ピラーを隠す車たち
ピラー(Pillar)というのは柱という意味で、車のボディのうちルーフ(天井)を支える部分のことを指します。
以前からピラーを隠すタイプの車は結構ありましたが、近年様々な車種に広がっているので紹介したいと思います。
センターピラーを隠すのはもはや標準的な姿です。
これはドアサッシを黒く塗ることで、センターピラーを目立たなくすることです。
手を触れやすい部分なので黒をつや消しにすることで手垢が目立たないようにしています。
昔はオプションでした。
(シルバーなど他の色も選べたりしました)
今でも価格の安い車や見た目をあまり気にしない商用車ではボディ同色であることが多いです。
かつてはピラーレス4ドアの車もありました。
ボディ構造上はとても弱そうな構成をしています。
ワゴン車のリアピラーを隠す手法もかなり以前からあります。
写真はホンダ アコードワゴン(1994年)
ガラス面で覆ってピラーがないように見えます。
Aピラーを隠す車も登場しました。
写真はBMW ミニ〈2001年)
センターピラーを隠す手法と同様ですが、ガラスの光沢に合うように、光沢を持った樹脂で金属部を隠すようにしています。
全てのピラーを隠す車が現れました。
写真はトヨタ エスティマ(2006年)
フローティングルーフと名付けています。
ピラーが途中で消えたように見えるものも現れました。
写真はホンダ エアウェイブ(2005年)
この手法はかなり普及していて最近の車の常套手段です。
N-WGN(2013年)
こちらは上から伸びたピラーが途中で途切れていますが、途切れたラインがテールランプも横切っています。
トヨタ アルファード/ヴェルファイア(2015年)
こちらはBピラーが天井に到達する直前で途切れています。
トヨタ プリウス(2015年)
こちらは下から中途半端に出ているのではなく、上から中途半端に出ています。
トヨタ C-HR(2016年)
ピラーがもはや柱の形をしていませんが、天井まで繋がらない形をしています。
スズキ スイフト(2017年)
途中で途切れる形ですね。
スズキ ワゴンR(2017年)
アルファード/ヴェルファイアと同様にBピラーの頂点が途切れています。
ウィンドウグラフィックも似ています。
【あとがき】
ピラーの見せ方はウィンドウグラフィックにも関わるので、どのメーカーもこだわりが多いと思います。
しかしピラーはボディ構造を視覚的に見せる部分で、丈夫さ・力強さの表現にもなるので、あんまり隠すのもどうかと思います。
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