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サウンドオブミュージックのロケ地巡り

映画「サウンドオブミュージック」(1965年 ロバート・ワイズ監督 ジュリー・アンドリューズ主演)は多くの人に愛されていますが、オーストリアのザルツブルクに行けば、何ヶ所もそのロケ地を訪れることができます。街全体がロケ地と言ってもいいでしょう。

ザルツァッハ川の手前が旧市街、向こう側が新市街
ティファニーブルーに似た色の屋根が、ザルツブルク大聖堂(ドム)

これまで西欧を中心に16カ国を訪れていますが、その中で私が気に入っている街の一つが、ザルツブルクです。でも音楽関係で留学している人に言わせると、観光や音楽祭で来るのは楽しいけれど、音楽で留学している人にとっては、音楽以外にはやることはないから、必然的に音楽に励むしかない、そういう街がザルツブルクだと言っていた人がいました。

見出しの写真は、レオポルツクロン宮殿(Schloss Leopoldskron)。遠くにホーエンザルツブルク城が見えます。宮殿はホテルとして営業しているので、予約すれば内部の見学も可能です。

映画の中で、ウィーンから戻ってきたトラップ大佐と男爵夫人が、ボートから転落してずぶ濡れになったマリアと子供たちをあきれて出迎える前庭が、ホテルの前に見えます。

宮殿前の池は「レオポルツクロン湖沼」 周囲の散歩はオススメ


次は、ザルツブルク観光の定番、ミラベル公園です。マリアと子供たちがドレミの歌を歌いながら走り回るシーンを、公園のいろいろな場所でロケされています。ミラベル宮殿にしても公園もどことなく女性的な印象を受けないでしょうか。

ミラベル宮殿と公園

実は、ミラベル宮殿は大司教が愛人のために造らせたと言われています。これには当時でもかなり非難があったようです。大司教の権力がいかに強かったかを物語っています。

ミラベル公園 大聖堂(ドム) ザルツブルク城

この噴水の縁を歩くシーンが映画に登場してましたね。

バラのトンネル

映画では、このバラのアーチを、マリアと子供たちが歌を歌いながら駆け抜けていくシーンで使われていました。

このトンネルをそばで見ても、何の変哲もないトンネルなので、映画で使われていなかったら、特に注目もしないほどのものでした。でもここを駆け抜けさせようと思い付いた人、おそらくロバートワイズ監督の発想に敬服です。

次はモーツァルトの小橋。地元の方にとったら単なる橋ですが、サウンドオブミュージックのファンにとっては、映画と同じのがあったと感動ものです。映画撮影からかなりの年月が経っているので、橋のメインテナンスにはお金をかけて維持管理をしっかりしているのではないでしょうか。

橋を自分の選挙区に建設したら、あとは知らないではまずいですね。

モーツァルトの小橋

マリアにカーテン生地で作ってもらった洋服を着て、ピクニックに出かける子供たちが楽しそうに渡ります。歩行者専用と言われていますが、自転車も通ることがあるようです。

自転車と言えば、日本で歩道にあたる部分が、ヨーロッパでは歩行者用と自転車用にしっかり別れているところが多いので、歩道を歩いているつもりで自転車専用のレーンを歩いていて、サイクリストに迷惑をかけることになりかねないので、十分お気をつけください。

馬洗場(Pferdeschwemme)

この馬の洗い場も、子供たちがピクニックに行く前に通りますね。ここはカラヤン広場とも呼ばれています。彼はザルツブルク出身だからですね。

もちろん今は馬を洗ったりはしませんが、ザルツブルクにもウィーンにもフィアカーと呼ばれる馬車がかなり走っています。

この馬の糞はどのように処理するのか、ふと疑問に思ったことがあります。もちろん馬には、馬糞を受け止める容器が馬のお尻についています。街に垂れ流さないようになっているわけです。

ある時、ぼんやりとフィアカーを見ていたら、御者が降りて馬糞の容器を取り外して、近くに設置されている、普通のゴミ箱に馬糞を捨てているのを目撃したことがあります。これが正規の捨て方なのかわかりませんが、びっくりしたことを覚えています。一般の人がゴミを捨てるゴミ箱と共用なのでしょうか。

この馬車と馬糞の話は関係ありません

映画の中でも、マリアと子供たちが馬車に乗ってドレミを歌っているシーンが出てきます。あの馬車は向かい合わせに座ることができる馬車でしたね。

左から、ザルツブルクカリオン  ホーエンザルツブルク城  ザルツブルク大聖堂

もっと計画的にロケ地をめぐりをすれば、さらにマリアが生活していたノンベルク修道院、トラップ大佐の邸宅のモデルであるフローンブルク宮殿などを訪れることができたと反省しています。行き当たりばったりでした。何事も計画と準備が大切ですね。

とにかくザルツブルクは、街のどこをとっても絵になります。ですが一方、このような華やかな街にも、必ず負の部分あるいは闇の面があるはずだ、というのが私の考えです。この点はある程度長く住んでみないとわからないのでしょうね。

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