見出し画像

映画『マッチング』感想

公開初日、張り切って朝から『マッチング』を見てきた。
以下、感想箇条書き。バリバリにネタバレなのでご注意を。






・ネタバレ大歓迎と言うか先に展開を知りたい派なので、事前に小説読んでたけど、正解だったかも知れない。映画はかなり端折っているので「あの人は何だったの?」「そんな都合よく警察来る?」「ここはどういう流れだったの?」みたいな所が結構あった。先に補完しておくか、後から補完するか、どっちでもいいけど小説は必読。

・吐夢初登場から湿度が高い。初対面の相手に話す内容じゃない。普段の佐久間くんと温度差あり過ぎて風邪ひく。

・最初の水族館デート、吐夢が輪花に語り掛けてる時、通り過ぎた親子の「あの人と目を合わせちゃいけません!」感がおもろい。

・スマホに監視アプリ入れられるくだりが一切無かったので、吐夢のストーキング方法とか影山が怪しいって気付いたキッカケとかがよく分からなかった気がする。影山とも地元で遭遇しなかったので、輪花と影山の距離感も急に近くなっちゃったような感は否めない。

・「節子のハンドルネームがマリアじゃないの!?」って所でまずビックリしてしまった。分かり易くする為だったのかも知れないけど、キリスト教要素を匂わせたり「輪花母にマリアをやらせる」という意味において、やっぱりハンドルネームはマリアの方が良かったんじゃないだろうか。あれは「節子をやらせる」んじゃなくて「マリアという女をやらせる」って事なので。

・西山堀井と話す時のしっとり吐夢、とてもしっとりしていて良い。やっぱり湿度が高い。

・太鳳ちゃんの喉が心配になるが、悲鳴が本当にナイスな絶叫ぶりだった。特に父親が死んだ時の取り乱しっぷりが良かった。太鳳ちゃんの演技があまりにも悲痛で真に迫り過ぎていて、父親の遺体が映る辺りでちょっと目頭が熱くなった。

・客が死んで、恩師が死んで、友人でもある同僚が死んで、父親が死んで、それでもまだ自分の足で立っていられる輪花って物凄くタフだと思う。(立てなくなったら物語が終わってしまうからなんだろうけど)

・影山が本性表した時の金子ノブアキの声と目つき、ナイフを襖に突き立てるシーンから襖を吹っ飛ばすシーン(吹っ飛ばしたのは想定外だったそうですね)の凄みと言ったらもう。

・警官を装う声が低音佐久間丸分かりでちょっと笑った。逃げ出した輪花が扉の外に居る吐夢を見て怯む所、マジで可哀想過ぎた。前門の吐夢、後門の影山。どっち選んでも地獄じゃねーかという輪花の表情、グッドです。

・この流れで吐夢が、輪花の大切な人がまだ残ってる、この僕だ、って宣言するシーン来たら、緊迫シーンにも関わらず流石に笑ってしまうなと思ったら来なかった。そうか、来ないか。シュールな笑いになりそうだったんだが……。

・アクションシーンだと、顔が永山吐夢じゃなくて佐久間大介になる。(ニュアンス汲み取ってください)

・輪花が影山をボッコボコにするシーン、小説読んで「ファンキーやな~」と思ってたけど、映像で見ると更にファンキーだった。太鳳ちゃんは綺麗なんだけど凛々しいお顔なので、更に迫力マシマシである。輪花がボッコボコにしてる間、黙って立ってるだけの吐夢にちょっと笑った。

・斉藤由貴がとにかく凄い。ただ微笑んで立ってるだけで怖いと言うか、めちゃめちゃ雰囲気あるし迫力ある。キャストでラスボス分かっちゃうタイプのやつ。斉藤由貴がただの脇役なわけ無いわな。リスカと言うかアムカの傷にまで十字架があるの、細かいなぁと思った。

・入院する吐夢へのプレゼントがPUMAのスニーカーとピンクのシャツなの、何処かのアイドルを意識させててちょっと笑った。そうだね、輪花は吐夢にプレゼントするなら靴はPUMAだし、きっとピンクが似合うと思ったんだよね、そうだよね。

・病院のシーンの吐夢は表情が柔らかくて、ちょっと儚さも醸し出されてて、湿度は相変わらず高いんだが温度もぬるま湯ぐらいに高かった。可愛い。

・結局、輪花が姉である事も、影山が兄である事も、全部吐夢しか知らないんだよなと思うと……。(節子も最後に気付いたけど多分言わないだろうし)

・総括すると「不倫をするな」。

・十代の頃に永山吐夢というキャラクターに出会っていたら相当拗らせてた気がするので、吐夢が生み出されたのが今で良かった。見た目も好みだし、設定やら何やらから謎の庇護欲すら生まれてしまう。今後も輪花と仲良くクリオネの捕食見てなさいね、ってなる。まあ殺人鬼なんですけど。

・隣の席の見知らぬお姉さんがフライドポテトを用意してたんだけど、上映後、半分も減っていなくて笑ってしまった。食べる余裕無かったよね、そうだよね。

・帰り際、後ろに居たお姉さん1が「お腹すいた」って言ってて、お姉さん2が「いや無理、この内容見た後でとても食べられない」って言ってて、グロに対する耐性度で結構見る人選ぶかも知れないと思った。今の子供は特に、テレビドラマで残酷なシーンとかも見ないので、お子様連れはやや注意かも。堂本版金田一で鍛えられた世代より。

・もう一度小説読み返して、また見に行きます。




以下余談だが、公開前日(22日)放送の『大奥』の時にひっそり呟いてた内容も貼っておく。怖い男繋がりで。

・定信がとんでもサイコパスだった。明日、狂気のストーカー永山吐夢が世に放たれるけど、まさか前日にとんでもサイコパス松平定信が世に放たれるとは思わんかった。だてさく…。

・スノあんまりサイコパス役やらんからな~と思ったけど、トリリオンゲームのハルはサイコパスと言えばサイコパスだったなあいつ。もっと言えば、滝沢歌舞伎の官兵衛半兵衛も相当だし、官兵衛は心に闇を抱えて悪役やってるにしても、半兵衛は人を斬りたいだけのガチサイコパスだった。

・官兵衛VS半兵衛VS天王寺陽VS永山吐夢VS松平定信のサイコパス対決したら誰が勝つんやろなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?