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黒は女を美しく見せる

とオソノさんは言うけれど、それが喪服だとちょっと切ない。
今年は3回着ました、喪服。

喪服って、別にお洒落である必要はないけど、何かとマナーや決まりなどがあるので、テキトーでは済まされないよね。

私は20代前半で初めて喪服を購入した。
社会人になって初めて参加?する、曾祖母の法事用だった気がする。
当時ももちろん太っているので、大きいサイズを求めて駆け回った記憶。
地元のショッピングセンター(内のちゃんとしたお店)でなんとかサイズの合うものを見つけ購入した時は、心から安堵した。
しかもたまたまセール中で、思っていたよりもお安く買えた。
喪服をセールで買うのは気が引けたけど、現実には勝てないのさ。

20代で喪服を準備するにあたり、店員さんにおすすめされたのが、リボンが付いているデザインのものだった。
というか「若者向け」とされるデザインほぼ全てに付いていた。
あまり立体的ではなく小振りでペタッとした、あのリボン。
そしてバッグにも付いているんだ、あのリボンたちは。

私はそういうデザインがあまり好きではなかったし、どうせ高い金を出して買うのなら30代や40代になっても着れるものが良いなと思っていたので、申し訳ないが店員さんのおすすめをフル無視させていただいた。
(幸か不幸か、リボン付きの若者向けは私に合うサイズがなかったので、気に入ってたとしても購入は出来なかったけどね!)

全体型に優しいフロントファスナーのワンピースとジャケットのセット。
ワンピースには胸元やお腹があまり目立たないようなデザインの、パッと見ボレロを着たように見えるやつが付いている。
ファスナーを上げた後にもう1枚を閉じるみたいな(笑)
言葉では上手く説明出来ないのが悔しい!
そして二の腕出せない民も嬉しい長袖。しかも夏でも安心のシアー素材。
ワンピースのデザインもあまりないような感じで、我ながら良い買い物をしたなと思う。

大事な時に着る服だからこそ、自分的にはテキトーじゃないものが欲しかった。
予算やサイズの関係もあって選択肢は少なかったかもしれないけど、その中で妥協せずに買えたし、結果的に良い服に出会えたから良かった。

購入からかれこれ10年近く経っているが、今もまだ現役で着ている。
むしろ33歳の今の方がしっくりきているかもしれない。
同じ法事用に喪服を購入した同世代のいとこは、やはりリボン付きをすすめられたようで、そろそろ買い替えなければさすがに恥ずかしいと嘆いていた。

喪服を着る機会が増えると、着実に歳を重ねているんだなあとしみじみ思う。
着る時は悲しくて寂しくて切ないことが多いので、そういう機会は少ない方が良いのだけど、生きていれば別れもあるので仕方ないことなんだろう。

これからもきっと喪服を着る機会は増えていく。
大事な別れの時を過ごすために、この服も大事にしていきたい。


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