「ハッピー」

血と煙と水のなか
ぼくら体液をなすりつけあった
夏のひかりなんて自分勝手なもので
バンザイしたポーズのまま
ビアガーデンから地面にめり込んでいった
飛べないうたは
ただのオタマジャクシだ

ロボット
こころのないしをえらんで
ひとをこまらせてはいけないよ
ロボット
ゆくところのないみちをえらんで
ひとをこまらせては
いけない

きみの視点にたってみて濃いのを一杯たのんだ
ほどけかけた靴紐で走り抜ける地雷原も青春の苦痛も
生きるといいきることはときどきうそをつく
ステージ袖で出番を待つお月様のまんまるな不毛地帯と森林限界
はだかのまんまつくったハンバーグは冷めてしまった
一駅ぶんだけ他人のふりして歩いてみたんだ
生きるといい、killといい、
ぼくらのくちびるは
ときどき、うそをつく

でも
それが
ハッピー
だったんだ
血と煙と水のなか
それが
ハッピー
だったんだ










       

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