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ウズベキスタンの記憶をアップデートしたい

数か月前、2015年から長年使っていたMacbook Airがご昇天なさって以降、昔の写真(2004年~2017年くらいまで)もほとんどのデータがそちらのPCにあったため、なかなかそれらの写真を使えずにいたのですが、ようやく今日バックアップを取っていたデータを今の主力のPCに取り込むことができました。

やはりこうやって写真を見返すに、自分は運が良かったんだろうなと思います。日本国外で撮った写真がかなりの数、ある。こういった場所での雑文を書くのに使えるかどうかという話は別にして、ですが。

以前書いたことがありますが、2008年から2012年まではウズベク語に長く触れていたということがあって、ウズベキスタンにも実際に現地に2回行く機会がありました。残念ながら2回目のときの写真データが今ほとんど残っていない(どこかにはあるはずなのですが!)のですが、2008年の1月に初めて行った時の写真はたくさんストックがあります。トップの写真はそのうちの1枚で、チョルス―・バザール(Chorsu Bozori)の遠景を撮影したものです。

が。

タシケントにて。写真は当時の筆者です。

ご覧になるとおわかりになりますように、写真が、とにかく「冬」なのですよね。厳しい寒さでした。そのせいもあってか、とにかく自分にとっての当地の印象がよくないのです。

渡航した2008年の1月後半から2月というのは、当時現地で耳にした話の記憶がただしければ、例年にない寒さを記録した年だったのだそうで、実際宿泊した最初のホテル、シャワーのお湯が水道管が凍っていたのが原因だったかなにかでなかなか出なかったのを覚えています。

この時の渡航は、ウズベキスタンの主要都市も所用があってサマルカンド、ブハラなどいくつか回ったのですが、あいにくどの都市もやはり寒く、雪景色の風景写真を撮影するという結果になってしまったものです。

ヒヴァ(Xiva)の城壁内部の写真。とにかく寒い日々の滞在でした。
サマルカンドでは天気はとてもよかったのですが、やはり雪が残って寒い日を過ごすことになりました。

当時のウズベキスタンを訪れたときは、なんとなく暗いイメージというか、あまりよい印象を街なり人なりにもてなかったものです。警察官はやたらパスポートチェックをしてこようとするし(明らかにこちらの滞在記録等のアラ探しをしていた)、タシケントでは買い物をするたびにふっかけられたし(まあ納得して買ったものについてはかまやしないのですが)、食事をしようと思ってもなかなか意思疎通がうまくいかなかったし(これはたぶんコミュニケーションをうまくとれなかった私が悪いんでしょうけどね)。

ウズベク語の研究をするためというのでウズベキスタンに来ていたはずが、来たがゆえに「ああオレ、ウズベク語はあんまりハマらんかもしれんな…」と当時思ったのは間違いありません。

トルコ語を上達させるために渡航したトルコは、もちろんいい思い出ばかりでもなかったにせよ、帰国後「また行きたい」と思った経験が先にあっただけに(あるいは、あった「せいで」なのかもしれませんね)、最初に訪れたときのウズベキスタンに対してポジティヴな印象をつかみ損ねたことは、けっこう長い間自分の中でひっかかっていたことだったかもしれません。

この写真は私のnoteでは既出ですが、本を露店で売っていたのを見た時はさすがの当時の私も心躍りました。
語学書、辞書あたりを探し求めて何冊か購入したのは数少ない楽しい思い出の一つです。

しかし最近SNSで拝見いたしますに、今ウズベキスタンに滞在、駐在していらっしゃる方の話や現地の写真を拝見していると、昔、つまり私が初めて当地に渡航した2008年とはずいぶん印象が違っていそうだな、という気がします。

ひょっとしたら、ウズベキスタン。だいぶ滞在中のストレスが軽減されているのか?だとしたら、今またサマルカンドなりタシケントを訪れたら、昔のあまり好ましくない思い出もよい方向で上書きされないだろうか、と。

もっとも、さきほどトルコを引き合いに出しはしましたが、トルコについては自分自身のトルコ語学習歴も、当時のウズベク語学習歴、費やした学習時間ともにまったく違いましたし、「トルコはこうだったが、ウズベクときたら…」みたいな考え方をすること自体が、きっと妥当ではないでしょうね。

ウズベクはウズベクで、当時渡航したときに自分が気づかなかった面白い要素がたくさんあるはず。それを発見しに、近いか遠いかわかりませんが、将来また訪れてみる機会をうかがうという手はあるのかもしれません。

まあなんだっていいですよ。国外に行きたいっすなあ!そろそろ!
それも、できればテュルク圏に!!
どこでもよかとぞ。ウズベキスタンでもよかごたる!!!(←ウズベキスタンに失礼)

サマルカンドの市場で売られていた、お菓子あるいは菓子パンらしきものが多数並んでいます。
なぜあの時、一つくらい買って食べてみようと思わなかったのか。
後悔はいつだって、だいぶあとで襲ってくるものなのですね。

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