mentoエンジニアが語る、プロダクトの現在地と未来

こんにちは!株式会社mentoのCTO、松山です。

mentoは「夢中をふつうにする」をミッションに掲げ、パーソナルコーチングサービスを提供する会社です。

…と説明すると、「mentoのエンジニアって何を作ってるの?作るものあるの?」と聞いていただくことが多いのです。
コーチングサービスの会社というイメージはあっても、全然プロダクトのことが伝えられてない、、ということで、今回はmentoのエンジニア総出で、我々のプロダクトの現在地と未来について、語ってみました!

ぜひ読んでもらえると嬉しいです!

左からCEO木村、浅井、CTO松山、吉谷、杉浦

これまでのプロダクト開発で大事にしてきたこと

松山「まずは、今までを振り返りながら、mentoのプロダクト開発について話していきたいと思います。
2019年から続けてきた、mentoのプロダクト開発を振り返るとどんなことが言えそうですか?」

木村「ここまでの3年くらいは、作らないことにフォーカスしてました。正直に言うと、、作れるのに作らない、というジレンマがありました。スタートアップは常にリソースが足りない状態なので、いかにリスクを減らすかという観点でミニマムで作ってきたのがmentoのサービスです。もっとこうしたらいいねというアイデアはあるし、形にできるところまでイメージはできていたのに…。
サービスリリース当初、コーチとクライアント(※コーチングを受ける人)のマッチングの裏側は私がExcelで管理してマッチングしていました。そこからクライアントのニーズも見えて、マネタイズができると確信し、プロダクト開発に進むことができたんです。それまではミニマムでマッチングをするために必要最低限の機能しか見据えてこなかった。ビジネス機会の探索にリソースを割いてきました。」

吉谷「そのおかげで、負債がないなと改めて思います。プロダクトに無駄がないですよね。実装しにくい、という部分がない。MVP(Minimum Viable Product)に近い考え方がずっとあったからこそだと思っています。」

松山「プロダクト開発の過程で、本当にそれって作らないといけないんでしたっけ?という文化は根付いているよね。」

木村「開発だけではなく、企画側もそうだったりします。もちろん経営陣もプロダクトも。作るだけでは何も生まれないことを知っているんだと思います。その先に本当に価値が届くのか、使ってもらえるのかが一番重要ですよね。使ってもらえないなら絶対に作るべきではない。」

松山「いわゆるアンチパターンみたいなことをトップダウンでやらないのはmentoの特徴と言えると思います。たとえば個別のスポンサー(mento法人プロダクト導入企業)対応は、やり始めるとどんどん深みにハマっていくと思いますが、mentoでは基本的にやっていないですね。」

吉谷「やっとMVPの検証ができて、法人スポンサー・クライアント価値をやっていくということが意思決定できている。なので今、新しい仲間が必要なんです。」

木村「誰が顧客なのかが定まって、どんな価値を届けたらいいかの学習が進んだ。基本的な価値が整ってきた、方向性が定まってきたので、シャープにできるようになって物が作れるようになってきたんだと思います。」

mentoプロダクトの “これから”

ーーーコーチングを受けるクライアント向けのプロダクトについて、今後どんなプロダクトづくりをしていこうとしているんでしょうか?

木村「今メインのユーザーは日本を代表するような企業のマネージャーの方達です。自分を活かしたい、組織やチームを良くして行きたいという潜在的な思いがあるのに関わらず、自分を抑えて働くことによってうまくパフォーマンスが出せなかったり、チームの雰囲気が悪くなってしまったりしている。
そういう方達がコーチングを受けることでガラッと変化して、組織・チームの雰囲気も良くなっていくというケースをたくさんみてきました。
コーチングにはそういう強い力がある中で、今のままだとコーチングの力をまだ生かしきれていないと感じることがあります。
そこをプロダクトで100%、120%と価値を増幅させられるという確信があるんです。」

浅井「そうですね。例えば、コーチングって毎回受けていた内容が忘れられることが多いので、動画やセルフログによって正しく記録を残しことで自分がいかに変化したかを可視化し、長期的にどういうゴールに向かっていくかを示すことで効果を増幅させられると思います。」

吉谷「やり方はもしかしたらコーチングだけではないかもしれないですね。目的としているのはみんながそれぞれやりがいを持って働いている、自律的な社会であって、そのための手段がコーチングなので。」

木村「コーチングに閉じずに、今まで押し込めていた働いていた人たちがその人らしく働くことで能力を120%発揮できて良いコラボレーションが生まれる、そんな組織作りの後押しができれば嬉しいですね。」

ーーーmentoのサービスを導入されるスポンサー(企業様)にとっては、どんな価値提供をしていこうとしているんでしょうか?

松山「社員一人ひとりの内発的動機を引き出すことが会社にとってメリットなんだという価値をつくりにいこうとしています。」

杉浦「クライアント自身にとっては、個人の内発的動機について気づけるプロダクトであり、スポンサー(導入企業様)にとっては、チームの内発的動機や、グループ全体や組織の状況に気づけて変化を可視化できるプロダクトであること。コーチングの効果を可視化するのは、なぜやるかというと、組織の変化をちゃんとモニタリングするため。我々が入ったことで組織に変化が起きて、その変化が見えるようにするためですよね。」

松山「ですね。ゴールは可視化することではなく、変化を起こすことですよね。」

杉浦「そのために、もっと社員の生の声をとって、それを施策に反映していくことが大切だと思っています。パルスサーベイや360度サーベイはすでにある中で、自分たちがあえてやろうとしている背景は、コーチングの効果を可視化し、改善するものであると信じているからなんです。そのために、データを自分達で保持することが大事だと思っています。」

どういう人がどういう風に幸せになるのだろうか?

木村「企業のミドルマネジメントを担っているマネージャーは、プレイングとマネジメントの間で悩んでいるけど、支援が得られなかったりすることも多いです。そして自己研鑽の時間も減っていく。アウトプット離れに陥り、自分に向き合う時間もとれない。
そういう時にmentoでコーチがつくことによって、自分自身やチームの今の状況に目が行くようになります。これで悩んでいるのか、じゃあこのメンバーとの1on1を増やしてみようとか、mtg減らして自分のキャッチアップに時間を使おうとか。緊急じゃないから後回しにしてきたことに自覚的になってちょっとずつ解放されていくのだと思います。これがmentoのやっていることのなかで大きいことだと思っています。」

松山「プロダクト観点でも、"自覚的"というところがキーワードだと思っています。今までのコーチング体験ってログが残らずにメタ認知することが難しい。mentoは自覚的にするためにいろんなものを可視化し続けて、いろいろなもののスピードを増してきたと思います。」

木村「"脳の外部化"というメリットもあるなと思います。今まではテキストにアウトプットすることによって記憶が外部化されてきましたが、思考を外部化することで過去の自分の内面を可視化まではしてこなかったと思います。コーチというプロの力と、プロダクトの力を借りて、自分の脳みそを外側から補ってあげるようなイメージで価値提供できるのかなと考えています。」

杉浦「日記と比較した時に、何かよりも深いし何かよりももっと…というスイートスポットな部分をやっていると思っています。仮に日報が仕事的だとなるようであれば、もっと思いや自分の成長にフォーカスしているのがコーチングだと思う。」

mentoで開発することの面白さと可能性

杉浦「この半年で、ChatGPTをはじめとしたLLMなど、いろいろな世の中の動きがありますよね。この1-2年で見てもすごい進化を遂げていると感じます。10年くらいかけて人工知能は発達してきているなかで、動画・音声・画像などの領域において進化が大きかったと思います。

この大きな進化は、コーチング領域はもちろん、この領域を含む人材開発・組織開発の領域でも非常に大きな影響を与えると思っています。

例えばでいうと、コーチングセッションの質を大きく変えるものだと思っています。例えばコーチングセッションを録画しておくだけで、文字起こし、要約、ビジュアライズができるようになります。これまではセッションをやったらやりっぱなしで、次回のセッションのときには忘れてしまっている、なんてこともありましたが、AIの進化によってセッションの品質、セッション間の品質を大きく向上できると思っています。

社内ですでに検証を進めていますが、かなり高精度な要約ができているのではないかと感じています。この要約や可視化が複数のセッションで実現できることで、コーチングを受けた半年や1年の間に自分がどのように変わっていったかも見えるようになります。

もちろん、プライバシーやセキュリティ、コーチングの守秘義務の話を最大に重視した上で、便利さやインパクトと安心感の両立を実現していければと考えています。
もう少し未来の話で言えば、コーチとAIの協働という未来も考えられます。完璧なコーチングAIをつくるというよりも、人間とコーチがより強みを活かし合うことで、より品質が高く、よりリアルタイムなコーチングプロセスを提供できるのではないかと考えています。」

(弊社でコーチングAIを作ってコンテストをしたときのnoteです。非常に面白いので見てみてください)

杉浦「これまでのテーブルデータといわれるような構造的なデータ。この商品がいくらでいつ売れているというものよりも、会話っていう薄くて広くてもっと大量にあるデータは、mentoで扱うプロダクトとしてすごい面白いところだと思う。
データの根幹は動画、音声です。付随して画像がある。メインはコーチングのプロフィール情報や対話情報。ここは明確におもしろいポイントだと思う。取り扱いも難しいし、プライバシー管理も難しい。うまく取り扱えた時にすごい価値が高いと思う。
構造化問題は解けない問題が多すぎますよね。マッチングやろうと思った時にも、家を探すならスペックが明確なのでデータベースは相性がいいけど、コーチとクライアントは人と人。構造化されていない領域をどう取り扱うかは難易度が高いので、プロダクトとして何を作るかはとても難しかったりします。」

木村「マッチングはデータさえあればできる。何と何が近くて言語化すると何なのか。説明づけや、何かを要約させるとか、薄く大量にある情報を意味のある情報にまとめあげることができるようになってきて、我々にとても相性のいい、やっていく意味のあること。」

吉谷「プロダクトエンジニア観点での面白みで言うと、MVPの話もあったけど、本当に価値があるものが作れる。無駄なものを作らないことに徹底している。無駄とわからないようなこともそうだけど、とりあえずFormrunみたいな外部のツール使ってサクッと検証することができる。こういう文化が根付いている。いいからつくって!っていう環境ではない。エンジニアファーストな環境だと思います。」

松山「コードを書いててめっちゃ面白いみたいなテッキーな部分は多くないですが、体制や働き方には明確に面白さがある。機能組織化していないので、企画チームにエンジニアがいる感じ。超上流から一緒に検討しているから、そこにエンジニアの声が入って、自分の案件という感じで進められる。ユーザーの声を聞くのもめちゃくちゃ早いし、面白い。」

杉浦「コーチの人たちと協働できるのもおもしろいところ。システムを開発する側としたらコーチもユーザーですよね。そういう意味でもユーザーがめちゃくちゃ近くにいる、協力的であるというのも、面白いポイント。」

木村「面白がれる人ならわかると思うけど、mentoは何かを便利にするサービスじゃない。効率化したり人の工数を減らすんじゃなくて、人の人生を豊かにする、人の成長を導くサービス。価値が深くて多様だったりします。作ったものがアウトプットとして"人の感情を揺さぶっている"という状況が作られる。純粋に数字があがっただけでなくて人の感情が動いている。ここを味わえるのも面白いポイントだと思います。」

最後に

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
mentoは現在、プロダクトエンジニアを大募集中です!

今まではどちらかというとプロダクト以外の部分の価値検証や、販売検証などに注力していたのですが、2023年はプロダクト投資を加速させる意思決定をしています。
ある程度プロダクト構想は固まってきたのですが、それに対してエンジニアリソースが圧倒的に足りていない状態です!
コーチングという少なくとも国内ではほぼデジタル化されていない領域に対して切り込んでいくので、ドメインに少しでも興味がある方にとっては面白い開発になると思います。

今まだ日本にないものを作り上げていくアーリーなフェーズであり、日々「夢中に」仕事ができる環境であることは間違いありません。
ぜひ、興味を持ってくださった方はカジュアルにお話をさせてください!

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エンジニア一同、みなさんとお話できることを楽しみにしております!




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