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職場のひとと、距離がちかづくコツ。

「仕事にひとり、仕事意外にひとり、こころを開けるひとをもっておくといいよ」

学生のころだったかなぁ。はたらき続けていくことについて、いただいたアドバイスのひとつで、とてもこころに残っていることばです。

仕事でつきあうひとと、どれくらいの深さでつきあうか、どれくらいまで心を開くか、って、ひとによってほんとうに違うとおもいます。消防士をしているいとこのおとこのこ、といってももう30代前半の子ですが、彼は仕事は仕事、絶対にプライベートでは会いたくない、と言ってました。

わたしはというと、仕事は仕事、というタイプだとおもってましたが、振り返ってみると彼とは正反対。

最初の職場では、看護師20人ちょっとのなかに新人(うち2人は経験者ではあったのですが)11人という大所帯で入ったのです。
10年以上働いてみてわかったのですが、ひとつの部署に新人は多くて2,3人です。それが半分以上を占める11人もの新人が一気に入ったのでは、病棟はまったくまわりません。

「ひとつひとつ教えてる余裕がないから、見て学んでね!」

と、当時の主任さんに言われたのを今でも覚えています。
そりゃあそうでしょう。病棟のふつうの業務をまわしていくだけで精一杯です。それにこぶがついてきて、ひとつひとつ教えなきゃいけないなんて、時間はかかるし、想像以上に大変だったとおもいます。

怒られては泣いて鼻血を出して、トイレに駆け込んでいましたが、先輩たちも必死だったでしょうね。そんななか育ててもらって、いまではほんとうに感謝してます。ほんとうに。

だけど、当時はそんな感謝をできるほどの余裕はないし、イライラすることもたくさんあるし、文句もグチも言いたくなるんです。
そんなとき、同期の存在はとてもとてもこころ強い。
病院の近くにある韓国料理屋さんや、ファミレスで仕事終わりに思いっきりグチりながら夜ご飯を食べて発散していたのがほんとうになつかしい。

そんなふうにして、辛い時期を一緒に乗り越えたなかまだから、今でもそのうちの何人かとは連絡を取り合っています。遠くてさすがになかなか会えないけれど。

それから、いろいろな場所ではたらいてきたのですが、ある程度長くはたらいた場所では、やめたあとも仲良くしたい、また会いたいとおもうひとと出会えています。

そういういいご縁はほんとうにありがたいなと思います。

そうして一緒にはたらいた経験をもつひとたちと、やめてからも会うことで、《 職場意外で心を開けるひと 》ができるようになりました。

ある程度の経験年数と、人間的年数を重ねて今の職場にはいってわかったことがありました。

今の職場はまず、おなじ職種が少ないのです。片手もいない。そのうえ、同じような場所を経験してきてないひとが多く、その経験年数や経験部署はほんとうに多種多様。
それまでは、おなじ部署にいたりするからこそある、《 近い経験をしてきたからこそわかりあえる感覚 》でみなまで言わなくてもわかることもあったし、共感しあえることもたくさんありました。

ところが、それがまったく通用しなくて、ほぼ1年、けっこうどうしたらいいのかわかりませんでした。

そして、そういう場合、たいてい他の職種のひととわかりあえることが多かったのですが、今の職場ではなかなかどうしていいかわかりませんでした。

なかなかこころが開けなかったのです。

幼少期に過ごした場所で、わたしは知らないけれど、向こうはなんらかの形で知っている、というのがどうにもこころを固くしていたのかもしれません。(同級生のお母さん、とか、兄弟の同級生、とか、遠い親戚、とか)

そこから、一歩すすむコツ、がようやくほんのすこし見えてきました。

それが、《 弱みをみせる 》です。

「つらい」とか「グチ」とかは、それしか言わないひとはあまり一緒にいたいとおもわないけれど、ときどきポロッと出すと、距離がぐんと近くなるんですね。

正直、言っちゃいけない、とおもってました。同じ職種のグチをほかのひとに言っちゃだめ。絶対だめ。そうおもってたから、誰にも吐き出せなくて、うっぷんがたまることもけっこうあったのですが、思い切って、吐き出してみたところ、思った以上に共感してもらえたのです。

グチを言わないっていうのも、たいせつなことではあるけれど、本音をポロッと言っちゃうことも、あってもいいんだなぁっておもえたできごとでした。

そりゃそうですよね。
グチだっていいますよ。ダメなときだってありますよ。

にんげんだもの。

そんなじぶんにもOKだして、やっていきましょ。

いつもありがとうございます! いただいたお気持ちをパワーに変えて、どんどんまわしていきます!