見出し画像

トンビは高く飛び、梅は咲き誇る日

平成最後の卒業式を迎える子供たちは、平成最後の入学式を迎える子供たちでもある。

保護者会の前後の空き時間、保護者同士の四方山話に花が咲いた。
中学から高校への内部進学ができるのだが、ウチのクラスは例年以上に外部へ進む生徒が多いそうだ。生徒が自分の将来を考える力がついた、とも言えるし、生徒が外部に行くことを選択できる学校、と言うこともできるだろう。

でも、どうして生徒が外部に行くことを選択することになったのか、中学入学時は高校までの6年間を過ごすことをほぼ皆描いていただろうに。

入学、中学に入ったら自由にやっていい、という期待と希望に満ちていたに違いない。個性的な子供が集まったクラスでもあり、各自の考える「自由」のままに振る舞い、衝突や葛藤が立て続けに起き、学校に行かない選択をする子も生まれた。

今学校に行かない子はサボっているのではなく、学校に行かずウチにいることで自分を守って、これ以上傷つかない、安心安全の場所に退避しているように思える。

人間はそこが「安心安全の場」であることが納得できない限り、相手を理解しようという気持ちや信頼は生まれないのではないかと今は思う。
中学入学直後の子供たちには授業よりも先に、学校が安心安全の場になるような取り組みがあれば、コミュニケーションの問題を解決に向けられる自助力をつけてあげられたのではないかと感じる。

内部進学を選択しなかった生徒たちの思いや、今学校に行かない選択をしている生徒の存在が交錯する。生徒は、人は相互に尊重されて初めて、自由と自立を獲得していけるのではないだろうか。

正味あと一ケ月余り、いつだって始める時が最新の最適な時。
子供10代の間は、まだまだ「育児は育自」です。


サポートいただいたならばコーチングやカウンセリングの対人支援の準備・活動に使わせていただきます。