見出し画像

卒論を書くにあたって:先行文献(研究)要約のススメとやり方

問題意識がぼやっとでも決まってきて、さて書き始めよう!!
と思って筆が進まず、ということありませんか?

これ、私はしょっちゅうです。書きたいけど書けない、捗らない、無駄なことしちゃう、なんてことは普通です。
むしろ、こうやってウロウロして考える時間が貴重だったりします。

とはいえ、いつまでもこの状態だったら困りますよね?

特に!論文を書いた経験がほとんどない人にとってはこれは未知のゾーンです。

多くの人がこのスタックした状態が続き、気が付いたら、9月、10月・・・となるわけです(そして後で慌てることになる)。

ではでは、どうやって書き始めるのか?
おすすめは、先行文献(論文)の要約です。

文献で書かれていることを、自分で手を動かして文章にまとめておくのです。読むだけでは頭に入った気になっても実は…よく分かっていなかった、なんてことはあるものです。

なので、まず要約をしていくことです。そうすると、自然と「あ!」こうやって書けばいいと分かってくるものです。そして研究手法や調査の仕方も分かってくるので、一石二鳥です。

では何をどうやって書くのがよいのか、についてもう少し触れます。

論文か、報告書か、によりますが、論文の場合は、問題意識、研究背景、研究手法、研究結果、考察内容を書く、ことです。1000字〜1500字に収まるように書くのが良いです。

字数を制限するのは、これぐらいに収まるように書くように読むには、読み込まないとできない、からです。つまり、論文を精読することに繋がります。ただし、注意が必要なのは訳の分からない、理解不能な論文もあると思います。これは自分がそれを読むだけの力量がない場合か(難解、前提知識が必要)、それとも論文の質が低い場合があります。

このどちらに該当するかは判別つかないとは思いますが、ひとまず最初は読みやすいもの、分かりやすいもの、から着手しましょう(ただし、文献はなるべくある程度の質が担保されている研究雑誌等から入手するのが良いです)。*何が質が高いか分からない場合は、指導教員、先輩に相談することをお勧めします。

論文には二つタイプがあり、総説的もの(概論的なもの、レビュー論文もあります)と、実証的なもの(数式モデル系も含めて)があります。総説的なものは、論理展開や背景を丹念に追い、何を言おうとしているのかを理解しようとすることです。レビュー論文については、レビュー論文を通じて、何らかの分類わけであったり、共通点の整理などがされているはずなので、こうした点に着目してみましょう。実証的なものは、先の項目でほぼ書けるはずです。

報告書(省庁が出しているもの)は、どんな目的の調査なのか、何を明らかにしようとしているのかが、その概要が冒頭に書いてあるはずです(これは例外なくそう)。*概要版が別で発行されていることもあります。ここに着目しておくことです。100ページを超えるものもあるので、概要をよく読んだ上で必要なところに着目してまとめることです。

あと、忘れがちですが、どの出典かわからなくなることです。まず要約した論文、調査のタイトル(出典元)を最初に書くのがおすすめです(要約の最後により詳しい引用元(著者名、出版、刊行年、ページ数)

論文が書き進められない・・というときは、ともあれ、機械的にやれる要約をしてインプット量を増やすこと、です。そうすると、不思議と書き進め方がわかってきます(必要に応じて、要約した文章を引用文献として使用できます)。

卒論に着手している皆さんにとって、夏は論文を読む季節!!熱中症に気を付けて屋内で読みましょうね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?