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「自閉症スペクトラム・浅草事件の検証/高岡健・岡村達也」を読んで感じたこと

先に、事件に関わる詳細を取材したライターによる事実のルポタージュを読みました。

こちらです↓

「自閉症裁判・レッサーパンダ帽男の罪と罰」

丁寧に取材をしたルポタージュで、障害のある犯人やその被害を受けた方の家族への対応、取り調べや取材、福祉のあり方など、沢山の問題提起がされていました。

こちらの本は、視点が違います。
2001年に起きたレッサーパンダ帽をかぶった男が犯した浅草女子短大生殺人事件の裁判を弁護士、精神科医、臨床心理士が、自閉症スペクトラムについて考察するレポートです。

「自閉症スペクトラム・浅草事件の検証」

実際に関わった弁護士が自閉症と知的障害のためにコミュニケーション障害がある被告人から話しを聞き出すことの難しさを語っていました。間違いなく事情聴取で供述を正確に聞き出すことの難しかったであろうことから、自白調書の虚偽性を訴えていました。

また訴訟能力というものを知りました。
罪の重さを理解できず、事実を記憶したり表現する能力が劣ると、確かにまともな訴訟は出来ません。

専門的な内容が多く、斜め読みをしてしまいましたけれども、障害を持った者の裁判を公平なものにするには福祉や専門家のサポートをつけること一番なんだなあと思いました。難しい道のりではあるけれども、一つ一つ解決して実践できるようにしてもらいたいものです。
とても興味深かったです。

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