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「ブレイキング・バッド」 5シーズン 全62話 完走

9月は毎晩一人で黙々と見続けて昨日やっと(約1ヶ月弱)で「ブレイキング・バッド」 5シーズン 全62話見終わった。


ブレイキング・バッドとは…
2014年度エミー賞他、ゴールデングローブ賞など、数々のアワードを受賞した、全米で社会現象を巻き起こした衝撃の傑作ドラマ。
https://bd-dvd.sonypictures.jp/breakingbad/



随分前の作品なので今さらハマっているとも誰にいう事もなく見ていたのだが(Twitterあ、Xか。Xでぽちぽち呟いていたら友人が少しかまってくれたけども。ありがとう)あまりにも心が持っていかれたので、感想をnoteに書いておきたいと思った。

まず、見た直後に思ったこととして…

・中年以上(50歳くらい)の年齢の男にとってメンツやプライドがいかに大事か
・身の丈にあった仕事やそれに対する評価(対価)をその年齢になるまでどれだけ得たか
・自分という存在を自分で理解しそれ相応に解放することの必要性

などなど…
中年以上の年齢の男(いわゆるおじさん)のマインドを終始見せつけられたドラマだった。主人公ウォルターは、そのおじさんのマインドをクソにしてさらにドロドロの廃油にしたような、煮詰めすぎた煮凝りのような人間で、最後本当にウォルターだけがさっさと死んでしまえばいいのにと思って見ていた。(自分が怖い)
しかし主人公がそんな人間なのになぜだか眼が離せない、というところがこのドラマが素晴らしいところだと思った。(主人公の優れた部分とそうでない部分の能力設定が絶妙なラインで、見離せないっていう感じ)

私自身は妻でも母でもあるので妻のスカイラーに同情していたが、結局夫の人間性を認めてしまっているところがスカイラーという人物像のリアリティでもあったと思う。早い段階で離婚することもできただろうに…。結局共に歩んじゃってるところがなんともリアルだと思った。ウォルターみたいな人間と子供を作ってしまった自分を終始呪っていたのではないかと思うとかわいそうでかわいそうで。
(だけどアメリカで嫌われているキャラクターだということでびっくりした。ああいう威圧感ある女ってどこでも嫌われるんだ、なるほどという感じ)

全体的に男成分が多めで暴力描写が激しいので見ていて苦痛な人もいるかも。(なぜか私は生理期間中に見る気が起きなくなった…)美味しいもの食べてのほほんとする、とかとは全く真逆の世界線。けれどいつのまにか「私も男だったら全然ちがう人生だっただろうな」などと思い、自分の背負ってるものをおろしたい願望がむくむく湧いてくるようなそんな魔力のあるドラマだった。身の丈にあった人生なんてクソだわ、ってね。
怖い。

もうひとつの見方では、朝ごはんとか夕ごはんとか家族の食事のシーンが多かったのがよかったと思った。特に意味ある会話をするわけでもないけど夫婦、親子一緒にごはんを食べてるシーンが多くてよかった。暴力やドラッグ、ウォルターが一人になってしまった時のシーンとのコントラストがついて物語を深くしていたと思う。生活と地続きに崩壊がある感じが面白かった。

ということで、未見の方はお暇があればぜひ見てください。少々ハードな作品だけど、刺激少なめの毎日だなあという方にはオススメです。





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