西洋の歴史(近世(後編))

お疲れ様です。
西洋の近世の歴史(後編)をざっくりまとめます。前編では「大航海時代」、「ルネサンス」、「宗教改革」といった大きな動きを扱いました。後編ではその後多くの革命が起こり社会が大きく変わっていきます。その流れをざっくりまとめていきます。

・産業革命

世界最初の鉄道(「Wikipedia」より)

まずイギリスが産業革命をいち早く達成し「世界の工場」としての地位を確立。それに続き他のヨーロッパ列強諸国も次々と産業革命を起こし販路拡大の為の海外進出政策をとるように。
産業革命によってヨーロッパの内部と外部に大きな変化が起きた。
内部に対しては、資本家による労働者の搾取によって労働運動や社会主義運動が起こるように。
外部では植民地をつくり不平等な搾取が続いた。
それでは欧米列強諸国の動きを追ってみる。

・欧米列強諸国の動き

・イギリス

イギリス国旗(「Wikipedia」より)

元々王権に対して議会の力が強かった為、ヨーロッパの大陸側の革命や暴動等に比べ平和的に「改革」が進んでいった。→19世紀後半ヴィクトリア女王の時代に「大英帝国」史上最高の繁栄を迎える。

・フランス

フランス国旗(「Wikipedia」より)

「フランス革命」(ルイ16世の王政が民衆によって打倒され、王のいない共和政に移行する事件)が勃発。→ルイ16世と王妃マリーアントワネットは民衆の前で公開処刑→共和政になるがリーダーシップが取れず→ナポレオンの登場・皇帝の座に就く→ヨーロッパ中を支配しイギリスとバチバチ→イギリスに対する兵糧作戦を裏切ったロシアに対し制裁を加えようとして大敗北を喫し島流しに。(ナポレオンの失脚)→一時王政が戻るが再び革命の嵐(七月革命、二月革命)→第三共和政が成立して落ち着く。

・ドイツ

プロイセン国旗(「Wikipedia」より)

国内の小国家同士が分裂している状態→首相ビスマルクが武力でドイツを統一しドイツ帝国を成立させる。

・イタリア

イタリア王国の国旗(「Wikipedia」より)

北と南で分かれている状態だったところに統一の動きが起こる。北のサルデーニャ、南のガルバルディ、2つの勢力がぶつかり対立するかと思いきや、ガルバルディがサッと南部を譲り統一することに成功。

・ロシア

ロシア帝国の国旗(「Wikipedia」より)

今までヨーロッパ世界にはあまり干渉していなかったが、ナポレオンの遠征を破った大国として勢いを付けていく。ロシアの悲願は「とにかく凍らない港が欲しい」ということ。→地中海方面へ南下したいと戦争を起こすもそれを危惧したヨーロッパ列強諸国に阻まれることに。→太平洋方面へ方向転換した時に日本とぶつかり「日露戦争」へ。

・アメリカ

アメリカ合衆国(独立時)の国旗(「Wikipedia」より)

産業革命とほぼ同時期に独立運動を起こし、イギリスに無事勝利して独立に成功して「共和政」の「民主主義国家」アメリカ合衆国が誕生する。独立後、西への拡大を続けるが奴隷制をめぐる南北対立が生じる。→南北戦争が勃発。北部が勝利し奴隷は解放された。(奴隷の真の自由は程遠く)

・まとめ、考察

近世の後半での大きな変化の1つとして産業革命が挙げられる。イギリスにおいて大航海時代で植民地を増やしていたことや農業から追い出された人々が工場の労働者としての働き手となる等して産業革命を起こすことができ、各国に広まっていくことによって、社会的・経済的な変革をも起こす要因になった。
当のイギリスは議会による改革を進め順調に大英帝国の基盤を固めていく。一方でその他の欧米列強諸国は革命や武力によって徐々に統一を果たしていく。特にフランスは紆余曲折が大きく革命を繰り返しながら市民が力を付けて王権主義国家から共和制国家へと変貌を遂げる。
また、今までの歴史では顔を出さなかった新たなプレイヤー(ロシア、アメリカ)も参入し、植民地も世界中に広がったところでどんどんと世界を巻き込む大戦の足音が近づいていく。
これまでの歴史を振り返って、地政学の観点を入れてみてみると面白い。近世の時代を考慮して、イギリスは海洋国家として権力を拡大するシーパワー、そして他の欧米列強諸国は一部海に面しているが大陸を基盤としたランドパワーだと言える。そしてシーパワーとランドパワーはしばしば対立してパワーバランスを保つらしい。この時代のイギリスvsフランス+周辺国家についても、昨今のアメリカ(シーパワー)vs中国(ランドパワー)の派遣争いについても言える。それだけでは無い複数の要因はあるとは思うが、歴史を考える際に様々な視点から見る必要があるなと感じる。

最後まで読んで頂きありがとうございました。以下の資料を参考にさせて頂きました↓

一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書
公立高校教師YouTuberが書いた · 山崎 圭一


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