脱完璧主義の読書論(『読んでいない本について堂々と語る方法』) #329
『読んでいない本について堂々と語る方法』という本を読んだ。いや、本書を知った後では「読んだ」などと軽々しく言えなくなるのだが、とりあえず一般的な意味において読んだことにして話をする。
本書はキャッチーなタイトルだが、決して「知ったかぶりがバレないように振る舞う方法」のような小手先のテクニックを羅列した本ではなく、「本を語る」という日常生活にありふれた行為をユーモラスに論じた一冊である。本にまつわる行動を「読む」と「語る」という二つに分けてそれぞれを考察することで、読んでいな