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詩ことばの森(133)「幻の朝」

幻の朝

朝に訪れた
木々の静寂さに
立ちどまり
耳を澄ましていた
過ごしてきた時の
すべては幻であった
と囀る声

それでも   春の風は
冷たい装いのまま
わたしの旅は
鳥たちの行く先へ
彼らの聖地へと
あこがれつづける

(森雪拾)


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