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春画復刻プロジェクトのお知らせ

前回製作した北斎春画「蛸と海女」の反響は思ったより大きくオランダの春画専門ギャラリー"Shunga Gallery "さんとの復刻プロジェクトが始動することになりました。長期的に継続されるのかは分かりませんが、第一作目は「絵本ふたみがた」(1805年頃刊行。"ふたみがた"の漢字表記がわかりません。)より北斎筆による一図を復刻します。

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特設ページはこちらになります。https://shungagallery.com/hokusai-for-sale/
販売は同ギャラリーを通してのみの限定部数配布になります。製作開始は三月下旬で夏頃の完成になります。一旦製作にかかったらこちらを優先するので国芳の"ワニザメ"の完成は大分先になると思います。
復刻版浮世絵の市場価値やニーズがとても低くなった今の世の中で、浮世絵復刻家として生計を立てるのは大変です(現在浮世絵の復刻のみを仕事にしているのは自分だけだと思います)。
只自分の目指している復刻はこれまで行われてきた復刻とは異なります。そしてその仕事は自分がやるべき使命や宿命のように思っています。(自分は彫師、摺師といった伝統木版画の職人ではなく、江戸時代の浮世絵を専門に、それも失われた当時の絵具や紙といった材料含め、摺り上がった当初の姿を正しく復元・再現する専門家を目指しています。伝統木版画の職人みたく浮世絵を彫って摺るということと、江戸時代の浮世絵を研究・解明し再現していくということは似てるようで全く違うことです。これまで立原位貫さん(1951~2015)という方が唯一そういったことに取り組まれていましたが、全ての問題が解明・達成された訳ではありません。)

今回のような機会はありがたいです。今後も世界中から細い糸をたぐるようにしてチャンスを掴み生き残って行きます。

2019.3.11

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