見出し画像

【餅】逆噴射小説大賞2020 オススメ作品ピックアップ

よく来たなお望月さんだよ。逆噴射小説大賞2020 の応募期間も終わり、選考期間となった。一次選考通過の発表はおそらく12月になるので今のうちに作品を読み優勝予想をするのもよいだろう。

今回は、私が予想するかなり良いところまでいくのではないか、というオススメ作品をピックアップしてみたよ。読み逃してたらチェックしてみて。

今回ピックアップしてないオススメ作品もTwitterでまとめています。

また、作品をチヤホヤしたい人向けにDISCORDチャンネルを開設しています。よろしければお越しください。

今回のピックアップ基準

・作者1名につき1作まで。
・その先が読みたいか
・展開の導線が引かれているか
・無理なく続きを書けそうか
・平易で可読性に優れているか
・なるべく前回のピックアップと重ならないようにする。

『ロケット』

清々しいほど潔いタイトル。常に走り続ける主人公と暴力祖母。
極め付きは名前を呼びながら駆け寄る柴犬だ。
特に説明はないが何が起こっているかは明瞭で読み味は明るく軽い。もっと続きをくれ!という飢餓状況を発生させるという意味で最も優勝に近いと思う。犬がしゃべる作品は傑作という法則もある


『ゴールデンスラッガーズゴールド』

社会的肉体的に圧倒的な強者とバカ二人。野球選手は試合に出ているから自宅に訪れたのは何者なのか。試合に出ているはずの本人や手下のヤクザかもしれない。大家さん相手に窓から逃げ出すのも面白い。どう転がっても最後は野球対決になるので楽しい。野球で首を飛ばす作品は傑作と言われています。

『満月ハロウィン』

ブルームーンとハロウィンのタイミングで投下された作品。素晴らしい。バイクに乗せられてるのは、たぶんホンモノの吸血鬼ですよね。無数の狼男に追いかけられるバイクアクション逃亡劇。渋谷の廃ビルへ逃げ込むバイカー、迫る狼男を蹴散らす天井に逆さまにぶら下がる影。そう、俺が乗せたのは本物の吸血鬼だったんだ。都市部でのチェイスは『キマイラの新しい城』を想起させられとても楽しくなつてしまった。

『落日の死影』

かまいたち三兄弟の能力解釈が極限まで極まってしまった。敵の力を信じ切断と回復を念頭に入れて、自らの命を勘定に入れた計算ずくのハント。
分かっていても人間が耐えられるようなものではなく、どうしてもその執念の強さに興味を覚えてしまう。

『深海の街』

一発で成人ラインだとわかる描写から始まり脱ぎ捨てられた衣服の順序からは情事の激しさが伝わってくる。
妙に育ちの良い男は大仕事を成したばかりで言葉少なだが激情を抱えている。拳銃を銘柄で呼ぶ解像度の高さは以降の銃撃戦にも期待が持てそうだ。

『死んでくれ松五郎』

甘いノスタルジーに浸りながら愛犬との思い出を殺す。その有り得ないほどの障壁を乗り越える理由は精神寄生体の松五郎を殺すため。
何気ない思い出に潜む松五郎との走馬灯の数々が想起されて読者を辛く苛む。それに犬がしゃべる作品は傑作という法則もある

『ブラックマンデー』

経済に支配された世界で月曜深夜に全市街地停電(ブラックマンデー)が発生する。未曽有のカタストロフの中で彼らはどのように生きるのか。
課金トラブルの描写や話の転がり方が面白く、世界の広がりが感じられる楽しい作品だ。

未来へ

続きを読みたいので良かったら続きを書いてね。
めちゃくちゃ楽しみにしています!


宣伝

逆噴射小説大賞2020応募作の完全版を掲載したのでよろしければ仇討ちしてね!

いじょうです。


#逆噴射ピックアップ #小説 #note感想文


この記事が参加している募集

note感想文

いつもたくさんのチヤホヤをありがとうございます。頂いたサポートは取材に使用したり他の記事のサポートに使用させてもらっています。