鮨さいとうに、誘う女


ねえ、『鮨さいとう』のキャンセル枠が回ってきたんだけど、行かない?

女から鮨さいとうに誘われて、貴方は素直に喜べるだろうか?

なんと運がよい。ぜひ!という男も、もちろんいるだろう。

しかし、そこに微かな違和感を感じ取る男も、いるのではなかろうか。

そして僕は、その違和感を感じ取る側の男だった。

LINEの返信を30分寝かせて考えたのち、行くことにした。

女が男を、『鮨さいとう』に誘うことの意味

男も女も、この記事を読んで、ぜひそれを考えてみてほしい。


僕が『鮨さいとう』に誘われたとき、なぜ無条件に即答で「行く」と言わなかったのか。それは、ほとんど無意識下の行動であった。

理由は、3つある。

まず、食べログ全国1位(2017.2.6時点では4.85で3位)になったこともある店の予約を、なぜ一介の港区女子がサクッと取ってこれるのかという疑問だ。もう一見さんでは予約を取るのがなかなか難しいことでも有名である。

次に、一般人が予約がとりにくい店に「行かない?」と誘ってくるという点。相手の女性は、決して年上の美魔女ではない。誘ってきたのは女だが、会計は男持ちという暗黙のルールが我々2人の間には漂っていた。たとえばこれが

普段お世話になっているので、『鮨さいとう』でおもてなしさせてほしい。

そんな一言が添えられていれば、多少の違和感は覚えつつも、まだ気持ち良く訪れることができたかもしれない。男が、自分から女を誘って、男がご馳走するというのは当然のこととして理解はできる。しかし、女から予約が取れない高級鮨店に誘ってきて、会計は男持ちが当たり前という、その姿勢に大きな違和感を無意識的に覚えたのだと思う。

ここ最近、港区おじさんジュニアとして、気づけばなぜか麻布十番の高級和食屋で女子会のスポンサーをしたこともあったが、女が予約した高級店に誘われて、ご馳走するのが暗黙のルールというのは、自分がおしょくじがかりであることを痛く痛感させられるのである。

最後に、これはささやかでつまらないプライドなのだと思うが、男性ならきっと理解してくれる心情だと思う。曲がりなりにも、食べロググルメ著名人で東京カレンダーWEBプロデューサーでもある私。予約難易度が高い店は自分が予約し、喜んでくれる相手を連れて行きたい。そんな自尊心を、少し傷つけられたような。表立っては共感してはもらえないカッコ悪い感情だが、あえて吐露してみた。

女から、『鮨さいとう』に誘われるということは、男にとってはそういった様々な意味を持ち得るのである。

誘う側の女は、本当に何も悪気がないのだと思う。

むしろ、普段お世話になってるから、貴重な予約枠だし、誘ってあげよう。そういう心理なのだと思う。

しかし、当然ながらお会計は男持ちなのだ。彼女たち港区女子は、そこに疑問の余地は一切ない。むしろ、有名店の予約を確保した後、「誰か誘えばきっといるよ(そして当然お会計は彼らが払ってくれるよ)」というスタンス。

その「誰か誘えば」のポジションで登場するのが、港区おじさんたちでもある。彼女たちはそこで彼氏を誘うことはしない。「恋人」と「おしょくじがかり」は、明確に線引きされている。ちなみに、今回誘ってくれた女と僕は、恋人でもなければ、これからそういう関係になりそうな気配も1ミリもない。

『鮨さいとう』に、男を誘えるか?

これは、その女が港区女子であるか否かの、リトマス試験紙として有用な質問といえる。

ご存知ない方のために解説すると、「港区女子」とは自らの稼ぎの多寡に関わらず、男の金で生きていく女のことを指す。ストレートにいうと、男をATMとして使い倒すことに、1ミリの罪悪感も感じない女のことだ。

この、「鮨さいとう問題」は、一般的なお会計問題に加えて、予約難易度が高い店を女が予約して誘ってくるという、2つの問題の掛け算として、とても良いケーススタディである。

ちなみに、お会計問題について語ると、ケチな男だと思われがちなので、一応自己弁護をしておくと、ここ数年女性との食事で会計を相手にお願いしたことはほとんどない。そこで数千円徴収しようものなら、東京カレンダーのプロデューサーはケチだという噂が回り、メディアとしてのレピュテーション・リスクを負うことになる。それは、絶対に避けなければならない。

僕は相手をもてなしたいという99%の気持ちと、税金のようなものだという1%の気持ちで支払ってきているので、実際に対面した相手からは、ケチという印象は持たれていないことを祈りたい。

鮨さいとうを後にして、女はこう言った。

美味しかったね。でも、前の方が美味しかったかな(笑)

・女から『鮨さいとう』に誘ってきて
・会計はもちろん男持ちで
・前の方が美味しかったと言われる

おそらく、並の男であれば、二度とこの女と会うことはないのではないか。

料理の味は自分とは関係ない。しかし、ご馳走した方は、ご馳走された人に「イマイチだった」と言われると、自分自身も否定されたような気にならないだろうか。自分自身の店を選ぶ選球眼が悪かったのかな、とも思う。

しかし、今回は「女が店を予約して」「会計は男持ちで」「そして前の方が美味かったと言われる」。

レストランデートにおいて、こんな3連コンボを決められることなど、人生そう何度もあることではない。

しかし、港区おじさんジュニアとしてそれなりの場数は踏んできた僕は、その女の舌の感覚には、同意する点があった。

『鮨さいとう』はたしかに美味いのだが、一部の鮨フリークからは味が落ちているという指摘もあり、特に食べログ上での高すぎる点数を元にした期待値ほどの魅力を、客に提供できているかという点は、疑問に残る。(僕はここ2回は個室の方だった)

しかし、大抵の客は『鮨さいとう』は日本一の鮨屋である、というアンカリングから、実際にめちゃくちゃ美味いとまで思わなかったとしても、自分の舌の感覚が間違っていると捉えがちなのだと思う。その点、この『鮨さいとう』に誘ってきた女は、アンカリングされずに自らの感覚で意見がいえるという点は、関心に値する。

スタートアップ業界で例えるならば、『鮨さいとう』は「スマートニュース」に似ている。味もプロダクトも良いことは良いのだが、ちと過大評価されすぎではないか。Valuationが、不当に高いのではないか。それが僕の、正直な感想だ。

ちなみに一般的な『鮨さいとう』デートは、「えっ?さいとう予約できたの?(すごーい)」「会計は普通に男持ち」「めっちゃ美味しかったー❤️」となり、大抵の場合は、男の株が上がる。ある意味、イージーゲームとすらいえる。僕が聞いた話によると、『鮨さいとう』の予約を取ってくれたら、一晩抱かれてもいいという女も存在するらしいほどだ。

実は、僕が女から『鮨さいとう』に誘われたのは、初めてではない。ここ3ヶ月で、2度目である。

もちろん、彼女にも悪気はなかったと思う。しかし、その彼女も今回の女と同様の港区女子であり、男をATMと捉えていることに何の疑問も持たない女性だったように思う。

彼女たちがいくらそれを口で否定しようとも、相手の男性からそう思われるのであれば致し方ない。

仮に男性が高い経済力を有していたとしても、ATMとしてしか捉えられてないと感じると、積もり積もっていくものがあり、必ずやそれが破裂する日が来る。彼女たちがいくら「ATMとは思っていない」と口では言っても、行動の積み重ねを見れば、わかるものだ。女の口と行動は、大抵一致しない。

そのことを、この「鮨さいとう問題」を通じて、港区女子たちにはぜひ学習していただきたいと、港区おじさんジュニアとして、伝えたいと思いました。

ちょっともう、港区女子に疲れてきました...

港区おじさんジュニアである僕に同情したという貴方や、タメになった!という港区女子がいれば、ぜひ「サポート」で100円とか寄付してください。『鮨さいとう』一人分くらいにならないかな...

twitterでアンケートとってますので、ぜひご回答を。



P.S. ちなみに『鮨さいとう』は実はかなり良心的な価格です。お酒を飲まなければ、2人で4.5万円ほどでした。

P.S.2 今回『鮨さいとう』に誘ってきた女に記事を見せたところ、少し反省していたようでした。決して陰口を叩きたい記事ではございませんので、悪しからず。港区女子たちが人間としてまともな感覚を忘れないことを、筆者は願ってやみません。

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梅木 雄平

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