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#8 「耕作放棄地の茶畑」と「人間」と「手が入れられた茶畑」。奥には里山である杉山。日本環境の縮図のような写真かなと。

先日、嬉野のお茶農家さんの撮影を行いました。この写真を見て何か感じるでしょうか?僕は、これは何か、今の農業やものづくりの人間と自然の関係性を表す象徴的な風景だと感じています。実は、道を隔てた左側は、耕作放棄地である茶農園。お茶は人が手を入れることで、綺麗になります。放置するとすぐ木としてモサッと有り余る生命力を発揮してきます。そして、右側が整備された茶園。まさに、今お茶摘みが行われているところです。新茶の季節ですねー。一年間しっかりと手をかけて管理されたお茶園はとても美しく綺麗です。かといって、別に左側の景色が汚いというわけではなく、なんだか、有り余る茶の生命力に人間が関わり、右のような茶園ができあがる。それを、お茶農家は「お茶」という飲める状態まで加工して、僕らの口に入る。

この環境プロセスと現実を、やっぱりいろんな人に知ってほしい。現場に立ち会うと、それを嫌というほど感じさせられて、学びというか、気づきがとても多いのですが、製品だけを買って口に入れると、それが実感として自分の中で湧き上がりにくいです。

「無農薬で丁寧につくられているお茶です。」簡単にいい表すと、すごくベタにこう言いますが、やっぱり、現場で感じるのはこの情報だけでない、現場にある生産プロセスや環境なんかは、言語では全て伝えきれない。仮に伝えきれたとしても、それを体感するのとではまだ大きな差があると思います。

今後、AIやweb、本当に生活に一部になるでしょう。いや、もうすでになってると思いますが、まだまだ、僕は人間の現実世界による体感は、より多くの情報を、学びを得れると考えています。情報を何かを通して得るのではなく自分から体感しにいくことも重要なのかなと感じました。

僕らは、なるべく、この僕らが体験したようなことを、より多くの人に共有したり、体験してもらえるような仕事の仕方を考えていかないといけない。そう思いました。白水

本質的な地域文化の継承を。