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博多祇園山笠見物記

7月15日。今朝4:59。

私は、博多山笠を見るために、「清道」がある東長寺の前にいた。
3年ぶりの開催。
私は、多分8年ぶりくらいのリアル山笠。


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ちょうど、全ての都合が良いスケジュールになったこともあるが、
「行きたいなー」と思って、そのまま行動に移した。
直感に従った。

前泊して、行くことにした。
朝が弱いので近くのホテルに宿泊するに限ると思ったからだ。

そのホテルも初めてだったが、当たり。(TRAD HOTEL博多 博多区住吉)
無料でアップグレードしてもらい、2020年に開業したばかりなので、
綺麗なホテルだった。(宿泊代は、6,600円)


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ホテル近くに、よさそうな焼き鳥屋を見つけ、早速行ってみた。
一本120円と、110円しかない、全てのメニューが安い、でも美味しい。
合計1人2000円くらいで、満足した。
これも当たり。


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その後、博多山笠の総鎮守である、櫛田神社へ下見に。
下見と言っても、すでにそこは演歌歌手を呼んでの前夜祭が行われている。


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福岡を知らない人はいないと思うが、博多は商人の街、ということを知らない人は多いかもしれない。
今は、大企業の支店も多い街だが、元々は博多商人の街だ。
豊臣秀吉の時代からだと思う。
その博多商人の人たちが、この山笠を支えている。

「山笠があるけん、博多たい」

という言葉はあまりにも有名だ。
8年ぶりのリアルで見る山笠を見て鳥肌が立った一方で、次の二つの気づきがあった。


・コミュニテイの強さ


→このような地域のお祭りは、コミュニテイ無くしては成り立たない。
小さな子供とお年寄りは、山を掻くことはできない。
ただ、お寺の当主への挨拶には、子供とお年寄りが行く。


ここでは一人一人にちゃんと役割が与えられ、コミュニテイの中での自分の存在意義を感じられる。


若い人たちは、山を掻く。


偉くなった人たちは、山の台に上がる。「台上がり」というのは、山笠の男達の憧れだと聞いたことがある。


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そして、このコミュニテイに小さなころから入っている人たちは、そのコミュニテイがセーフテイネットになって、困った時でも、大変な時でも必ず誰かに助けられる。
そしてお互い様。
そこには、お金も必要ないし、(日頃のおつきあいにはお金はかかるかもしれないが、それもセーフテイネットだと思えば、決して高いものではない)すぐに、誰もが嫌がらずに手を差し伸べる、という理想のコミュニテイがある。

何より孤独を感じることがないだろう。


昔はこのようなコミュニテイが至る所にあり、だからこそ貧富の差もあまり感じることなく、また貧しくても決してそれほど惨めな思いはせずに済んだのではないか、と思った。

私は今ほとんどそれがない状態で生活をしているが、きっとその地域で生きて行く人にとっては大事なものなんだろうな、と感じたし、このコミュニテイを存続させているからこそ、山笠が残り続けているのは間違いない。

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・少子化問題

山を掻く人たちを見ていて、8年ぶりにリアルで見て感じたのが、
昔よりも山を掻く人たちの人数が減っているのではないか、ということだった。
さらに、その山を掻いている人たちの年齢が上がっているように思った。
つまり、「新しく山を掻く若い人が減っている」のではないかと思ったのだ。

少子化によるものなのか、今の若い男子たちがあの締め込み姿(ふんどし姿)や、暑い中、きついことをやるのが嫌なのかもしれないが、10代後半から20代前半の若者をあまり見なかった気がする。

少子化問題は、国をあげて取り組んでいるが、なかなかうまくはいっていない。このようなコミュニテイの中で生きる人たちは、人付き合いも多いからこそ、結婚することも普通で、自然なことなのかもしれないし、子供も授かることが自然とできるのかもしれない。それなのに若い人の参加が減っているのが、気になった。

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若さは、勢いだ。
一瞬に集中して山を掻くその姿は、何度見ても鳥肌が立つ。
特に若い人たちが、集中して物事にあたる姿に私は弱い。涙が出る。

多分若い人だけではなく、人が何かに夢中になり、一生懸命になっている姿は、
人の心を打つのに十分な魅力があるのだろう。


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ただ、見ているだけでもエネルギーを使うのだろう。山笠が終わった時には妙にお腹が空いて、近くの夜中2時から開いていたというカフェで、朝食を取った。
みんな山笠を見終えて、楽しそうだった。

(山笠前日は、オール、つまり徹夜でどこかのお店で夜を明かして翌朝の山笠を見る、という人も多いため、7月14日は朝まで開いている飲食店も今年はあっただろう。)

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朝ご飯を食べ終わっても、まだ朝の6時。
早朝の博多駅は、人もまばらだった。

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直感に従って見た8年ぶりの山笠。
やっぱり行ってよかったし、博多の魅力を改めて知った。

実は、私が小学生の頃に私のひいおじいちゃんが、山笠の人形になったことがあるのを思い出した。

この地域の人たちが大事に守っているものを見せてもらえるのは、本当にありがたい。これからも毎年開催されることを切に願う。

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また、新たな視点と気づきをもらったので、これからの自分に何かしら生きてくるだろうと思うが、そんなことよりも、直感に従い、楽しい!と心から思い、その時その時を楽しめたことが何より嬉しい。

魂が喜ぶ毎日を送る。ただそれだけ。

人が守る山笠を見て、人のつながり、コミュニテイの大切さを実感したので、きっと私の中で何かが変化し始めるだろうという予感がある。

いやー、それにしても楽しかった!


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