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やりがいのなさが女性を非正規化する。だからこそ大人の学び直しがいい


時代が変わるとき、聞こえてくる情報はわたしたちの頭の上を通り過ぎていく。

女性に特化した情報はほとんど聞こえてこない。



DXと女性の仕事とAI化と

近頃あまり聞かなくなったけれど、この産業革命のような時代、世界の中で特に日本の女性の仕事AIにとってかわられるといわれている。

この国の労働市場がどの先進諸国より男性中心だということ。

同じように大学で学んでも、この国で女性がサラリーマンになるのは至難の業だ。今でも女性の多くが基幹職周りの仕事アシスタントとして働く。

そんな日本女性の仕事がAIにとって代わられるというのだ。

DXを平たくいうなら、まずはビッグデータを分析する専門家が会社にやってくる。

そして、「あなたのいつもやられているお仕事をわたしに詳しく教えてください」と聞き取り調査がはじまる。

最初は「え~~AIってこんなことも覚えられないの?たいしたことないわね~~」などと呆れられるのだけれど、いやいやどうして。専門家たちはトライ&エラーを繰り返しながら、徐々に女性がやっていた単純作業をAIに教え込む

するといつの間にか女性の仕事がAIにとってかわられる

これがDX



やりがいのなさ

日本女性の多くがたとえ高学歴であっても、AIがすぐに覚えられるような単純作業の職域に閉じ込められる。

わたしはかつて『日経ウーマン』という働く女性をターゲットにした女性雑誌およそ四半世紀分の投稿欄を収集し分析した。

そこで見えてきたのは、一般職と呼ばれる職域の女性たちの転職や離職理由で最も多かったのがやりがいのなさだったこと。

同じような仕事を繰り返ししていると誰だって飽きる。

やがてこのままこの会社で働いていていいのだろうかと悩み始める。

年齢を重ねると転職機会も確実に減る。それなのにスキルが身に付かない。

その雑誌の分析では、そんなやりがいのなさを抱えた女性たちが転職を繰り返していた。ところが転職してみてもまたやりがいのない枠にたどり着く。そうして転職を繰りかえし女性は非正規化していく。

そんな流れがあった。



女性にとってのチャンス

そこで今、この国も本腰を入れ始めた大人の学び直しについて考えてみたい。

先日わたしはこの国で学び直しが進まない理由について書いている。

時間が無い、予算がないなどの理由で日本の大人の学び直しは少しも進んでいない。ただその学びの進まなさの大きな理由の一つに、学んだ後の受け皿がまだ企業にないという問題がある。

そこが問題だと思っている、

けれど、女性の場合あまり呑気なことはいっていられない。

なにしろ最もAIに仕事を奪われそうなのが女性の仕事なのだから。

ただ、ここで少し視点を変えてみると、あの単純作業キャリアに繋がらない仕事をAIがやってくれるのだ。ラッキーではないか。女性がついにそこから解放されるということでもある。

それならば大人の学びは女性にとってはチャンスでしかない

しかも現在国も企業も学びを勧めている。無料であるいは格安で学べるまたとないチャンスだ。

かつてこんな素晴らしい時代があったろうか。



捜せば学べる時代

そんなわけで、まずは国がどんな学びを準備しているのか知っておきたい。調べると国の本気度がよくわかる。学びの機会が豊富に準備されている。

厚生労働省

ハロートレーニングhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/hellotraining_top.html
最寄りのハローワークに行くとよく分かる。現在仕事をしていても、今は無職でも年齢に関係なく学べる。一定の条件を満たすと、訓練受講中に月々の生活費10万円交通費が支給され、無料で2~6カ月間、民間の教育訓練機関で学ぶことができ就業斡旋もしてもらえる。この訓練を受けた人の8割強が就職している。

こんなコースもある。
国家資格キャリアコンサルタント養成講座 | リカレントキャリアデザインスクール (recurrent.co.jp)


文部科学省

マナパス
実に多様がプログラムがあるようだ。特に大学での専門的な知識が学べるコースなどがある。無償支援制度に関する情報も提供している。既に終了している講座ではあるけれどこんなコースが用意されている。
DX時代を先導するハイブリッド人材のための“リスキル×アドオン”プログラム | 東京理科大学 | 講座・課程詳細 | マナパス | 社会人の大学等での学びを応援するサイト (manapass.jp)


東京都

東京しごとセンター (tokyoshigoto.jp)
こちらはことさんが教えて下さったのだけれど、年齢問わず無料で勉強できて各人に専任の就職支援アドバイザーがつきサポートまでしてもらえるという。オンライン利用も可だ。



人材不足の時代

どうせ学んでも…なんて思わないで欲しい。女性には今度こそチャンスを掴んで欲しい。

1980年代、一般職女性が非正規へと追いやられて行った。正社員の女子が広いフロアに2,3人しかおらず、残りはすべて派遣やアルバイト女子という時代があった。労働市場から女性が追い出されたのだ。

あのバブル崩壊直前から起こっていたこと、それは企業の成長カーブの伸び止まり。そこで削減されたのが女性の正社員だったのだ。代わりに入ってきたのがインターネット

ここから女性は非正規化した。

今のDX化とよく似ている。

ただ、一つだけ違う点がある。それは、

労働者が減るということ。これから減り続けていく。

ここで何が起こるか。

そう、企業は男中心では成り立たなくなるのだ。

だからこそ女性にとってようやく巡ってきたチャンスでもある。



学ぶ意味

チャンスはある。だからこそもしもあなたが今正社員として働かれているのであればやりがいある仕事を捜して渡り歩かないで欲しい。そのやりがいのない仕事は必ずAIに淘汰される。

だからこそ、その時に備えて学んでほしい。

消えいく仕事をこなしつつ未来の仕事をgetするために学んでほしい

今は安定した収入の元、学びに力を入れて欲しい。

女性は忙しい。実に忙しい。けれどその忙しさから抜け出すためにも新たなスキルを手にして欲しい。

上場企業は今、世界の標準化の波にさらされている。

その一つに、近頃よく聞く人的資本がある。

これを持たない企業は物言う株主に嫌われる。従業員を学ばせているのか、時代の変化と共に働ける人材を揃えているのかと問われる。これからは時代にあうスキルを身に着けた社員のいる企業が価値の高い企業と評価される時代なのだ。

だからこそ女性には学んでほしい。国も学びの機会を整備している。さらに上場企業はこれから企業内の人的資本を開示する方向にある。

スキルのある人材は性別を問わず登用される時代になる。



おわりに

時代の変化を知らせる話なら山ほどある。けれど一般の女性向けの情報は限られている。だからこそわたしたちは置いていかれないよう動く必要がある。

1980年代を繰り返してはいけない。

今は労働人口が少なくなる時代。その中で自分のスキルを磨く人は必ず性別を問わず時代の波に乗れる。

だからやりがいのない仕事はAIに任せてあなたにはジャンプしてほしい。



※最後までお読みいただきありがとうございました。


※スタエフでもお話ししています。

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