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海水で育てられる農作物

今回は、こちらの記事について書いていきたいと思います。
サウジアラビアのRed Sea Farmsが、海水でも栽培可能なトマトの根株を開発したそうです。

・なぜ「海水」ではダメといわれているのか

今回開発された根株は、「海水」でも育てられることを可能にしたことに価値があるのですが、ではそもそもどうして海水で農作物は育てるのが難しいといわれているのでしょうか。

答えは、海水だと地中の塩分濃度が上がりすぎてしまうから、です。
これは、通称「塩害」と呼ばれています。

地中の塩分濃度が上がりすぎると、土中の浸透圧が増加して農作物の給水機能が低下したり、根や茎の水分が土中に移動してしまうのです。(浸透圧によって濃度が低い液体(水)は高い液体(海水)の方へ移動します。)

日本だと台風が起きたときに発生したりします。

塩害が発生してしまうので、農作物は海水でなく、淡水でしか育てられないと言われているんですね。

・Red Sea Farms

今回の記事のRed Sea Farmsは、上述した「塩害」の課題を解決できるトマトの根株を開発しました。

農作物を育てるための淡水が手に入りにくかった地域にとって、海水でも栽培可能になるということは、非常に大きな価値を生み出しているのではないでしょうか。

実際、Red Sea Farmsはこの技術を製品化し、他企業へ提供していきたいと考えています。

現在はサウジアラビアでしか販売されていない「海水で栽培可能なトマト」も、近い将来は世界中で食べられるようになるのかもしれませんね。

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