先を行く赤，競い合う赤，命懸けの赤（ワインレッドらしい）

試合前情報

終盤の4位争いはデッドヒート．4位Arsenalを追いかける立場のSpursには試練が続きます．まずAwayのLiverpool戦．ただでさえ難攻不落のAnfieldですが，加えて彼らは現在Man Cityとの優勝争いの真っ只中．勝ち点1でも拾えれば御の字でしょう．その次に，HomeでArsenalと直接対決．この2試合がSpursにとって今シーズン最大の山場になること必至．ここでよい結果が得られれば，残り2試合も良い波に乗って乗り切れるはず．逆もまた然り，ですが…

36節開始時点：
3位CHE 33試合 66点
4位ARS 33試合 60点
5位TOT 33試合 58点

試合内容

vs Liverpool (Away)
結果：1-1　引き分け
xG ：1.05 - 0.98

鬼気迫るLiverpoolの攻撃を高い集中力でブロックして，スペースを突いたカウンターで好機を見出す，理想的な展開に持ち込む．LiverpoolのキーマンであるFabinhoにはKaneと中盤2人がしっかりチェック．対するLiverpoolもSpursのカウンターの起点になるKane，そしてKulusevskiに対し，van Dijk，Konate，Fabinhoが睨みを利かせる．両チームの得点者Son，Luis Diazが輝いたのは明らかだが，2人の攻撃を何度も食い止めたAlexander-ArnoldとEmersonの右サイドバック両名にも賛辞を贈りたい．
終盤には決定的な勝ち越しチャンスもあり，勝ち点を落とした感もあるが，そのような贅沢がいえるほど好ゲームが披露できた．

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vs Arsenal (Home)
結果：3-0　勝利
xG ：3.43 - 0.39

CedricのPK献上とHoldingの退場を誘発したSon，そしてSakaを完封したSessegnon．左サイド2人の活躍でArsenalの右サイドを完全攻略し，余裕の勝利を収めることに成功．中1.5日で行われるBurnley戦に向けてSon，Kulusevski，Daviesを早々に下げられたことも大きい．試合前の緊張感がウソのような，拍子抜けの内容となったダービーだった．

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vs Burnley (Home)
結果：1-0　勝利
xG ：2.39 - 0.63

Burnleyは降格圏脱出に喘ぐデリケートな時期が続くが，Spursは今シーズンAwayで敗北を喫している．この試合では名コンビMeeとTarkowskiを欠き，5バックを敷いて守備を固めるBurnleyに対し，スタートから背番号10を起点に，立て続けにゴールに迫る．Kaneはボール保持時，ある時はセンターバックの背後でロングボールを要求(4:00)、ある時はアンカーの脇におりて楔を引き出す(3:30)、またある時はサイドの崩しにも参加しクロスを供給する(2:05、4:50)など，前半5分までの間にこれだけの積極的な姿勢を見せた．そして決勝点となった貫禄のPK．難しいゲームでエースが気を吐き，チームを勝利に導いた．

Burnleyは成長著しい若手Collinsの活躍やPopeのビッグセーブ連発もあり，また後半は一転攻勢に転じてゴールを脅かしたが，及ばず．

今後の展望

山場を良い形で乗り越えたSpurs．ベストメンバーが揃わずとも総力戦で結果を出した．Burnley戦で体調不良のKulusevskiに代わり先発したLucasは，持ち味のドリブルからのチャンスメイクで貢献．Arsenal戦からRomeroが離脱し，代役Sanchezは同試合15分に右サイドを崩されるなど不安になる一面も見せたが，2試合連続クリーンシートに貢献した．
最終節は引き分け以上で4位が確定する．NLDの完敗，Nuno解任時のどん底から，よくぞここまでこぎ着けた…

37節終了時点：
3位CHE 37試合 71点
4位TOT 37試合 68点
5位ARS 37試合 66点