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明日が来なければ

明日が来なければいいのに タイムリミットが近づいている 死にたいと検索して 出てきた電話番号もSNSも 夕方から繋がらないまま夜を迎えた ベッドの上から ショルダーバックの革ひもに 手を伸ばした 両手でピンと張って 強度を確かめる 視界が滲む 今こうして 死への一歩を踏み出した 弱い自分に感情が溢れて 止まらなかった カーテンレールに革紐を掛けて 輪を作る 首に掛ける 体をゆっくり倒していくと 徐々に息が詰まり 意識がぼんやりしてくる

    • また夜がきた こわい たすけて 朝が来る前に 終わらせないと 明日がくる こわい たすけて

      • 自由について

        自由ってなんだろう 自由って心の中のはなし 苦しくって 重くて 閉鎖的 走れば走るほど遅くなって 追い付こうとすればするだけ 遠くなる 僕には羽はない 落ちていくだけ 探していた星の欠片は ちらついては消えていくだけ 暗くて 足が止まってしまった 自由ってなんだろう どこにもない幻想のはなし

        • 青い光

          終わりにしたい 全部全部 冷たい洞の中 溢れた涙は凍りつき カランと落ちた 目を閉じて 耳を塞ぎ膝を抱える 君の声がする ゆっくりと 青い光が僕の前を遮った 青い鳥か君の声か 信じた方へ僕は進む 終わりかはじまりか どちらでも僕には同じだった 選んでもいいんだ 僕にはその権利がある

        明日が来なければ

          楡木の下で

          楡木はそこにある 静かにただ一本立っている 彼はそこに住んでいる 木に登り幹に背を預け 木陰の中で歌を歌う 彼が歌うと 楡木はおかしそうに葉で音を鳴らす そうして時期に歌うのやめると あたりはすっかり静かになる 静寂の中 夜が訪れる 闇はゆりかごのように 眠りに誘う 閉じかけた目蓋を薄く開くと 彼が近づいてくる 双子の彼ら もう一人の彼だ 彼がわたしの手を取ると 安らぎが訪れる 恐怖などなかった 楡木の下で眠りについた

          楡木の下で

          ある夜 隷属という言葉が頭をよぎった 急に息苦しくなって 視界が歪んだ 隷属すべきものは 芸術だ ただ謙虚に 一心に打ち込む 芸術への隷属 朝が来ると 私は別の何かに促され 渡されたオールを 漕ぎ続ける 偽りの自由 オールは重い 船は少しずつ沈んでいる

          ある夜 隷属という言葉が頭をよぎった 急に息苦しくなって 視界が歪んだ 隷属すべきものは 芸術だ ただ謙虚に 一心に打ち込む 芸術への隷属 朝が来ると 私は別の何かに促され 渡されたオールを 漕ぎ続ける 偽りの自由 オールは重い 船は少しずつ沈んでいる

          詩を読むこと

          文章を読むのが苦手だった。 小学校で一週間に何冊の本を読むか報告しなきゃいけなかったりするのは本当 に嫌だ。並べられた文章を追ってもどこを読んでいるか途中でわからなくなってしまうし、凄く疲れる。 でも、本を読むのが嫌いだったわけではない。今でもそうだが、気に入った本は繰り返し読んだ。他の本を読みなさいと言われても、今はこの物語と決めたら何ヵ月も一冊の本を読んでいた。 『ねこが塀の上を歩いていて。人の家の中を覗きまわる。大切な人を探して旅している』 そんな感じのあの本の

          詩を読むこと

          make a brighter day!

          世界で最も有名な曲のひとつ『We are the world』 いま『We are the world 2020』というプロジェクトで、改めて聞くことが多くなりました!奇跡の夜に生まれた曲は音楽の力を感じます。 そんな、We are the world の好きな逸話をご紹介します。 サビの歌詞「We are the ones who make a better day」は、収録時に better なのか brighter なのかという議論になります。プロデューサーのクイ

          make a brighter day!