Kei

湧き上がる言葉を綴っていけたら。

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  • 短歌集

    ポツポツと。短歌のような俳句のような。湧き上がる言葉。

  • 日常のきりぬき

    日記のような、エッセイのような

  • 日日是好日

    日常のエッセイ集

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    仕事、はたらくことについてのエッセイ

  • 100日間チャレンジ

最近の記事

久しぶりに開いてみると2年が経っていました。過去の作品を読むとその時のことを鮮明に思い出して、また自分の傷が癒えるようです。書いていてよかったなと思いました。書いてこなかった日々を残念に思います。誰のためでなく、自分のために書いているのだな、と実感します。

    • Favorite Song

      君に会えない夜は、 君の好きな歌を聴いて眠る。 想い馳せる夜空は永遠に広がって、 宇宙の広大ないとなみの一部。 巡り巡って行き着いた先で、 君も僕を想っているといい。

      • 恋しい海

        海が恋しくなったことは、 人生で1度だけある。 東京には海がない。 海のすぐそばで生まれ育った。 中学の時海のないところに引っ越したけど、 海が恋しいとは感じなかった。 感じたのは1度だけ。東京で。 初めての一人暮らしだった。 恋しかったのは海か家族か。 わからないけど、静けさの中のあの音が 嫌に恋しかったことを覚えてる。 私の中の海はいつだって夜だ。 実家にはいつも夜に帰るせいだろうか。 昼間とは違って、海には静けさと湿っぽさがある。 社会人になって、また海から

        • 君が呼ぶ 名前掻き消す 花火かな

        久しぶりに開いてみると2年が経っていました。過去の作品を読むとその時のことを鮮明に思い出して、また自分の傷が癒えるようです。書いていてよかったなと思いました。書いてこなかった日々を残念に思います。誰のためでなく、自分のために書いているのだな、と実感します。

        マガジン

        • 短歌集
          8本
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          12本
        • 日日是好日
          5本
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          8本
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          4本

        記事

          夕立に 左側だけ 濡れた肩

          夕立に 左側だけ 濡れた肩

          引かれた手で 祖母の手を引く 夏祭り

          引かれた手で 祖母の手を引く 夏祭り

          人混みに あがる花火が 照らす頬

          人混みに あがる花火が 照らす頬

          7月18日。実家

          三連休。実家に帰っていた。 家のいたるところで、愛犬を感じた。 愛犬は私たちが庭に出ると、一緒に庭に出たがった。 通りかかりの猫を見つけては興味深そうに注視し、自分の縄張りを主張するようにマーキングして回った。 駐車場から庭へのフェンスには、お手製の入口をつけた。愛犬が庭で走り回れるように。1回隙間から出てきちゃったこともあったっけ。庭から誰かが帰ってくるのを見つけては、フェンスの穴から鼻を突き出して、ふんふんいってしっぽをぶんぶんふっていたことを思い出す。 愛犬が見え

          7月18日。実家

          今まで「自立」という言葉を 履き違えていたことに気づいた。 ひとりでいても平気なことじゃなくて、集団の中でも自分を確立できていることをいうんじゃないかな。

          今まで「自立」という言葉を 履き違えていたことに気づいた。 ひとりでいても平気なことじゃなくて、集団の中でも自分を確立できていることをいうんじゃないかな。

          6月30日。入道雲

          今年初めての入道雲を見た。 もわっと暑い部屋が何となく好きだ。 その空気を感じると私は小学生になって実家にいる。夕方、蒸し暑さを感じながら帰宅して、もわっとした廊下を通る。母の姿は見えないが、家にいることは感じている。開け放たれたリビングでは扇風機が回っている。 「お母さん、アイスー」 小さい私はそう言って、小さい弟とさらに小さい妹とリビングで過ごす。 夏の小さな記憶をもわっとした暑い部屋は連れてきてくれる。 何気ない思い出、あどけない時間

          6月30日。入道雲

          6月28日。選択肢

          今日会社で高校受験の話になった。 私にとっての高校は義務教育の延長で 絶対に行かなければいけないものだった。 誰かに強制されたわけではないけど、親からも学校からも世間からも、高校には行って当たり前、という雰囲気を感じていた。 今日会社で話した人には中学生の娘さんがいるらしい。 「中学を出て働こうと思ってたけど、 最近は受験しようと思ってるんだって。」 びっくりした。 高校に行かない選択肢ってありなんだ。 何だかすごく自由を感じた。 私たちはいつだって選択肢を持っ

          6月28日。選択肢

          ただ美しいもの3

          青い青い空の先に たしかに君の声を聞いた 僕はただ空を見上げて、 がむしゃらに走り出す 追いかけるものもわからないまま ただ君の声がする方へ おかしいな、もう君の声なんて思い出せないのに たしかにこれは君だってわかるんだ 見上げた空は何故だかぼやけて 僕の耳には何かが叫ぶ声が聞こえた 足は止まって ただ僕は慟哭する ただ ただ ただ どこにいったの おいてかないで かえってきて つれていって ただきみのそばにおいて

          ただ美しいもの3

          6月20日。マラソン

          今日隣の席の人が、 大学くらいからやり直したい と言っていた。 もっとちゃんと勉強すればよかったって。 そういわれて振り返ると、 人生のやり直したいポイントって 2つくらいしかない。 それだけ全部思い通りになったわけじゃなくて、 あれ以上は無理だったなって思えるくらい 当時やりきったから。 思う道に進めなくても その先で出会った人たちを愛してるから。 でもそれじゃあ今は? 私、未来で後悔しないくらい 今やりきれてるかな。 やりきれてはないけど、 がんばっては

          6月20日。マラソン

          父の日

          父は昔はすごく怖い人だった。 よく叱られたし、よく怒っていた。 父が家にいると、息苦しく感じてた時もあった。 お父さんみたいな男の人ばかりだったら、 結婚なんてしたくない、とも思っていた。 年始に父が倒れて、心臓の手術をした。 そこから人が変わったように優しくなった。 歳をとるにつれ 丸くなっていったのは事実だけど、 術後の父は、別人のように優しくなった。 母との関係もより良くなって、 家事もしているみたい。 昔のことが嘘みたいに、 結婚するなら父のように頼り甲斐が

          父の日

          6月11日。そのまま

          最近ほとんど1人で外出しない。 会社に行く時くらい。 日用品の買い物も会社帰りに済ませるし、 何にもない日、外に出たい気持ちがあっても、 なんとなく怖くて家から出ない。 だから美容院に行くことは 1人で出かけることの貴重な機会だ。 美容院は3年ほど同じところへ通っている。 ずっと同じ人が担当してくれていて、 安心できる。 最近1人で新しいことはほとんどしない。 映画も昔に見たことがあるものばかり見るし、 お店だって、新しいところに入る勇気が出ない。 なんだかめっきり

          6月11日。そのまま

          6月10日。焦り

          先輩や同期から 「いつも仕事が早いね」 と言ってもらえる。 上司からも 「求めることはできてる」 と言ってもらえた。 でも私は他の部署で どれだけのことができるんだろうか。 私って井の中の蛙なんじゃないだろうか。 抜きん出たいわけじゃないけど、 年次に見合った仕事をしたいと思うし、 年次に見合った実力が欲しい。 仕事ができる先輩を見ていると、 いろんなことに興味を持って やっていることが共通点。 私は基本的にめんどくさがりだから、 担当でもなければ口を挟まない。

          6月10日。焦り