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40. 韓国で(その5:宮廷料理)

韓国のご飯は焼肉くらいしか知らなかったのですが、その後韓国支社の人や、取引先の人から色々なところに連れて行ってもらう機会がありました。
 
何度か夕食で行ったのが、いわゆる宮廷料理。
日本で言うと懐石料理的な感じでしょうか。
 
彩り豊かな冷菜の数々と、野菜の天ぷら風の揚げ物や、焼き魚、チゲ等、店によって内容は異なりますが豪華な料理がテーブル狭しと並びます。

品数はめちゃ多いです

宮廷料理は十数皿を4人単位でシェアするのですが、一皿食べ終わるとおかわりが来るのは焼肉店と同様。
 
食器はお箸もスプーンも器も(チゲ等熱い料理はいわゆる石焼ビビンバの器にはいってくることも)金属製。

金属製の器が多いことも韓国料理の特徴でしょう

理由を聞くと、もともとは王宮で毒殺防止のために食器には銀が使われていた名残りとか。
ヒ素などは銀に反応して青色に変色するからだといことらしいのですが。
 
多分ステンレス製なのでしょう、お箸は銀色のものが多く、木製を使い慣れている我々にとっては平べったくて重く、ちょっと扱いにくいです。

表面がツルツルなので滑りやすくもあります

後年四角で(多分中は中空)軽いものにも出会いましたが。
 

このタイプはめちゃ軽い

食器も日本と逆で、持たないのがマナー。
だからでしょうか、ご飯もチゲもスプーンですくって食べます。
 
宮廷料理は色々な種類がある様で、意外に辛いモノは少なくバリエーションに富んでいます。
 
一度半分生の刺身のようなものがあり、何かと聞くと
“This is fermented fish. Maybe too strong for you.”
“Actually, I do not like very much, but some people love the taste.”
(醗酵した魚だよ。キミたちにはちょっとキツいかもねぇ。)
(実際僕は苦手なんだけど、これが大好きなヒトもいるんだよ。)
 
「ホンオフェ」という名前だそうですが、まあ日本にも鮒ずしとかクサヤとかありますからねぇ。
韓国の食文化の一端ということなのでしょう。

「何度か食べたら病みつきになる」らしいのですが、その「何度か」を体験する気にはちょっとなれず。

アンモニア臭がなかなか強烈で、カジッった一口は辛うじて飲み込んだものの残りは結局食べることができませんでした。
 
何だか以前フランスでウオッシュタイプのチーズを食べさせられた時と同じだなぁ、と思っていたら、同席していたフランス人の同僚の中には果敢に挑戦するヒトが2、3名。
 
まぁ、この辺は食に興味が強いフランス人ならではというところ。
でも、さすがに誰も2切れ目には手を伸ばさなかったですねぇ。

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