菓子屋さん発見 先々週、友達が私の工房の近くにあるお菓子屋さんのお菓子を持ってきてくれた。彼女の息子君がそこで研修をしているので、遊びに行ってついでに買ってきてくれた。とてもおいしい揚げドーナツでした。 ミシュランレストランで修行していたパティシエのお姉さんがやってるらしく、1口でその違いがわかる格別ドーナツでした。 スペインではカーニバルから聖週間までの7週間、このブニュエロbunyueloっていう揚げドーナツがケーキ屋さんやパン屋さんで売られます。 ブニュエロ

          国を越えてこれまた変わる、親の役割

          お子様ランチならぬお子様ベンチに一目惚れ

          昨年、近所のお客様のガレージ断捨離で まとめていくつか家具を引き取ってきました。 そのうちのひとつ、一目惚れした子供用のお庭ベンチ。 完全に公園にあるベンチのミニコピー。 座面も立派に木でできてるし 鉄製の脚のデザインもそのまま。 背もたれに至っては子供用らしく農園の動物が描かれている! なんという可愛らしさ! 手元に来てからしばらくは工房の看板代わりにフライヤー並べたり鉢植え置いたして使っていました。 我が工房の趣向を象徴するのにふさわしいベンチです。 それにしてもこの

          お子様ランチならぬお子様ベンチに一目惚れ

          セネガル行くか?

          今週日曜日、 魂の友(笑)である近所の絵描きさん、マネルがコロンビアに長期旅行に出かけます。 マネルとのナレソメはこちら↓ 毎日、孫の保育園送り迎えやその日のお昼に食べるお豆を買いに行く道すがら 工房に立ち寄って少しおしゃべりします。 しばらく会わなくなるのでここ数日は語りが深い。笑 彼とはアートのことも、 スピリチュアルなことも 社会的なことも どんなことでも大体似たような価値観で話ができて まだ知り合って1年も経ってないと思えないくらい話が終わらない。 仕事になら

          セネガル行くか?

          幸せな日

          今日はとっても幸せな気分。 を、うっとり満喫しようという意向と 今度最悪な気分になって自分を見失いそうになったときにこれを読み返すように 書いときます。 特にすごくいいことが起こったわけじゃないんだけど、 まず 昨日空手の昇級試験で組み手を16回やって ヘトヘトになって帰ってきた息子が 今夜はリラックスした音楽を聞きたいと言って 私が最近気に入っているEast ForestとSigurRosの曲を聴かせたらとても気に入ったみたい。 私も久しぶりに聴いて明日はこんな音楽聴き

          遅かれしとも有言実行 2024年の始まり

          遅ればせながら 2024年になりました。 もう1月終わるけど。笑 クリスマス休暇で12月25、26日にのんびりしたら のびのびしすぎてそのまま息子と共に風邪を引くという それまで気を張っていた分、気が抜けて、 抜けすぎて落ちた。ハゲかい。 そんな年末を過ごし 新年早々、娘が発熱。 なんだか体調不良に付きまとわれる新年三が日。 日本でも大変な事が次々起こって、一体なんなんだこの年明けはっ‼️ しかも珍しくずっとどんより曇り空が続いて まるでお空はわたしの状況を反映しているよ

          遅かれしとも有言実行 2024年の始まり

          「グッと地球便」に乗りました。ちょっと裏話編 

          思わぬ展開でテレビ番組に取り上げて頂きました。 いきさつと真面目な体験談はこちら↓ 今日はちょっと裏話的な面白かった体験を綴っておきます。 カメラの回る時間 取材体験で一番ワクワクしたのは隠しマイク。 刑事ドラマの潜入捜査みたいでカッコいい。 上着の裏側に実はマイクを貼っつけてあってカメラが回っていると録音されていくのかな? なんかそんな感じらしい。 ちっちゃいウエストポーチみたいのが付いててそれを腰に巻いてもらっているんだけど 「トイレの時言ってください」と言われてい

          「グッと地球便」に乗りました。ちょっと裏話編 

          テレビ大阪「グッと地球便」に乗りました 真面目に解説編

          今日はちょっと番外編的な。 テレビに出ちゃったよっていうお話。 突然のお話 先週日曜日、関西地区で放送された「グッと地球便」に出演いたしました。 時間をさかのぼること、あれは夏前くらいだったかなあ。 番組スタッフの方からメールを頂き 海外在住の日本人候補としてお話したいと言われました。 電話でなんとなくどんな生活をしてるか、とか仕事の内容を話しましたが、なんかめちゃマニアックな木の話とかしてた気がする。 とにかくまったくもって未知の事なのですべてが初めてで面白かった。

          テレビ大阪「グッと地球便」に乗りました 真面目に解説編