見出し画像

香港の飲食店のイノベーション無きオーダー・システム

2018年から3年半の、香港での海外生活を振り返ってみるよ。
少し古い話だから今と違う部分があっても怒らないでくれよな。

飲食店のオーダー表について

飲食店で注文をすると、ほとんどすべての店のスタッフが、手のひらサイズの無地の簡易なメモ帳に、ミミズみたいな字を書いてオーダーをメモするんだ。
で、一つのテーブルに紙一枚とかであればわかるんだけど、紙をケチってるのか、もったいない精神なのか知らないけど、余白があれば隣の席の注文も向こう正面のオーダーも一緒に書けるだけ書こうとしてるスッタフさんもいたね。

何が言いたいかというと、それが原因かは知らないけど、香港だとイチローの打率くらいでオーダー・ミスが発生するんだよ。
若い人とか香港人は、イチローって言ってもわからないかもだけど、とにかくコンスタントに3割超えくらいってことだよ。

ミスがね。

頼んだものが出てこないとか、催促しないと運ばれてこないとか、ザラなんだ。

そもそも注文をメモし忘れてるとか、メモした文字が読めないとか、メモしてるけど厨房が見落としてるとか、料理が出来上がってるけどホール担当が気づいていないとか理由は大盛りに考えられるよ。
もしくはこれら全部が重なりあったコンボのときもあっただろうし、我々が思いもつかないような妙ちくりんな原因のときもあったと思う。

だから僕は、メニューを指差しながら「靚女、呢個重未嚟(レンノユ・リーゴ・ジョンメイ・ライ)」って言う広東語を、わりと初期の段階で覚えざるを得なかったフレーズだね。
意味としては、「プリティなお姉さん、頼んだコイツがまだ来てないよ」ってことね。

注文を受けるのはアクマで香港スタイル

カレーのCoCo壱番屋や一風堂なんかの日系のお店でも、日本でよくあるような縦長の黄色っぽいオーダー表ではなく、香港スタイルの無地の紙を使ってたりするんだよね。
日本スタイルのオーダー表使えばいいのにって思うけど、多分香港のショップ・マネージャーとかが、「不要。香港スタイルで注文受けます」って断ってんだろうね。

頑なにこだわるほど立派な受注方式ではない気もするけど、なぜか日系のお店でもオーダー表だけは香港スタイルだったな。

仕組みが無いのか、仕組みに従わないのか?

ともあれ、注文を受けて、厨房に伝えて、それができたらホール担当が所定のテーブルに運んでくるってリレーができてないんだ。

それぞれの担当を繋ぐ仕組みづくりが甘いのか、仕組みがあっても個々人が守らないのか、知る由もないけど。
会計のときも、ちゃんと注文表を見ないと、注文したけど食べてないものが加算されてることがあるから要注意だよ。

そのくせサービス料として、メニュー表示より10%加算される店がほとんどなんだよ。

香港生活は非常に快適だったけど、数少ない腑に落ちないのが飲食店のサービスとサービス・チャージだったな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?