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「その愛の程度/小野寺史宜」を読んで感じたこと

小野寺さん夫婦三部作の一作目です。
う〜ん、微妙。モヤモヤする〜。

「その愛の程度」

上司だった年上妻と結婚した豊永守彦はそこそこ顔が良くてそこそこ優しくて点数をつけると平均点以上だけど、あと一歩が踏み込めない。
妻の職場の親睦会を兼ねた河原でのバーベキューで、妻の連れ子葉月と妻の職場女性の子ども留衣の二人が川で溺れた時に守彦が葉月と思って助け出した子が留衣だったことから歯車が狂うのです。

その後は別居、離婚、出会い、恋心、傷心、出会いと目まぐるしい半年間です。
この期間で守彦は少しは成長できたのかなぁ。

守彦にはずっと焦ったく感じてました。守彦が小池くんに対して心の中で「学べよ、学」と言っていたように、私は「学べよ、守彦」とずっと思ってました。

最初からズレてるなぁと思ってたのが、連れ子に対して小児性愛者と思われないように必要以上に葉月を可愛いと思ってはならないとか、いや、違うでしょ!自分の子どもなんだから特別に可愛がっていいんだってー。血の繋がりがないからこそ愛情は示すべきだと思うなぁ。

ちょこちょこ挟み込まれる小池くんと品田くるみのとんでも恋愛エピソードは面白かったです。守彦も愛に一直線な小池くんの半分くらいでも積極的に愛すことが出来るようになって欲しいものです。

因みに、豊永夫婦はみつばのベイサイドコート7階に住んでました。そして、守彦の妻の旧姓は高橋で、ひょっとしたら…と思っていたら案の定、郵便屋さんのあのエピソードが語られました。こういう繋がりは嬉しい♪

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