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ベルリン舞台レポート vol.5 結末は?

公演を2日後に控え、開催できるかできないかの最後のPCRテスト。

結果は、、



全員陰性✨

陽性だった役者も最短の6日で陰性結果が出たので、残り2日のリハーサルにも間に合うことに‼️ ホントに最後の最後まで開催できるかわからないなんてw でもよかった✨

残りの2日はドレスリハーサル。衣装もメイクも全て本番同様に。でもまだできていない調整もあるので、必要な時に応じて中断。私は急いでメイクや衣装を変えなくてはならないシーンがいくつかあるので、中断すると実際のリズムではないのだけどこればかりは仕方ない。

ホテルで隔離していた役者とはメインのシーンで一番絡む相方なので、隔離されている間はリハの合間にオンラインでセリフ合わせ。すでに色んなことがオンラインになっている時代なのでこれ楽だなぁと思いました。

さらに、カナダで出国の足止めをされ、当初来る予定だった衣装さんと裏方さんも陰性結果が出て合流でき、これで文字通り

”役者は全て揃った”


ただ、ドレスリハでは舞台転換がスムーズにいかないことも多く、裏方さんの心配の方が大きかったんです。なぜかというと、もともと2年前に一緒にやっていた舞台転換メインの裏方さん3人のうち2人が、コロナでエンターテイメント業界が大きなダメージを受け、生活が苦しくなったのを機に業界を辞めてしてしまい、全く新しい裏方さんがこの大舞台に採用されたため、舞台の流れを熟知している人が少なかったのです。

そして地元の劇場スタッフも動員するため、連携不足が課題でした。
裏方さんは私たち役者がリハーサルを終えて帰っても、また1から舞台転換の練習をしていて、正確にはわかりませんが1日14時間以上劇場でにいたのではないでしょうか。


さて、そんな中本番を迎えました。

リハーサルは朝から晩までですが、本番は始まってしまえば止まることはできないので7時間で終わります。とはいえ、本番当日もまだ調整箇所が残っていたので、開演2時間前にもまだリハーサルをしていましたw
 
生本番のいいところは、
❶ 余計な時間がかからない
❷ 実際にお客さんがいる興奮
❸ 何が起こっても冷静に臨機応変に対処しなくてはいけない緊張感

これが最高なんですね〜‼️


舞台初日。国際芸術祭なのでヨーロッパ各国からもこの傑作と言われる舞台作品を観に来てくれていて、客席は満席。でも私だったら正直7時間の舞台を観に行こうとは思わないですw

面白いことに裏方さんも衣装さんも、今回出演する役者の多くも、やる側だからいいけど、7時間の舞台を観には行かないという人がほとんどw 見るのが好きな人もいて、やるのが好きな人もいる。両方いてエンターテイメントですねw

その本番はどうだったのでしょうか?

もう、面白すぎてどう表現したらいいか。私にあの現場での面白さを文章で伝える技術はないです。ごめんなさい。

あれはライブだからこそ、裏側を知っているからこそ、真剣だからこそ面白いんですよね。

なのでちょっとだけかいつまんでお話します。


① プロローグのシーンが終わり、この舞台一発目のセリフ。

”#&%∈※≧♂⌘… ”  ん⁇⁇

それを噛むというw そんなことあります?w 彼は普段はコメディなどの台本を書いたり自ら出演したりもする役者なので、いつも笑かてくれます。そして何かやらかしてもくれますw

② 私のメインの2幕目。

また上の彼。最後真実がわかって驚愕するシーンで終わるのですが、早着替えの時に衣装さんの手違いもあり、着替えが間に合わず、シャツに下着だけで登場。そのシーンは私の出番から始まるのですが、その間私はズボンを履いていない彼に笑いを堪えるので必死でした。セリフ飛ばなくてよかったわぁ。

③ 7幕目。

ちゃぶ台を挟んで目の見えない日本人の被爆女性とカナダ人の青年が会話をするシーンでちゃぶ台がないというw これは裏方さんのミス。お茶を飲んだり、お土産のウィスキーを渡したりするのですが1人は目の見えない役。アドリブでなんとかそのシーンをやらなければならず大変だったと。

そしてそのシーンのすぐ後に私も登場してセリフを交わすシーンがあるのですが、相手が動揺していたのもあり、いつも返ってくるセリフと違う言葉がきて、それでも話をつなげなくてはいけないのはライブならでは。


でも面白いことだけじゃないんです。

すごいなと思うことも。

初日は照明の調子が悪く、私のメインの2幕目は冒頭から照明がいくつもついておらず、かなり薄暗い中で始まりました。ものの1分ほどで照明は元に戻ったのですが、その時に相手の女優さんが長いセリフを言っている最中に照明がおかしかったこともストーリーのひとつとしてセリフの中に差し込んで照明の調子が悪いことがあたかもいつも通りかのようにストーリーを変えてしまったんです。

このアドリブはすごい。しかも長いセリフの中に差し込むって自分の覚えてきたセリフのリズムも狂うし、もしかしたら相手のこともびっくりさせるかもしれないしある意味リスクなんですが、ストーリーがきちんと細かく頭の中に入っているから、色んな状況でも臨機応変にアドリブきかせられるのだなと。

その時の私は彼女に圧倒されているシーンだったので、そのまま本当に圧倒されていました。あの圧倒されていたところはもう演技ではなくリアルでした😂

こちらがその女優さん。


今回私自身にはそれほど面白エピソードはなく。。
別に悪いことではないんですがw なんか笑い話もほしいなw


唯一心残りなのはコントラバスが、本番では音が一部裏返ってうまく弾けなかったこと。ソロで弾くシーン。自分の父親が亡くなって悲しみを表現しているのに、私はうまく弾けなかったことが原因で泣きそうになっていましたw


舞台開催にあたり色々あった今回ですが、なんとか2日間の公演を無事に終えられました。あー、よかった。


次回vol.6はドイツあるあると日本のエンターテイメントとの違いにいついてご紹介してレポートを終わりにしたいと思います。

一緒に旅を充実させませんか?