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忘れ得ぬギャグ・その6 「ラオスのけし」

 「忘れ得ぬ」と銘打っているのにも関わらず、細部が曖昧だったりする本シリーズなのだが、今回はメジャー中のメジャー「こちら葛飾区亀有公園前派出所」からのご紹介。
 主人公の両さんは、プラモ作りの鬼才、松山ブラザーズの家を訪ね、そこに個人用に作ったガレージキットを見るのだが、その中に見かけないモデルを発見する。

秋本治「こちら葛飾区亀有公園前派出所」40巻  集英社

私にとってこれは、マニアックで、ニッチな物を元ネタにするというギャグが開花した瞬間だった。
そして、このネタの元になった「ゴルゴ13  ラオスのけし」がこちら。

さいとう・たかを「ゴルゴ13」9巻 ラオスのけし 
「こち亀」
「ゴルゴ」

とはいえ、「ゴルゴ13」自体は有名なタイトルなので分かりやすいが、マイナーな作品から引用するのは難しく、誰にも分かってもらえない可能性もあるが、そんな状況を切り抜ける方法も、「こち亀」の中にあった。

この様に突っ込みをすれば、どんなにニッチでマニアックな元ネタでも、例え作者以外誰にも分からなくても、ギャグとして成立するという寸法です。

個人的な見解だが、子供の頃読んで、意味の分からないパロディや引用に接した時に、分からないからつまらないでは無く、「何か元ネタがあるのだろうな」と、ひとまず心の隅に置いておく。後年突然元ネタに出会いに驚くと共に、ギャグが補完され何年か越しに成立するというのもまた楽しい物だと思う。

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