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【通勤・通学電車サバイバル】刃物男から身を守るには!?

 2021年8月6日小田急線の電車内で男が複数人の乗客を刃物で切り付ける事件が起きてしましました。これと似た事件で、刃物男が暴れる事件は2018年6月9日東海道新幹線の車内でも起きていますし、さらに2015年6月30日にも東海道新幹線の車内で男が焼身自殺する事件がありました。つまり、電車を利用する人ならいつ電車内で刃物で襲われるなどの被害にあってもおかしくないのです。

 某私鉄にて10年以上電車の運転士として働く私が、「逃げ場のない密室」の電車内で、被害を最小限にする方法を思いつく限りお伝えします。

1.電車に乗るときはベルトをしておく。
 「は?何言ってるの?」って思いました?実はベルトって武器になるんですよ。誰かが襲い掛かってきたとき、ズボンからベルトを引き抜いて鞭みたいに叩きつけます。刃物を持った相手と距離をとったまま戦えるので有利ですし、ベルトを振り回されれば相手は怯みます。

2.電車の椅子を盾に使う。
 ロングシートの電車(普通の通勤用の車両)の椅子って、座面をもって引っ張れば簡単に取り外せるのです。何人かで協力して複数の椅子の盾を使えば、犯人を抑え込むこともできるはずです。

3.非常通報ボタンで乗務員を呼ぶ。
 ほとんどの電車には各車両に非常通報ボタンがあります。今回の小田急の車両にもあったはずです。これを押すと電車は止まりますが、別に止めたからといって罪に問われることはありませんから、急病人がいる時や車内の様々な異常事態の時には使用したほうがいいです。(悪質ないたずらで使用した場合は罪になるかもしれませんが…。)
 電車の乗務員室には必ずと言っていいほど、「ディスコン棒」という固い棒が搭載されています。これは絶縁物質でできており本来は高圧の電気がある場所を点検するのに使いますが、こういう時は一応武器としても使えます。また鉄道会社によっては乗務員が催涙スプレーなどを携帯しています。乗客から知らせを受けた乗務員は各所に速やかに通報するとともに、何かしら対応できるものを持って駆け付けます。

4.電車から逃げたいなら、ドアコックを使う。
 今回のような刃物事件のほかにも列車火災や薬物テロの時など、一刻も早く電車から降りたいときは非常通報ボタンで電車を止め、ドア付近にある「コック」をひねってください。これで閉まっていたドアが手動で開くようになります。この時絶対に気を付けてほしいのは「触車」、つまりほかの線路上を走行する電車に轢かれないように十分に気をつけることです。絶対に周囲を確認した後、車内から降りてください。この時ドアの外にホームはありませんから、かなりの高さがあります。ここでも役立つのはロングシートの椅子です。上記にあるように電車の椅子は簡単に外れますし、大人2人いれば十分に運ぶことができますから、ドアの外、地上まで立てかけてスロープ代わりにしてください。

 いつも通勤や通学に使っているなら、最低限の備えとして、いつも乗る車両やホーム上の「非常通報ボタン」の場所を知っておくといいと思います。

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