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建設現場の事故、リスク軽減に色彩の活用を!(2)他業種の色彩活用事例

危険から身を守る色の重要性

色は私達の生活において、感情にはたらきかけて特定の気分を作り出し、生理的な影響を及ぼすだけでなく、あらゆる危険から身を守るための手段として用いることができる、有効なツールです。

一昨日投稿した記事https://note.com/universal_color/n/ne4bd46b72fd4

でも、昨今の建設現場の状況とリスク軽減のための色彩について、提言しましたが、「たかが色」と考えるのではなく、あらゆる要素、手段を取り入れて安全対策を講じることが重要だと私は考えています。
色彩は目に入る複数の情報を一瞬に判断できるという点でも極めて有効で、「区別」「識別」「認識」「予測」「安全への意識喚起」を促す重要な役割を担っています。

医療現場での色彩活用事例

色分けの導入は簡単に導入が可能ですし、建設業に限らず様々な業種でも取り入れられています。
例えば熊本市の地域医療センターが、制服の色を2014年度から昼勤を赤、夜勤を緑と、勤務時間帯で色分けして可視化したところ、残業時間が翌年には半減し、2019年には7分の1までに減りました。

色は一目で勤務時間帯、役割を可視化し、業務の効率を高めるのに役立つ

色で勤務時間や役割分担を明示する。たったこれだけでも、看護師のオーバーワークを防ぎ、判断ミスなどから生じる医療事故を軽減できるのです。
今と未来がわかる色彩心理〈ナツメ社〉南 涼子著より引用)

人手不足、高齢化、国籍の多様化が進む建設現場

建設現場では、近年人手不足が問題になっており、経験不足の現場監督が増えています。それらのことが作業が逼迫して多くの作業員が疲弊しやすい状況となっています。
また作業員の高齢化、国籍の多様化も進んでおり、認識、判断に有用な色彩の重要性はますます高まるものと思います。
色は情報を可視化し、共有化をスムーズにするのに大きく役立ちます。

日刊建設通信新聞にて連載した、「≪色≫で築く現場の安全」もぜひご一読くださいませ。
連載1回目は「色彩活用が遅れる建設現場」です。

日刊建設通信新聞連載 建設現場における色の役割についても解説している

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