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カールズバーグのキャッチフレーズ”Probably the Best Beer in the World"について思う(1)

デンマークのビール、カールズバーグ
(カバー写真引用元:www.financetwitter.com)

もちろん日本でも有名ですね。飲んだことがなくても、例えばサッカーの大きな大会などではスポンサーの常連となっているのであの印象的なロゴマークを見たことも多いと思います。

そして、ロゴマークとともにこんなキャッチフレーズを目にしたことはありませんか?

Probably the Best Beer in the World
(おそらく、世界で一番最高のビール)


このキャッチフレーズ大好きなのです。

広告ではThe bestと言った最上級の表現を使うことはできません。第三者が見ても公平性を伴う調査に裏づけされたものなら使えないことはなく、例えば香港の広告などでも良く見るのが、”2022年日本市場で最大のセールスを獲得”*xxxxxx調べといった感じです。

とは言えそれがメインのキャッチフレーズとして使われることはあまりなく、サブフレーズとして挿入されているというのが普通です。

最高のビールとはなんでしょうか。

切れ味なのか、ガツンと来るアルコール度数なのか、ひたすらコクのあるものなのか、冷やして飲みたい人もいれば、常温で飲まないビールはないと考える人もいる、ちびちびとすすりながら楽しむ人もいれば、いやもうこのいっぱいをがグビグビと行きたい、という人もいる。

ましてやそのビールが惜しいと思えるのは、味だけではなく場所の雰囲気も大きいことでしょう。素敵な内装のパブで飲むもの、ざっかけない居酒屋でコップで飲むもの、ホムパやバーベキューで飲むもの。場所が変われば飲む相手も変わる。長年の友人、恋人、スポーツの仲間、あるいは一人でも。

となれば、これこそ最高のビールだということなど決めようがない訳ですが、このデンマークの会社は大胆にも採用して来た。採用はしたけれども言い切ることはできない。そこで”おそらく”という言葉が効いています。ズルいというよりも巧妙。

僕はこのキャッチフレーズをこんな風に捉えています。

世界のあちこちで、それぞれの場所で、様々な人と、好きな料理を注文し、いろんな話を語り合う。その時にカールズバーグはお役に立っているのではないですかという自信でもあり、ご挨拶でもあり、提案でもある。

2012年から始まったカールズバーグの広告キャンペーンは、現在でも続いており、多くの人がそのキャッチフレーズを知っています。世界で最高とは言わないが、おそらく最高という言葉には、自信と謙虚さが同居していると感じます。

なお、2021年の世界のビール会社売り上げトップ6には、アンハイザー・ブッシュ・インベブ、ハイネケン、キリンビール、アサヒビール、クアーズ、カールズバーグが含まれています。カールズバーグはヨーロッパを中心にビール市場での存在感が高く、世界中で愛されるビールの一つです。

みなさんはカールズバーグのキャッチフレーズどう思われますか?実はこのキャンペーンどんでん返しが起こったのです。次回はその点について書いて見たいと思います。

次回に続く


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