UNISON SQUARE GARDENが好き


タイトルの通りである。今回は、ユニゾンもといUNISON SQUARE GARDENの良いところを列挙していくような、好きな理由選手権ではなく、あくまで私がなぜUNISON SQUARE GARDENにはまり溺れて這い上がれない沼に落ちたのかを語る回である。

冒頭に少しこのロックバンドの簡単な説明をする。知っている人は飛ばして良いよ。
ボーカルギターは斎藤宏介。
ベース、作詞作曲は田淵智也。
ドラムは鈴木貴雄。スリーピースロックバンド。
曲が聞きたいなら、サブスクでもYoutubeでもどうぞ。


①演奏が強い

私がユニゾンを認識したのはおそらく、Youtubeの自動再生で流れてきたシュガーソングとビターステップ(以下シュガー)のライブ映像だったと記憶している。曲名は知っていた、けれど聞いたことはない曲。ユニゾン自体はTwitterで見かけていて、アー写を見た限り、最近よくいるボーカルが黒髪マッシュの爽やかイケメンで年齢は二十代後半、少し奇抜な言葉を含む歌詞の恋愛ソングを歌ってるようなバンドだと勝手に思っていた。(偏見にも程がある。)
話を戻すと、シュガーを歌っているのがロックバンドだと言うことも当時知らず、スリーピースのロックバンドが演奏している映像を見た時とても驚いた。そして、同時にドラマーに驚いた。うますぎる。正直、楽器という楽器はピアノしか通ってきていないど素人の感想だが、ドラマーがあまりにうますぎて、歌やメロディーは入ってこなかった。
この人のドラムもっと見たいな〜と思い関連動画から探した天国と地獄を見たことで私の人生が変わる。このバンドめちゃくちゃカッコいい……。スリーピースなの?と後ろにサポートいないの?と。
演奏が良いというよりも強いという表現が似合う3人だ。どこか攻撃的で、ついて来れんのかと言葉をかけない分、音で感じる。(盛大な勘違いだったら恥ずかしいほんと恥ずかしい)


②耳コピ不可能

私は歌詞カードを見てじっくり…と聞くタイプではない。CDはそれなりに持っているが、歌詞カードを開いて読んだCDは数えるほどもない。なので、聞こえてきた言葉が私にとっての歌詞なのである。それまで私が好きになってきた歌は歌詞が聞き取りやすく、一聴したら何の歌なのか分かる歌ばかりだった。
だが、ユニゾンに関しては全く歌詞が聞き取れない。耳コピを始めた瞬間に知能が3くらいになるのか、まっったく聞き取れない。生憎、ユニゾンを好きになった経緯が歌ではなく演奏だったので特に何も思わず、歌詞も追わず聞くこととしていた。
ところが、初めて買ったユニゾンのライブ作品、「fun time 724」(所謂初の武道館映像である。)のアンコールの「kid,I like quartet」の一節で揺さぶられた。それまで、そんなに深い歌詞ではないのかなと思って聞いていたが、耳から入ったその一節が身体全体を刺した。
その一節は心の中に留めておく。
とかなんとか書いておきながら、今でも歌詞カードはほとんど開かないため、カラオケボックスで本当の歌詞を知り、意味が通り、打ちひしがれるのだ。(それもまた一興)
ほとんどが耳コピできないさせないしたくないの歌詞なのに急に聞きやすい部分でとんでもない歌詞が降ってくる。それが田淵智也の書く曲の私にとっての魅力の一つだ。




③アルバムの完成度

私が1番好きなユニゾンのアルバムは3枚目の「populus populus 」である。深くてありがたい考察感想は他の方々が書いてくださっているので割愛するが、私が好きな理由は、1曲目の3分間で夢が始まる感触。ここからアルバムという一種非現実的な音楽の夢の世界にいざなわれる感覚。そして最後の曲でしっかり現実に戻してくれる。
「世界が変わる夢を見たよ」から始まり、「世界が終わる前に」で終わるアルバム。大それたことを語っているようで語っていないような13曲。明日を探し続けたロックバンドの節目の1枚。






④ロックバンドであることのこだわり

とまぁ、かっこつけた口調で語ってしまったので、ここではゆるーく私が好きなユニゾンのスタンスについての話をする。知っての通り、知らないかもしれないが、ユニゾンは煽らない。手拍子も要求しない。
私が煽られるのが嫌いかと言われるとそうではない。煽るのがかっこいいロックバンドも私は大好きだ。
だが、煽ることが当たり前のようになった今の時代だからこそ、煽らないという選択をしたこのロックバンドが輝いて見えるのだと思う。
もし、煽らないことが主流だったなら、このロックバンドに魅力を感じていただろうかと考えるのさえも面白い。(その場合ユニゾンはどうしていたのだろうか)

そして、もう一つ。彼らは必要以上に説明をしないどころか必要なところも説明をしない。全く言葉足らずだ。1から100まで親切に教えてはくれない。それが、私たちに自由な解釈を与えてくれる。田淵さんが、「ユニゾンのファンは(勝手に考察して)面白い」と言う。私もそう思う。たとえそれが事実とは違う形で、また、事実が曲がっていた上での考えだとしても、その思考をいただけることが楽しいのだ。思考の余地がどこまでも広がることに感謝。
これからも、ちょうどいい温度感でゆるーくゆらゆらと、付き合えてゆけたらいーね。



ということで、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。