chori a.k.a キクチミョンサ

詩人。 1984年京都うまれ。  ゆきゆきて帰る道なき花見かな https://twi…

chori a.k.a キクチミョンサ

詩人。 1984年京都うまれ。  ゆきゆきて帰る道なき花見かな https://twitter.com/myeongsa_chori

最近の記事

  • 固定された記事

「ポエトリー・ナイトフライト」第8クール

第3期8クール 2024年 1月27日(土) ゲスト:井口可奈 2月24日’(土) グランドチャンピオントーナメント予選 ゲスト:白川ユウコ 3月23日(土):グランドチャンピオントーナメント 会場:PUB VOXhall https://voxhall.net/ 京都市上京区室町通今出川下ル北小路室町388 ファーストコート御所室町 B1F open 18:00 / start 19:00 charge ¥1,500(2drink付) *** ■イベント概要 京

    • 「NO MUSIC」

      音楽をひとつ殺したあと地べたに溜まるわが血を薄目で見やる 意味ですらありやなしやの地平からとおくはなれた斜陽のかげり ふみちがえこの夏を終えしディストーション、アパルトマンに恋人の声 突き指をしたことはちゃんと認めます 右から順にそこへ並んで もしかしてあっさり死ぬということを希求せりわれたグラスのふちで 完璧な朝、不都合な夜だけがまちまちに立つ詩人の葬列 わたしは名も知らぬ誰かのくちから吐かれた一編の血でありたい 夢だけが真綿のようにくび

      • 「烏有にきす」

        いくつかの旅のおわりを見送れりきみの呼び名だけ烏有にきす ぶら下がり吉川線のないタオル生乾きのまま夜をむかえる 目はうつろう何かつくろうとするうちは網膜に雨、水晶体に風 決めつけるな give me pretender おとのしない場所で会いましょう     おれたち、生きるため目が覚めるわけじゃない 高架下の赤い衣擦れ ツーブロックにわかれわかれてアパートの鍵はさびつきがきれいですね ルービックキューブのようにしなだれていたいものすら黄緑に赤 踊りたいと悲鳴

        • 「spoken words」

          音楽に救われることを考えるよりまえに 音楽を救うきみ自身を描いてみないか 一旦停止しているうち傷んでいる対向車線の向こう側で うつろうけなげな少年だったぼくが空虚に笑った からかった気もないくせからまわった頭んなか こころのうら、退屈とゆううつがじっとり手と手を組む 通せんぼするトーテムポール、遠回りでも着実に花の散る山を行け 言っていいことも悪いこともないんだ 首筋噛みつくだけが本然のサイドワインダー   あんたがたどこさ、今日も今日とて京都で息をしている still s

        • 固定された記事

        「ポエトリー・ナイトフライト」第8クール

          「FUTURE」

          1984年に生まれました ジョージ・オーウェルもびっくり 旧家、長男、B型のBIG3 ていうか時代はまだまだ昭和 どうかしたら導火線がみじかくなる大人に 圧し潰されないよう必死に掴んだ言葉たち それがテーブルを蹴っ飛ばしケーブルとなって58へつづく九十九折り 千には九百ばかし足りないが、握るデクノボウを馬鹿にしたことはないぜ 泣いて笑って無表情でいて 一定期間を過ぎると人間の脳細胞は死滅してくらしい 日々の暮らしがたとえ単調でも足元だけでいい、起こせデモクラシー    B

          「ぐるり、と」

          かたまりになってゆっくり落ちてゆくからまりつどい解けるイカの脚 メンソールやめたんや女友達の手元でくゆる青いハイライト 走れ走れ転べそうして贅沢に起き上がりたまえ少年少女 クアーズの泡のまにまにうつりこむ15日前のやせた亡霊      ゆううつで盤上を暗くしなさんなアンダーグラウンドくちなしのはな きみの姉の名前をおもいだすまでに半日かかるハーゲンダッツ 狂えども狂えどもぼくは正常なくびきでしかもはやくびがきれない ただいまとときどき苔へ言うときのあのさみしさ

          「明日はここから」

          おもしろい話ばかりがきみをすくうわけじゃないんだぜ八月の風 狂気の入り口で立ち尽くしている後ろ姿がやけにまぶしく 暗闇をくらやみと呼ぶひとびとの冴えない朝に雨のふりぬる くつがえす力よりちゃんと靴紐がほどけたときに結んでいたい    ありがとう、たくさん愛してくれて置き去りにされたまま鳴るオルゴール 犬に名前はあるが猫には名前がない未知の裏路地を拾い歩きつ 来世では相撲をとろう徳俵ぎわに落とした夢のあわさよ かんたんな夢をみていたとけあって消える恋もある消えな

          「滑走路」

          台風のめいろづいたかんせいにおちこみゴミは出さずにねむり 低気圧とうまくつきあっていくことをご報告しますしばたたく朝 雨は雨で風は風のままがいいどこへ降ってもどこでふいても 送り火をひとつともして待ちますねきみのかそけき足音による   夏なれば保健室をこえ図書館へきもちのサドルばかりがまわり 屋上をコース見学とびおりるためではなくて青空をみる こおりとみずだけ永遠のともとしてひたいにあつる布のぬくさに さようはんさようさようならきちんとはそろえられない靴の紐の

          「てらす、」

          「し」を変換するとき、まっさき詩と出てくるきみがすきです日灼けたネズミ うつくしいのなかへ鬱も苦しいもくるまれたまま川を渡るね 来年の話はまだき鬼たちと談笑しつつ光の後先 きみのうすっぺらいおっぱいでないといけない夜があった七月尽く     ひとの肉皮や内臓をつまむ手がつまんない話へ相槌をうつ 回送列車を見遣る家には帰らない倍速でとじる夜はあかるく 仕事の予定がわかりません要諦は添付ファイルの鍵をあけてね まっくらな落雷が描く、かく、はく、脈拍 ハイターを買いに

          「ほんとうのこと」

          ほんとうのことをね、 いいたいんだ 弾き語りじゃない、意味が足りない そもそもぼくに、つける嘘はない ロボットをそっと起動する もそっとわかりやすい評価値でいきたい かい? 合図・ワイド・シャット カーテンはしめられたまま ほんとうのことをね、 いいたいんだ いいタイミングで、いいまわして、きみのいいぶんはなしで そもそもぼくに、つける嘘などない 地雷原てりつける太陽 足底 ひからびた讃美歌のよう ひらいてはむすぶ畢竟必要なこころもよう つんざいた耳たぶや頬、その先の音

          「アンダーコントロール」

          しゃっくりとひきつけの先このせきをゆずっても、ひとりまっすぐなみち 「明日」へポチやタマと名前をつけてやる夕暮れ時の商店街にて つくろうとしたものですが言い訳は金継も端切れもやわくほとびる アイニージュ―だけで会いにゆく自由の片端ぶら下がりつつ   抜け殻につけた名前を忘れおり ぼくのかわりに蝉は死にゆき 金魚鉢海をかかえる心地してガラスより薄き手を眺めやる むくつけき猫の顔したソーダ水、たんさん、でんちのすりきれし午後 サンダルがさんぽ進んで二歩さがる御池通

          「アンダーコントロール」

          「ハッピー」

          血と煙と水のなか ぼくら体液をなすりつけあった 夏のひかりなんて自分勝手なもので バンザイしたポーズのまま ビアガーデンから地面にめり込んでいった 飛べないうたは ただのオタマジャクシだ ロボット こころのないしをえらんで ひとをこまらせてはいけないよ ロボット ゆくところのないみちをえらんで ひとをこまらせては いけない きみの視点にたってみて濃いのを一杯たのんだ ほどけかけた靴紐で走り抜ける地雷原も青春の苦痛も 生きるといいきることはときどきうそをつく ステージ袖で出

          「きくくち」詳細

          月1回、詩人chori a.k.a. キクチミョンサが、 詩にまつわるありとあらゆる質問、要望にお応えするイベントをtwitte上ではじめます。 ■この用語ってどういう意味? ■この詩人について深く知りたい! ■わたしの詩風を解説してほしい ■わたしにおすすめの詩人、詩集はありますか? ■この作品に詩評がほしい などなど、なんでも受けつけます。 【第1回】 8月9日(水)0:00~24:00 【第2回】 9月7日(木)0:00~24:00 【第3回】 10月6日(金)0:

          「水晶体に波」

          なみ、だから だ、に打ち寄せるだけ 砕けちったガラスの上で踊れ  あしたから街はまだゴドーを待ちながら かんじるフリー dumn 人生!と叫んで入り メルド!と叫び出る 悪魔にバスク語を教えてあげたい 地獄へ落ちても揚げ足取り 見えてるだけではつまらない みずまわり Ms.Rainy ディズレーリいわく、 Little things affect little minds いわくつきの間口と奥行 そこへただよう空気 近い将来、水晶体に波 ことばのなかへぼくらは何度だっ

          「バイタルサイン」

          軽率にいきたりしんだり したい、や 呼吸音のうえ なぞりすぎてゆく とるものもトリアージ さんしょくの満艦飾 アンダーグラウンドで、また、あいしあいましょう 計測不明なバイタルサイン て、いっそぶれないダイイング・メッセージ いんに踏まれるな そのひかりをおもいだせ いつだって日常とあいたいしon da set いんようするじぶんじしんをようするもうくつひもはほどけてしまったよ いく、せい、そう きしんで、なる、おと 軽率にいきたりしんだり リタイア まであとどんくらい

          「あくしょん」

          ライツ、カメラ、アクション ながめ眇めつ乗り切る悪所 おおぼけ、こぼけ 死ぬ前に音に乗れ マインドサーフ、理解のさかな たちおよぐ う、のねもでないや ちゅう、しん、から 絵を描きますね ゆとりのないユトリロ 傲慢なゴーギャン ピカッと光るテクニカル、ゲルニカ しげってく フェルメール、心中はかざりじゃないの あのたきで叩き合おう 確率なんてバリツで投げ飛ばしてしまえよ  かんぜんたいにうまれられなかったぼくら、まだ、かごのなか すきやきらいだけで走り抜けれない地雷原