自分に見える、放つひかり

一昨日レオ氏(元カレ)と話して気がついた

私が好きになる人は人間だが『ネコ科』
ネコのように俊敏で、おとなしく
威嚇もするが、滅多なことで動じない 
その割に、懐くと要求に対してうるさい

「レオ氏、ネコじゃん」と言うと
「うめがネコじゃん」と返ってきた
猫目だからかな、と思ったら違っていた

予告なく気まぐれに落ちてゆく葉や
生まれたての枝先から落ちる雨のしずく
走行風に揺らぐ雑草がつけた花を
じっと目で追うところがネコの目に似ていると言う

「飛びつきそうだよな」と鼻で笑うレオ氏
「それはない」と言い切る私

捕まえてきた獲物を半殺しにして遊ぶのも
ネコそのものだと言われ、ガッカリした

「残酷な奴じゃん」とムッとすると
「人の気持ちを弄って残酷だよ」
私を思っての言動を無邪気に「分からん」と翻弄し
「骨折り損のくたびれもうけ」だと言う

「あの頃は光ってたのに」
あの頃とは、私たちが出会う1年前
レオ氏が取材で使ったカフェ
隣の席で打ち合わせする私を見て、知っていた

私はくすんでしまい、可愛げを失った
いつまでも他者を魅了する光線を維持していたら…

そういえば好きな人は
自分にだけ見えるひかりを放つ
放ったひかりに赤い糸が伴わないのが残念で
ひかりに反応する自分を夜光虫だと感じる

これからも
「変わったね」と言われるほどの光線が放てるよう
ぬかるんだ道から実を収穫していくよ