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シンセの音作り

キックの音とは?

ドラムマシンを買えば、各パートの音がすでに用意されているので、深いことを考える必要はないだろう。

でも、サンプリング音源じゃないキックの音ってどういったモノなんだろう?electribe2にはシンプルな波形音源が入っているので、試しに作ることにした。

波形の種類には「ノコギリ波、三角波、矩形波、サイン波」の4つがある。そこにノイズが加わって、大抵の音は5種類の波形からできている。

では、キックはどの波形をいじれば良いのかというと、サイン波にディケイ・リリースを与えればキックの音になる。ポーという音をポーンに変えるイメージだ。

実際、アナログシンセのキック音源はサイン波がほとんどだと思う。

出すぎる帯域

作ってみると、ものすごい音がもっさりというか、ボケているというか、音の帯域が広くて落ち着きがない。

EQで調整したいところだが、electribe2のEQはエフェクト機能に当てられており、別のエフェクトを使っていたので使えない。そこで、ピッチとフィルターを使って帯域の調整をした。

まずはピッチを下げキックの音域に。次にハイパスフィルターを使うことで、出すぎているローを削り、スッキリとした音に調整。

キックだからローパスじゃないの?と思うかもしれないが、意外にもハイパスを使うと調整がしやすい。もちろんローパスが間違いではないので、自分に合うやり方でOK。ただ、この逆転の発想?が音に対するイメージを豊かにするので、一度試して欲しい。

これはキックをサイン波で作った動画。

ハイハットは?

ライブハウスでガシャーンと鳴って、うるせえなと思った人もいるんではないだろうか。そう、うるさい音といえばノイズ。

electribe2にはローパスノイズ、ハイパスノイズ、ローファイノイズ、レゾナンスノイズの4種類が入っているので、ハイパスノイズを使って作る。

ディケイ・リリースの長さを調整することで、オープンとクローズの二種類が作れる。ピッチとフィルターで帯域の調整はキックの時と同じだ。オープン使わないって人なら、ただただノイズを短く鳴らすのもかっこいい。

余談だが、以前、高速道路の車中で音楽を聴いていた時、外からのゴーッと音が車内で響き音楽がちゃんと聴こえなかった。でも、ノイズで作られたハイハットの音はだけは後部座席までしっかり届いていた。

ノイズって凄い。

これはノイズ波形を加工してハイハットにした動画。タムもサイン波で作っている。キックはプリセットだがサイン波で作った経験を活かし、ピッチとフィルターで帯域を調整してる。

スネアは?

スネアはノイズと何かを合わせたような音なので、electribe2ではちょっと難しい。おそらくローパスノイズがスネア用の音として用意されてるので、そこをうまく使えばできると思う。

でも、サンプル音源のほうがいい音揃ってるし、メモリも食わないからそっちをおすすめする。先の動画でキックもプリセットの音を使ってるのは、メモリの消費を抑えるため。

結局プリセットを使っているが、以前はプリセットの音を何となくいじっていた所、自分で波形から作ると音へのアプローチが変わる。プリセットも自分の音に変えることが出来るようになる。

キックとベースの位置や、実は出しすぎていた低域、高域はボリュームが小さくも耳に届くので控えめに、そうすることで埋もれてた他の音が前に出てきたりと、バランスの取り方も具体的になった。

アウトボードEQを導入

最後にEQの話を少し。音作りをするっても、スピーカーには個体差があるので外で鳴らすとイメージと違うってのが起こりうる。その差を減らすためにも、アウトボードEQを導入した方が良いと友達にアドバイスを貰った。

導入したEQは「dbx 231」と特別なものではなく、安めのコスパ重視モデルだが、調整後に音楽を聴くと結構違う。

dbx 231

Aphex TwinのFilmはど定番の電子音楽だが、ロータムの質感が全然違って聴こえて、奥行きが広がるのを実感できた。グイって音がするのよ。

では、どのように調整するかだが、ピンクノイズを鳴らしてRTA解析しながらフラットに合わせる。RTA解析アプリを使えば、スマホで解析できるので結構簡単だ。

RTA解析アプリの例

厳密にフラットに出来なくても、ある程度揃えるだけでも鳴り方は違うので、シンセの音を作り込みたい時にEQの導入は効果的だと思う。

ついでにスピーカの音量差も調整しておこう。アンプの調子が悪かったりと、意外にも差があったりするので気をつけたいポイントだ。


なかなかディープな内容となってしまったが、別にここまでしないでも楽しめるし、こんな事しようぜって話ではないので、好きに遊ぼう。

ただ、いたずらに高級機材に手を出す前に、こういったアプローチもあるんだよというのを知ると、選択肢の幅が広がると思うので参考にしてもらえると嬉しい。

逆に、「高級機材なのにいまいちだな〜。」なんて思ってメルカリに放流しようと思ってるそこのあなた、その前にもう一度音作りを試してみない?

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