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枝ばかりになった冬の街路を あまり暖かくないコートと いい加減に巻いたマフラーをはためかせて 一人で歩いている 柄にもなく 思い詰めた顔で ぼくは軽口ばかり叩いていたから いつしか本当の自分を見せられなくなっていた 挨拶がわりにからかうことを言うと それにいちいち応酬してくれる君が好きだった 堀割に浮かぶ二羽の鴨を眺め もう取り戻せない日々を思い 永遠に君と一緒になれないことを悔いて 一人で歩いている ブーツの紐が 解けているのも構わずに 容姿をからかったこともあった