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2回目の無名人インタビューを受けた大学生の人

耳の奥に残ってる旋律が、夏の海に溶けてしまった。相談するまもなく消えていき、母親と父親は遠く彼方。
そんな夢を見た晩のことでした、無名人インタビューを思いついたのは(ウソ)。
そういう順番で話した。どうすればいいかわからなかった。ともあれ、これだけしていれば大丈夫ってことがもう、何もなくなってしまった。大いに清々する。さみしい気持ちは微塵もない。空は晴れ。天高くうまこゆる秋。
秋じゃない、春だ。春です。
早春です。さあ、始まろう。
ということで無名人インタビュー今日もよろしくお願いしますね。
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは 千夏(ちなつ) さんです!


年齢:20代前半
性別:社会的、肉体的には女性。自分の性別は自分という認識です。
職業:新大学4年生

1年前のインタビュー


現在:こんなに自分を見てくれる人って世の中にいるんだっていうふうに思いました。

くじらぐも:
今何をしている人ですか。

千夏(ちなつ):
今大学3年生で、今年の春から4年生になります。

くじらぐも:
大学生活では、どんな活動をされているんですか。

千夏(ちなつ):
今は、資格課程を取りながら、卒論のことに向けて動き出したような感じでやっています。

くじらぐも:
資格課程というのは、どんなものですか。

千夏(ちなつ):
教職課程と、教職課程を取るきっかけになった司書教諭の資格の二つですね。

くじらぐも:
では、結構今は忙しく過ごされてますか。

千夏(ちなつ):
そうですね。いや本当は忙しくしていないといけないんですが、日によってダラダラしたり忙しかったり。まちまちだなというような感じです。

くじらぐも:
今の生活は、勉強に主に重点を置かれている感じなんでしょうか?

千夏(ちなつ):
就職活動もまだ終わっていないので、どちらかというとそちらに比重を置いているような状況ではあります。

くじらぐも:
ちなみに、就職活動は、どんなところを見ていらっしゃるんですか。

千夏(ちなつ):
主に福祉介護と、そこから少し関連して人材やメーカー。人と直接関わる仕事全般を見ているという感じです。

くじらぐも:
なるほど。順調な進み具合ですか。

千夏(ちなつ):
これが一言では表しづらい部分があります。私はもう一つ内定を持ってはいるのですが、本気で就活をできていないという思いだったり、それで本当にいいのか悩んでる部分もあって、どういう状態が順調なのかっていうのがもうわからないなって自分では思っております。

くじらぐも:
卒論も手をつけ始めてるとおっしゃいましたけども、どんな内容の卒論にする予定なんですか。

千夏(ちなつ):
近代文学のゼミに入っていまして、そこで遠藤周作についての卒論を書こうとしているのですが、行き詰まってしまっていて。本当に全然進んでいないし、あんまり思い通りにいってないなという感じです。

くじらぐも:
千夏さんにとって、今の生活の充実度は何%ぐらいですか。

千夏(ちなつ):
んー、30%くらいですね。

くじらぐも:
その差異の70%はどんなところでしょうか?

千夏(ちなつ):
自分の今いる場所自体にはそんなに思うことはないんですけど。自分の頑張りではどうにでもなるのに、それを結局、今日も1日がんばれなかった日々が過ぎていくので、それができたら、あと50%くらいはいくのではないかなと思っています。

くじらぐも:
ありがとうございます。では、千夏さんは、今回が2回目のインタビューになると伺っているんですけども、1回目から比べて、何か変化したこととかありますか。

千夏(ちなつ):
そうですね、変化をしたことを言おうと思って、2回目のインタビューを受けているのですが、体感的には、プラス5%ぐらいしか変わってないんじゃないかなって。そこまで変化なく、良くも悪くも過ごしているなというふうに思います。

くじらぐも:
でも、プラス5%した理由は何かあったりしますか。

千夏(ちなつ):
1年前は、ほとんど自分のことだけを見て生活をして活動もしていたんですが、前回のインタビューをしていただいたときにやっていた学内での活動(図書館の団体)で、ちゃんと初めて人を支える役に回ったり、相手の事を見て何かをするっていうことが徐々にできるようになったからだと思います。

くじらぐも:
この1年間で、特に印象深かった出来事とかってありますか。

千夏(ちなつ):
これは就活のときの出来事なんですけど、あまりにも就活が進まなかったりそもそも進めようとちゃんとできていない部分があって。迷って、直接はエントリー等はしていない企業の方とお話をする機会がオンライン上であったんです。そのときに何でもいいからとにかくまず、君は動くんだ迷いすぎだって言われて、初めて全く知らない大人に叱っていただいたっていうのが、一番大きい出来事だったと思います。

くじらぐも:
それを言われたときは、素直に受け取りましたか。それとも、ちょっとむっとしましたか。

千夏(ちなつ):
全くむっとはしなくて、こんなに自分を見てくれる人って世の中にいるんだっていうふうに思いました。

くじらぐも:
その後の就職活動は、何でもいいから動くようになったんでしょうか?

千夏(ちなつ):
いやあ、そこまで動くようにはならなかったんですが、全く活動していないっていう危機感だったので、それを抜け出すことは十分にできたと思います。

くじらぐも:
では、1年前の自分に何か声をかけるとしたら、何と言いたいですか。

千夏(ちなつ):
1年前は、自分の良いところだったり、相手に対しても良いところばかり見せてる部分があったので、もう少し演じなくてもいいんだよって言いたいなって思いました。

くじらぐも:
今の生活の中で、一番楽しいと思うことって何ですか。

千夏(ちなつ):
毎日無駄に過ごしてしまう部分が多いので、いつもとは違うことができたり、本当に些細なことではあるんですが、必要な連絡をしたり、ちゃんとやるべきことができたときに嬉しいなと思います。

くじらぐも:
毎日無駄にしてしまうとおっしゃったんですけども、その無駄だったなって思う日はどんな日なんでしょうか?

千夏(ちなつ):
私は昔からテレビっ子なんですが、その延長でAmazonプライムだったり、TVerだったり、そういう動画をずっと見てしまうっていうのが無駄だなと思います。

くじらぐも:
今は大学は春休みに入ってるんですかね。

千夏(ちなつ):
そうですね。

くじらぐも:
春から4年生になって、何かこれをやりたいなみたいなことは考えてますか。

千夏(ちなつ):
まずは就職活動を自分が納得いくように終わらせるっていうのが一番で。あとは後回しにしがちで、全然できていない卒論を何とか進めていくっていうのがあります。それが終わったら、いろいろタイミングを逃してきてしまったバイトと、自動車免許の取得ができたらいいと思ってます。

くじらぐも:
就活でどんな職場が千夏さんにとっての理想の職場ですか。

千夏(ちなつ):
そういったこと自体がどんどん就活をする中で、考えられなくなってしまったという一面はあるんですが、やっぱり一番の理想は、会社は組織なのでそこで伺いに、意見を出し合い、言い合える関係っていうのがいいのかなと思います。

くじらぐも:
風通しの良いと言いますか。

千夏(ちなつ):
そうですね。

くじらぐも:
逆に、こんなところは嫌だなという判断基準はあるんですか。

千夏(ちなつ):
一つは、風通しが悪いところは嫌だっていうのがあるんですが、もう一つは、1回出会ったので嫌だっていうのがありまして。会社で、誰も笑っていないっていうところがありまして、それ以外は、ものすごくよかったのに表情を変えちゃいけないっていうのは、私には無理なので、そういう職場はきっといられないだろうなって思いました。

くじらぐも:
就活ではよく自己分析みたいなことを言うと思うんですけども、千夏さんも自己分析はされたんですか。

千夏(ちなつ):
そうですね。それ自体に迷ってしまいましたし、自己分析にこだわりすぎて、もう自分を見失ってたようなところはありますが、結構してはいたと思います。

くじらぐも:
自己分析の結果、千夏さんの強みとか弱みとかって、どんな部分かなって思われたんですか。

千夏(ちなつ):
強みとしては、先入観で決めつけてしまったりというのが少ないというのと、割とどういう状況でも、客観的に割と冷静に見られるっていうのがあると思いました。逆の部分(弱み)では、先入観で判断していないかを気にしてしまうあまり、決断するのが遅かったり、コミュニケーションをとっていても、本当にこの解釈で受け取っていいのかを考えすぎてしまうことですね。

くじらぐも:
千夏さんはご自身の性格を一言で表すと何になりますか。

千夏(ちなつ):
性格、、。割とかまってちゃんと言うか、なんか人にかまってもらいたい部分が結構強い人間なんじゃないかって思います。

くじらぐも:
1人で過ごすのと、大人数で過ごすのとだったら、大人数派ですか。

千夏(ちなつ):
そうですね。大人数でずっといなければいけないわけではなくて、1人になる時間が少しでもあれば、大人数でいることは好きです。

くじらぐも:
かまってちゃんという性格があるけど、大人数でいたいわけではない?

千夏(ちなつ):
そうですね。(これは説明するのが)難しいところで、大人数でいることは好きなんですが得意ではないと思うので、ずっとい続けてしまうと、きっとどこかでボロが出てしまうんじゃないかなと思います。

くじらぐも:
周りのご友人はどんなタイプの人が多いんですか。

千夏(ちなつ):
両極端なんですが、二つパターンがありまして、一つはものすごく積極的でコミュニケーションをとることが上手で、誰とでも話せるみたいな子が多い印象ですね。もう一つは、自分から話すことはあまり得意ではなくて、できれば前には出たくないってよく言っているんですが、その分聞くのは上手な子が多いなと思いました。

くじらぐも:
では、千夏さんは、休みの日は、何をして1日過ごすことが多いですか。趣味とか、

千夏(ちなつ):
休みの日は、本を読んで過ごしたり、家族とどこかに出かけたりすることですね。

くじらぐも:
今はご家族と一緒に、住んでいらっしゃるんですか。

千夏(ちなつ):
そうですね、はい。

くじらぐも:
家族仲は、いい方なんでしょうか?

千夏(ちなつ):
そうですね、いい方だと思います。

くじらぐも:
家族はどんな人たちですか。

千夏(ちなつ):
特徴としては、まずとにかく喋ります。ものすごく喋るし、人の話にツッコミを入れながら、話していくみたいな人たちです。

くじらぐも:
千夏さんはそれを受け継いでいると思いますか。

千夏(ちなつ):
そうですね、かなり受け継いでいる部分が多いと思います。

過去:一気に世界が広がったというか、今まで中高時代にあったたくさんのトラブルが割とちっぽけなことに思えて、まだそんなに真剣に悩まなくても良かったのかもって。

くじらぐも:
千夏さんは子供の頃はどんな子でしたか。

千夏(ちなつ):
子供の頃は、結構活発な部分と顔色をうかがう部分が多い子だったなと思います。

くじらぐも:
それは大体いつぐらいでしょうか?

千夏(ちなつ):
もう物心ついた頃にはそんな感じだったと思います。

くじらぐも:
それは今も変わらずですか。

千夏(ちなつ):
顔色をうかがう部分は前ほどではないと思いますが、大きく見れば変わってはいないと思います。

くじらぐも:
子供の頃、習い事だったり、何か頑張っていたことってありましたか。

千夏(ちなつ):
習い事はエレクトーンを小1から4年までやっていて、あとは塾が点々と変わっていったり、コーラスを小学校3年生から中学3年生までやっていたりというような感じです。

くじらぐも:
音楽系がお好きだったんですかね。

千夏(ちなつ):
どうだろう。実はエレクトーンは初めだけで、そんなに好きではなかったですね。でも、やめられなくて。

くじらぐも:
習い事で一番楽しかったのはどれになりますか。

千夏(ちなつ):
コーラスですね。

くじらぐも:
どんなところが楽しかったですか。

千夏(ちなつ):
そこは、割と自分からやりたいっていう気持ちが大きかったっていうのと、もう居場所みたいな感じになっていたので。失敗をしてもいいし、どういう自分を見せてもそこではいいんだっていうのが大きかったですね。そこが楽しいと思う理由だったと思います。

くじらぐも:
学校生活の方は、いかがでしたか。

千夏(ちなつ):
楽しいこともあるにはあったんですが、全体的にはあまり楽しくなく。その楽しくない部分をコーラスで埋めていたような部分があります。

くじらぐも:
どんなことが楽しくて、逆に楽しくなかったこととかって覚えてますか。

千夏(ちなつ):
楽しかったのは、小学生の頃、妹に友達がいたので、その友達と喋ったり遊んだりっていうのはすごく楽しかったなと思います。楽しくなかったことで言いますと、私があんまりコミュニケーションを取るのが上手ではなかったので、すぐにトラブルを起こしてしまって泣いて、泣いたことに対して怒られていることと、クラスから浮いてるっていう部分ですかね。

くじらぐも:
トラブルというのは、喧嘩とかですか。

千夏(ちなつ):
喧嘩というよりも、相手が言ったことが理解できなかったり、悔しかったりすると、泣いてしまって、その泣いてしまったことで結局人を泣かせてしまう。人との間で衝突したみたいなことになって、泣いたことを怒られるっていう一連の流れがトラブルで、喧嘩ではないですね。

くじらぐも:
具体的に何か、エピソードとかって覚えてますか。

千夏(ちなつ):
そうですね。小学生の頃(のエピソード)は忘れるようにしたから忘れてしまったっていうのがあるんですが、中学生の頃は、学年演技というのがありまして。その学年演技をした際に指導する子が一生懸命できていない部分だったり、改善できる部分を教えてくれるんですが、その通りにできないことが多くて、泣いてしまって。で、泣いてしまうとその子が泣かせてしまったみたいになるので、その子に怒られるという、そんなエピソードです。

くじらぐも:
学校で部活動とかはされてたんですか。

千夏(ちなつ):
中高一貫だったので、ずっと同じなんですが、ミュージカル部に入っていました。

くじらぐも:
それはなぜ入部したかとかって覚えてますか。

千夏(ちなつ):
そもそも、前のコーラスの段階で歌が好きだっていうことに気づいたので、その延長でミュージカル部に入って歌いたいっていうのがありました。

くじらぐも:
部活動は、どうでしたか。

千夏(ちなつ):
本当に憧れだけで入ったので、ついて行けないことばかりで、楽しくはないけどやめる勇気がないから続けるみたいな感じでした。

くじらぐも:
では、高校卒業して大学に入学で、特に浪人とかもされずすぐ入学しましたか。

千夏(ちなつ):
そうですね、はい。

くじらぐも:
大学に入ってどうでしたか。

千夏(ちなつ):
一気に世界が広がったというか、今まで中高時代にあったたくさんのトラブルが割とちっぽけなことに思えて、まだそんなに真剣に悩まなくても良かったのかもって思うようになりました。

くじらぐも:
世界が広がったというのは、中高と比べてどんな部分が広がりましたか。

千夏(ちなつ):
中高時代は規模的にも小さかったので、一つのことが良くないと判断されたり、問題児だとみなされてしまうと、もうそこから自分の評価が変わることは全くない状態なんですよ。ただ、大学にはいろいろな考えの人がいますし、そもそもクラスと部活みたいな、少ない数の所属ではないので、コミュニティも違うところに見えるみたいな感じで、カスタムできるなという感じでした。

くじらぐも:
大学に入ってからは特に、コミュニケーションでトラブルが起こることはなかったですか。

千夏(ちなつ):
高校ほど大きなことは起きなかったというような感じでした。うまくいかないことがありそうなときは、避けることがほとんどだったので、慎重になりすぎて、新しいことに挑戦しないで来てしまったというような感じです。

くじらぐも:
コミュニケーション力に、成長とかは見られましたか。

千夏(ちなつ):
そうですね。どういうふうにしていったらいいんだろうっていうのを考えたっていうのと、相手に対して押すときと引くときの両方を持つことができたっていう意味では、成長はあったにはあったかなというふうに思いました。

くじらぐも:
大学に入って、新しく始めたこととかってありましたか。

千夏(ちなつ):
大学に入ってから始めたことは、手話の勉強です。サークルに入ったり、そのサークルを一度抜けて、大学のサークルから地域のサークルに入って勉強しました。

くじらぐも:
なぜ手話は始められたんですか。

千夏(ちなつ):
物心ついたときに知って、それ以来興味はあったんですが、できていないなって。(大学に入る以前は)学習を始められなかったので、少し新たにやってみたいなというふうに思って、手話ならコミュニケーションのことも知れるかなと思ったので始めました。

くじらぐも:
手話のどんなところに小さい頃から興味を引かれていたんでしょうか?

千夏(ちなつ):
手話歌っていうのものだったり、耳の聞こえない人についての学習発表があったり、そういう小さいきっかけが今までの人生に何個か転がっていたので、少しずつ手話というものを知って。音声言語とは全く違う伝え方っていう部分がすごく惹かれました。

くじらぐも:
手話サークルの活動は、千夏さんにとってはどういうものなんでしょうか?

千夏(ちなつ):
他の活動とは違う形で、どうやってコミュニケーションをしていったらいいんだろうっていうことを考える、そういう活動だなと。

くじらぐも:
ではこれまでの大学生活は、結構手話サークルが主体でやってこられましたか。

千夏(ちなつ):
いや、手話サークルは、大学のが週2で地域のが週1なので、別で図書館団体と、グッズを販売してその販売した商品の代金を募金するっていう活動とあったので、主体ではなくそれぞれが課題活動の3分の1ずつみたいな感じでした。

くじらぐも:
課外活動は全体的に充実度としては何%ぐらいでしょうか?

千夏(ちなつ):
70%ぐらいですね。

くじらぐも:
先ほど聞いた充実度と比べて高いですね。

千夏(ちなつ):
そうですね。

くじらぐも:
何がその差になったと思いますか。

千夏(ちなつ):
とにかく人と話したり活動して、自分の殻を破りたいっていう気持ちが常にあるので、それがどれだけできたかの差だと思います。

くじらぐも:
千夏さんは自分のことは好きなタイプですか。

千夏(ちなつ):
好きでも嫌いでもないし、好きにならなくてもいいかなって感じなので、どっちでもないです。

くじらぐも:
今の自分への納得度というか、何%ぐらいになりそうですか。

千夏(ちなつ):
自分への納得度は、40%くらいです。

くじらぐも:
自分の殻を破れたら、その%は上がっていきそうでしょうか?

千夏(ちなつ):
自分の殻を破るっていう、人と関わることもそうですし、もっと自分から努力をしていけたら上がっていくと思います。

くじらぐも:
努力とはどんなことですか。

千夏(ちなつ):
目の前にやらないといけないことがあったとして、実際ありますけど。それに対して全力で打ち込むことが努力だと。今の時点でしたい努力としてはそんな感じです。

くじらぐも:
今、あんまり全力で打ち込めていないのは何か理由はありそうですか。

千夏(ちなつ):
何か自分の中で、妥協してしまう気持ちと、戦っている感じで、そっちの気持ちが勝ってしまうのが続いているみたいな感じです。

くじらぐも:
何かやらなければならないことがあったらそれをもう100%の状態で世に出すのが理想だけれども、でもそこそこで終わらしてしまうみたいなことでしょうか?

千夏(ちなつ):
そうですね。世に出すということでなくても、やっぱり完璧にやらなきゃっていう気持ちが強すぎるから逆にできていないのかなと思います。

未来:自分の殻が割れてないので、それをある程度納得できるようにするまでは死ねないなって思います。

くじらぐも:
ここからは、未来のことについて伺っていきますが、千夏さんは、5年後や10年後、あるいは死ぬときまでを想像してみて、未来についてどんなイメージを持たれますか。

千夏(ちなつ):
まず、5年10年後、今実家暮らしなので、親や妹に結構負担というか、割と頼って生活をしてるのでそこから抜け出すっていうのがまず一つあります。もう一つは、どういうことをしたいかは、具体化はまだできていないんですが、自分と同じように、何かハンデっていうと良くないかもしれないけど、ある特定の理由で不利益をこうむっているというか。そういう人に対して、手を差し伸べられるような活動ができたらいいなというふうに思っています。

くじらぐも:
千夏さんのハンデと不利益っていうのは、コミュニケーション能力ですか。

千夏(ちなつ):
どうでしょう。今までの話には出てはこなかったのですが、大学に入学する5日ぐらい前に、バイトの面接を受けたことがありまして。その際に、私は自分の名前を言うというのが、あんまり得意ではなくて、まず、吃音という言語障害の分類されるものがあるんですが、そのことを理由に、そんな奴が喋れるわけないと面接をした相手に怒鳴られたっていうのがあるので。その…(吃音を)社会的なハンデとしては、自分の中ではハンデだと思って過ごしたことは、それまでなかったんですが、そんな感じです。ただその人たちだけを支えたいというよりは、違っても何か社会的なハンデをどうにかできる活動が形になればいいなというふうに思います。

くじらぐも:
そういったところが、人と接する仕事を志す理由の一つになっているんですかね。

千夏(ちなつ):
そうですね。かなりそれはあると思います。

くじらぐも:
お仕事で人と接する中で、相手にどんなふうに思ってほしいなと思いますか。

千夏(ちなつ):
自分もそうだったんですが、どうしても人と話していなかったり、人から言われて何か傷ついてしまうと、殻に閉じこもってしまうので、何かそういうふうにする必要はないし、そうじゃないあり方を一緒に見つけられるんだよってことを伝えたいなと思います。

くじらぐも:
仕事をこれからする上で、例えば年収を上げていきたいとか夢みたいなものってありますか。

千夏(ちなつ):
年収のことはもちろん志がないと言えば嘘になりますが、あんまりそういう部分にこだわらないことが、自分がやろうっていうガッツがない部分になるのかなって自分の中では思うので。まずはその先ほど言ったハンデを持つ人に手を差し伸べられるっていう目標を達成していくのと同時に、少しずつ自分の実力だったり、年収だったりを上げていけたらいいなというふうに思います。

くじらぐも:
私生活の面では、これからどうしていきたいとかありますか。

千夏(ちなつ):
まずは、いろいろバイトができなかった分、諦めてずっと部屋にいるみたいなことが多いので、大人になってからも様々習い事をしたり、何か学んで行きたいっていう部分は結構あるんですよ。

くじらぐも:
勉強することは、好きなタイプですか。

千夏(ちなつ):
それはどうだろう、微妙ですね。あんまりすごく真剣にやってきたかって言われると全然そうではないし、かなり飽きっぽいのですが、知るっていうこと自体はものすごく関心が強い方だと思っています。

くじらぐも:
では、死ぬまでにこれは絶対にやらないと死ねないみたいなことってありますか。

千夏(ちなつ):
まずは、人に自分の殻を割ってほしいと思う前に、自分の殻が割れてないので、それをある程度納得できるようにするまでは死ねないなって思います。

くじらぐも:
自分の殻を割ったと言えるようになるには、何をしていかないといけないなと思いますか。

千夏(ちなつ):
まずは、まだどうしても自分と同じ価値観や境遇の人とばっかり話すので、それをもう十人何百人って積み重ねていかないといけないっていうのと。やらないといけないことを完璧には無理かもしれないんですが、そのときのできる範囲の全力でやっていかないとちょっとできないんだろうって思いました。

くじらぐも:
何か旅行したいとか、楽しみ系でやりたいことってありませんか。

千夏(ちなつ):
なんだろう、この1年間で自分がいかにできていないかを知ってしまった分、今何もできてない自分が楽しんでいいのかみたいな部分が結構あって、前は旅行してみたいっていう気持ちはあったんですが、その旅行してみたいっていう気持ちよりも今はまず、いろいろ自分の中でできていないと思うことをやって、その後旅行のことは考えたいなって思いますね。

くじらぐも:
自分の殻を破るのは、何年後ぐらいまでにやりたいなと思いますか。

千夏(ちなつ):
完全に割れるのはもう死ぬときだと思うんですが、ある程度自分で納得して充実した生活を送るためには、5年後には割っていきたいなと思いますし、何年も先ってなるとまただらけて何もきっとしなくなるので、今は5年後だなと思います。

くじらぐも:
死ぬときは、どんなことを思いながら、死んでいきたいですか。

千夏(ちなつ):
とりあえずは、この世に生まれてきてよかったと思って死にたいっていうのはありますね。

くじらぐも:
今はあんまり思えていないですか。

千夏(ちなつ):
そうですね。もし今この瞬間死んだら、なんで何もやってないのにこのまま死ぬんだっけって思うと思います。

くじらぐも:
では、これから来年が4年生でその後、社会人1年目2年目となると思いますが、1年後はどうなっていたいですか。

千夏(ちなつ):
1年目は、今まではかなり受身で過ごしてきた部分が多いので、もう主体的にとにかく自分から学びに行く働きかけをしてみるっていうのをする1年で、そういう姿勢でいたいなっていうふうに思います。

くじらぐも:
2年後は、どうしましょうか?

千夏(ちなつ):
いつも何年か先のこと考えられてない状況ではあるんですが、今自分自体がそんなにこういう価値観でっていうのがないから答えられていないと思うので、やっぱり成長するためにはどうしていくのがいいのかっていうのを、1年目で少しでも何かわかって、2年目以降進んでいきたいなというふうに思います。

くじらぐも:
では、今の日本社会というか、どんな社会が千夏さんにとって理想だなって思いますか。

千夏(ちなつ):
SDGsや多様性を認めるっていう言葉をよく聞くと思うんですが、それが綺麗事じゃなく、普通に誰もそういうことは言わないけど、言われてみればそんな感じだよねって思える社会かなって思います。

くじらぐも:
もしもの質問っていうのをお聞きしてるんですけども。もしも千夏さんが、今この瞬間に自分の殻を破って、何事にも全力で取り組めるような生活が送れたとしたら、未来はどんなふうになりそうですか。

千夏(ちなつ):
ちょっと未来にも二つあるなと思って、全力にかけすぎた結果見えなくなってしまう、他のことが見えなくなって何かをしないっていうのと。それがほどほどにできて、いざというときに何か言われてやってきたことが報われるっていうのと二つあるんじゃないかなって思いました。

くじらぐも:
ずっと全力すぎても、生き急いでる感じがしそうです。

千夏(ちなつ):
そうですね。そういう人も中には見かけますが、そんなふうに思います。

くじらぐも:
千夏さんが結構、今の自分に満足していないのかなというのを端々で感じるのですが、でもその両極端で生き急ぐのもあれなので、何か中間ができるようになると幸せなのかなということを聞いていて感じました。

千夏(ちなつ):
そうですね、自分と自分で何かシャドーボクシングみたいなしてるような感じなので、それがうまい具合にいったらいいなって思います。

くじらぐも:
では、これから明日明後日とか、1ヶ月後の直近の未来っていうと、何をしていかなきゃいけないなと思いますか。

千夏(ちなつ):
このインタビューをしてみて、自分の怠惰さと勤勉になりたいっていうのをずっと考えてるっていうのが新たにわかったので、もう今は、とにかく自分がやらないといけないっていうことと、あとはもう堕落していて動いていないので、少しでもいいから、運動するっていうのをしたいなって思いました。

くじらぐも:
では、いつかまたインタビューする機会があったとして、自分の性格はどうですかと聞かれたときに、胸を張って勤勉ですと言えるといいですかね。

千夏(ちなつ):
そうですね。いや、きっと勉強していったら謙虚になると思うので、言わないけど実際はできている状態になれたらベストだなって思います。

くじらぐも:
ありがとうございます。では、インタビューもこれで終わりとなるんですけども、何か言い残したこととか読んでいる人に向けて言いたいこと、あるいは自分へのメッセージでもいいんですが、何かありますか。

千夏(ちなつ):
まず私は殻を破ることをすごく話したんですが、今殻を破れてないなって思う人や、何かモヤモヤを抱えている、自分の日々に変化がないと思っている人にこそ、このインタビューを受けて欲しいなっていうふうに思いました

くじらぐも:
他には大丈夫そうでしょうか?

千夏(ちなつ):
人と話すことが怖いって過去の私も今の私も思っているのでとにかくそういう状態から抜け出すにはすごくこの機会って貴重だったし、すごく今受けてよかったなっていう気持ちで、いっぱいです。

あとがき

無名人インタビューもう700回越えた。長かった4年間。
いろんな人にインタビューして、いろんな人にメンバーとして参加してもらって、そしていくつものさようならがありました。そしてはじめましても。
なんだか感慨深い。
始めたからには終わりがあるのかもしれないが、でもこの活動が、営為が、私が死んだ後もどうかずっと続いていてほしいと思っている。それがすべてです。

【インタビュー・あとがき:くじらぐも】

【編集:komima】

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