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【お天気コラム】エルニーニョ

こんにちは ウエノ(@ueno_k)です。

毎週月曜更新のお天気コラム。

まずは、先週の天気を振り返ってみましょう。

1.先週の天気 ~メイストーム~

北の高気圧の勢力下におかれ、この時期にしては珍しく湿度が低いカラっと晴れた日が続きました。日差しは強烈でしたが、日陰に入ると涼しい風が心地よく感じられました。
週末は一転して大雨に。日本付近で低気圧が急速に発達。平年だと4月から6月に見られる、いわゆるメイストームと呼ばれる嵐が吹き荒れ、日本全国で荒れ模様の天気となりました。

2.今週の天気 ~引き続き北の高気圧の圏内に〜

春の嵐が去ったあと、九州は再び北の高気圧の圏内に。本日、月曜日は強い日差しで最高気温は27度と夏日になったものの、日陰は涼しい風が吹いていました。週末にかけて、ようやく梅雨前線が低気圧を伴って西から北上してくる気配を見せているものの、再び北の高気圧に押し戻されそうです。

3.お天気コラム ~エルニーニョ〜

先週末の嵐の後に、梅雨前線が北上しそのまま梅雨入りかと思ったものの、九州北部は今週も北の高気圧の勢力下で、梅雨入り宣言は見送られました。

今週は週末に梅雨前線が北上する気配をみせているので、ひょっとすると梅雨入りする可能性もありますが、九州北部の予報には来週も晴れマークが並んでおり、梅雨入りは6月最終週に持ち越されそうな気配です。

観測史上、もっとも梅雨入りが遅かった1967年6月22日の記録更新は、ほぼ間違いなさそうです。

梅雨入りが遅れている原因として、エルニーニョ現象が挙げられています。

エルニーニョとは、東太平洋ペルー沖の海水温が高くなる現象のことです。

ペルー沖の海水温が高い時、太平洋の赤道付近を恒常的に吹いている東風が弱まり、平年の夏の時期であれば、インドネシアやフィリピン沖で盛んに派生する積乱雲が東へ移動してしまいます。

積乱雲の発生する区域が東へ移動すると、上空へ吹き上げられた大気が下降する場所も東へ移るので、結果的に日本付近での太平洋高気圧の勢力が弱まってしまいます。

太平洋高気圧の勢力が弱いと、いつまで経っても梅雨前線がなかなか北上せず、日本付近は北にあるオホーツク海高気圧の影響化となり、冷たい夏になるのです。

エルニーニョが発生すると、日本は冷夏・長雨になるケースが多いのですが、今年はあまりにも太平洋高気圧の勢力が弱いので、長雨にすらなりません。こんな年は数十年に一度あるかないかでしょう。

ただし油断は禁物。

前述したように太平洋高気圧の勢力が弱いと、梅雨前線が日本付近に長く停滞することがあるため、7月から8月にかけて、場合によっては局地的な大雨降る可能性も考えられます。

今後の梅雨前線の動きには注意が必要です。





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