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ついに最終回!ランナーを支える最強のサポーターがいる【北海道マラソンについてあなたに知ってほしい6つのコト #6】

こんにちは。貝田です。

ついに最終回を迎えてしまいました…!約2か月間にわたり、この記事を一度でも読んでくださった皆さま、ありがとうございました。

この記事を通して、皆さまに色んな角度から北海道マラソンの魅力をお伝えしてきました。

マラソン大会というと主役であるランナーにフォーカスを当てがちですが、実はとても多くの人たちのご協力があって初めて成立するもの、という認識を改めて持つことができたように思います。

今回は大会を支える最強のサポーターたちをご紹介します。


ランナーを守る先導白バイ

マラソン大会では、大会の安全を守るため、コース上を白バイが走行し、ランナーを先導しています。

北海道マラソンで先導バイクを務められたご経験のある、北海道警察本部交通機動隊白バイ分隊長・鈴木文弥さんにお話を伺います。

Q1.先導白バイのお仕事は?

マラソン競技の実施にあたり、先導として白バイの持つ機動力を最大限に活用して、交通規制状況や人・車の進入など交通の危険の有無を確認し、コース上の安全を確保して交通事故の発生を防止するとともに、妨害行為があった場合の対処など、競技の障害となるような事案を未然に防止することを任務としています。

Q2.マラソン先導の選考基準は?

選考基準は特に決まっているわけではありませんが、白バイの全国大会に出場経験があり、マラソンの先導に必要な技術を認められて選ばれました。

ズラーっと並ぶ白バイ。

Q3.通常の業務との違いは?

私たちの活動目的は、道路における危険を防止して交通の安全と円滑を図って交通事故の抑止をすることにありますので、通常走行時は交通事故抑止のために常に危険な違反に目を光らせています。

しかし、マラソンの先導はランナーが主導となって、白バイはランナーが安心して走ることができる安全な交通環境を確保することに集中して活動しています。

実際のマラソンの先導は、ランナーとの距離や先導の前を走行する中継車との距離を測りながら走行するため、非常に神経を使うことになります。

特に右折時は中継車の速度が遅くなるため、ランナーに追いつかれないように距離を取らなければなりませんし、アップダウンがある場所ではランナーの速度も変わってくるので、コースを常に描きつつ、先を見越した活動に注意しています。

走行するバイクからの視点。迫力満点!

Q4.当日の交通規制で気を付けるべきことは?

マラソンの開催に伴い、札幌市中央区をはじめとしたコース及びその周辺道路では、車両通行止めなどの臨時の交通規制が実施されますので、警察官や誘導員の指示に従って通行をお願いします。

また、交通規制に伴い混雑が予想されますので、交通規制の時間帯を避けた外出や迂回へのご協力をお願いいたします。大会の日程や交通規制の状況など、詳しくは道警のホームページまたは北海道マラソン事務局のホームページをご覧ください。


一つひとつの言葉を丁寧に選びながらお話しくださった姿から、誠実さが溢れていた鈴木さん。

多くの隊員の皆さまに撮影にご協力頂きましたが、皆さまとても温かい方ばかりだったことが印象的です。自分の住む町が、こんなにも温かい方たちに守られているんだ、ということを認識できた機会でした。


ランナーを癒すボランティアマッサージ

また、北海道マラソンでは、マッサージボランティアの皆さんが走り終えたランナーたちを癒してくれます。

マッサージボランティアの一人、北海道札幌視覚支援学校教諭・中谷薫さんにお話を伺います。

Q1.普段のお仕事は?

北海道札幌視覚支援学校・附属理療研修センターで地域の患者さんをお迎えし、午前2コマ・午後1コマであん摩・マッサージ・指圧・鍼・灸を使って
肩こりや腰痛などの治療を行っています。

研修センターでの治療技術を学校で生徒に授業をして還元していく形です。センターでは2~3年研修をしています。

Q2.北海道マラソンでのボランティア活動の内容は?

この活動は平成14年から始まりました。ボランティアマッサージができなかった年もありますが、可能な限り計画をさせて頂いています。

活動の際には、卒業生をはじめ道内の資格をお持ちの方にお声がけし、賛同して頂ける方々で大通公園のマッサージテントで施術をさせて頂いてきました。

とても多くのランナーの方々がいらっしゃるため、その中のごく一部になってしまうかとは思いますが、一人でも多くの方にマッサージを受けて頂き、レース後の疲労をスッキリ取り去ってあげたいと思っています。

マッサージテントの様子

Q3.北海道マラソン以外での地域とのつながりは?

東洋医学一般公開講座を開催しています。この講座では、札幌市内をはじめ道内各地域の方を対象にツボ押し健康法などを紹介しています。

Q4.ボランティアマッサージを始めたきっかけは?

私たちの普段の臨床では、対象の多くは高齢者の方々です。当時、より広い年齢層に対して施術機械を得るために対象を求めていました。

道外では様々なイベント時にマッサージブースが出されていることから、北海道マラソンでも是非させて頂きたいということで現在に至ります。

マッサージを行うことでランナーの方々に少しでも早く疲労をとって頂きたいという思いがあります。

また、北海道札幌視覚支援学校(前身は北海道高等盲学校)のことや、あん摩・マッサージ・指圧・鍼・灸といったものを多くの方に知っていただきたいという考えもあります。

なので、ボランティアという側面と、理解啓発という側面という両面から、自然発生的に始まったのではないかと思います。

Q5.マッサージを受けたランナーの反応は?

フルマラソンが終わってすぐということで、マッサージテントまで来るのが大変なほどヘトヘトな状態で来られる方もいらっしゃいます。

ですが、やはりマッサージが終わった後には「とてもスッキリした!」「マッサージを受けると明日の朝起きたときの状況が全然違うんだよね!」という声をもらえます。

今までで一番印象的なのは、「マッサージを楽しみにランナーをやっているんだよね」という言葉です。嬉しい言葉をかけてくれる方が沢山いるので、私たちの励みになっています。


Q6.ランナーをマッサージする際に注意することは?

我々が普段目にしている患者さんは高齢者の方が多いですが、ランナーの皆さんはフルマラソンが終わった直後なので、筋肉が興奮状態になっています。

なので、普段の施術のようにコリをほぐそうとゴリゴリとマッサージするなど強い刺激を与えてしまうと、逆に足がつってしまったり痛みを与えてしまったりすることがあるので、普段より優しく施術することを心がけています。

また、疲労物質がたまっていますので、普段は心臓から手足先の方向に手を動かしていくことが多いですが、疲労を少しでも早く取りたいときには逆で、手足先から心臓の方に手を動かします。

これによって疲労物質が早く吸収されるので、注意する点として特徴的なものだと思います。

Q7.スポーツマッサージの道を志すきっかけにもなりそうですね。

今大会は、本校の学生もボランティアに参加します。

大会では普段の肩こりや腰痛の治療ではなく、アスリートコンディショニングを担うことになります。

最近はスポーツ愛好家の方も増えていると思うので、この経験は職業選択の幅が広がる良い機会だと思います。

Q8.ボランティアマッサージに参加した感想は?

本校附属理療研修センターは研究機関としての側面も担っているので、普段の治療ではなかなか出会えない、フルマラソン直後のランナーの筋肉に触れられるということで、多くの方にボランティアへの参加をお誘いしています。

参加された卒業生や有資格者の方々が、ランナーへのマッサージをすることでスキルアップしたという話も聞きます。

ランナーの皆さまは体が楽になり、私たちは普段触れない筋肉や症例に触れることができる、という点でwin-winの関係になると思います。

お互いに利点がある活動ということで、参加して良かったと思いますし、これからも参加していきたいと考えています。


Q9.ボランティアマッサージに参加する意義とは?

まずは、レース直後のランナーの皆さんに楽になっていただきたいということがあります。

加えて、日々の感謝を伝えたいという点もあります。

我々視覚障がい者は、街に出るととても色々な方に助けて頂きます。信号を渡るときの「青ですよ」や、歩道に危険な場所があれば「危ないので少し避けて歩きましょう」という声や、肘を貸して一緒に歩いていただけることがとても多いです。

さらには、平成27年に本校が移転した際には、山の上の方から街中に移ってきたこともあり、近隣の方々にはとても助けていただきました。

そういった感謝の気持ちを伝える場面があまりない中で、ボランティアマッサージという活動は、地域市民の方に直接お礼を伝える場ではないとしても、肌と肌とのふれあいで感謝を伝えることが出来る良い機会ということで、大きな意義をもつ活動です。

Q10.ランナーとして参加される方もいらっしゃいます。

支援を受けながらもレースに出走したり、見え方によっては一人で走れる方もいます。

色々な場面で助けていただきながら、またスポーツをやりたい!という仲間もすごく沢山います。

中にはランナーとして走り終えた後、マッサージテントに来てボランティアマッサージにも加わってくれる仲間もいるので、とても心強く感じています。

Q11.今後の目標を聞かせてください。

本校では、生徒の数が少なくなってきておりますが、今後に向けて皆さまには本校の存在を認識してもらう必要があると思います。

目を酷使する世の中になってきているため、おうちで「だんだん目の見え方が悪くなってきたんだけど、どうしたんだろう…」と悩まれている方も少なくないと感じています。

それに対して、本校は”どんな些細なことでも相談を寄せていただきたい”という待ちの姿勢ではなく、こちらからどんどん外に出ていかなくてはならない、と思います。



とても優しくお話しくださった中谷さん。きっと施術も優しく、かつ確実に疲れを取ってくださること間違いなしですね。

大会当日までついに1か月を切りました。
天気に恵まれ、ランナーの皆さまが無事に走りきり、関わって下さる皆さまも楽しんで大会を終えられるよう、願っています。

改めまして、この記事を読んでくださった皆さま、ありがとうございました。

noteを通して発信することは最終回となってしまいましたが、事前番組はまだまだ放送中です!毎週火曜21:54~、是非ご覧ください!


北海道マラソンの事前番組がスタートしています!

なんと、番組ナビゲーターとして斎藤佑樹さんが北海道マラソンの魅力をお届け。見てくださる皆さまとともに北海道を熱く盛り上げます!

ナビゲーターを務める斎藤佑樹さん
そして番組のナレーションを務めるのは柴田アナ!

08,28 ~北海道マラソン・ストーリー~
毎週火曜 21:54~22:00 全12回
6/7(火)~8/23(火)

第8・9回放送はこちらからご覧いただけます!



そして待ちに待った大会当日の情報はコチラ!

カネカスポーツスペシャル 北海道マラソン2022
8/28(日) 道内向け放送 UHB 8:25-11:15
      全国放送 BSフジ 8:29-11:15