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二十四節気 大寒

一年でもっとも寒さが厳しいころ
日がしだいに長くなり 春へと向かう時期

やってきました。
二十四節気 最後の節気 大寒

今期一番の冷え込みが日々更新されていく中、
それでも、朝日はちょっとずつ早く顔を見せてくれ、
夜が来るのもちょっとずつ遅くなっているのを感じます。

近所では、蝋梅に続き、白梅、紅梅も花を咲かせてくれました。
寒さが厳しくとも、春の花に出逢うと、こころがパッと明るくなります。

冷たい空気に体が縮こまる私たちに、ふいに顔をあげさせる力を持つ梅は、とってもパワフルだなと感じます。
自分が植物だったら、こんな厳しい時に、花を咲かせます?
おだやか~な季節の方が楽しそうじゃないですか。

梅は、万葉集で110首も歌が詠まれるほど、日本では愛されている植物だと思います。

今の元号「令和」の出典は、梅花を詠んだ歌からです。

初春の令月にして気淑(よ)く風和らぎ
梅は鏡前の粉を披(ひら)き
蘭は珮後(はいご)の香を薫らす

一斉に花開く桜は、開花宣言、桜前線という言葉もあるくらい
視覚にも体感的にも春を感じやすいこともあるので、圧倒的人気がありますが、
私は、こんな寒さの中、健気に咲く梅推しでいたいと思います。
(実家に梅の木があるもの身近で好きなんだと思う)

「令和」を、手話で表現するときは、蕾が花開く動作で表すそう。
これもまさに、梅の花を表現しているのでしょうね。


新年を迎えて、干支が変わります。
干支は、二つの漢字の熟語で、「十干十二支」を略した言い方です。

十干(じゅっかん)は、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸。
十二支(じゅうにし)は、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥。

十干十二支の話はまた、どこかで。
今回は、頭の中でコレコレ!って浮かんでくるので、数の話をします。

十干は、数字の通り10
十二支は、12 です。

私たちは、この10と12という数字を意外とたくさん使っています。

数を数えるときは、1~10のくくりで数える。
10までいくと、11、12と位が上がっていくだけです。
十進法といますが、主にこの方法をつかっています。

12は、時間で使われます。
一年は12か月、一日は24時間(12×2)。

この10と12を約分すると、5と6になります。

人は、大の字になったとき、手足頭で五角形を作ります。
手足の指は5本、感覚器官は五感、臓器は五臓。

6という数字は、水の結晶。
水は、必ず6角形に結晶化します。(つまり雪の結晶)
水という漢字も、六角形になっている。

そして、人の身体は水に満たされています。
食べものがなかったとしても、水がないと生きてはいけません。

水の対義の象徴は火です。
二つは五行では相剋関係。
火という漢字をみると、五角形です。

数字でいうと、奇数は陽、偶数は陰。
5は陽、6は陰。
火は陽、水は陰。

天は陽。地は陰。

天の理は、太陽がのぼり、太陽が沈んでいくこと。
つまり、時間を表しています。
それに対する地の理は、季節が変化していくこと。
春夏秋冬の順番を違えず、ゆらぎながらも移り変わっていくこと。

陰、陽、陰、陽、陰、陽…
陰陽合一、陰陽和合。

別々に考えるから、きっとややこしくなる。
大きな大きな、天地(陰陽)の中で抱かれているだけに過ぎない。

天地の狭間にいきる私たちは、天地の振る舞いの中、生かされているといっていいと思っています。
人も自然の一部、というのは、そういうことです。

季節が移ろえば、時計の指す朝の7時は、まったく違く装いを見せてくれます。
天が変わったから、地が変化する。それだけのこと。

それだけのことを、とってもダイナミックに常に常に見せてくれているのが、季節の移り変わりなんだと思っています。

それを、何とかつかみたい、何とか理解したいと思ったの人々の発明品が暦です。

暦は目安です。そして、兆しでもあります。
もうすぐこういう時がやってくるよ、のお知らせ。
アンテナを立てておいてね、あっという間に過ぎ去るかもよ。
たのしんでね♪という、メッセージ。

私は、いわゆる大都会に住んでます。
自然って、田舎でしか感じられないものではありません。
植物たち、香り、とんでいる鳥たち、温度、湿度、音…
自分の中を静かにすると、外側がどれだけ賑やかに、私に話しかけているのかと気づくことができると思います。

季節に合わせた手仕事をすることを目的に置かず、
季節を楽しんだ結果、手仕事を自然とすることになる。
そんな感じで。

暦を、季節を、
一緒に楽しんでいきましょう!

さて、二十四節気の最終回。
また、はじまりの「立春」をむかえます。

でも、1年前の立春とは違う。
新しい立春。

この次のひとめぐり、どう過ごしましょうね。

暦はめぐりです。
手帳では、便宜上、横並びに書かれていますが、
ぜひ、一度、円形で捉えてみてください。
季節の移り変わり、陰陽との関わり、五行との関係性がつかみやすくなると思います。
(そういう講座をしたらいいのか!)

一年間、お付き合いくださった方も、
途中から知った!という方も、
私の書く二十四節気の言葉を読んでくださったあなたに
感謝申し上げます。
ありがとうございました!

ステキな、しめくくりの大寒
そして、新しいめぐりの立春からの二十四節気をお過ごしくださいませ。

ありがとうございます!