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文美子のLeave Memories Message⑫『ありがとうをつげる④』ということ

Leave Memories Messageとは、
わかりやすく「終活」を意味します。「Ending」「終」でなく、今まで生活してきた「歩」「栞」「記憶」「思い出」「希望」等を大切な人に託し、繋げるための「物事・心の準備」を意味しています。

北サンフランシスコのホスピス医師・スコット・エヴァリイが、
「終末期の人の魂の動き」についての5つの事柄について話しています。
③「ありがとうを伝える」について書かせていただきます。

①人生の意味を見つける
②自・他を許し合うこと
③「ありがとう」を伝える
④「愛しているよ(I LOVE YOU)、大好きだよ」を伝えること
⑤「さよなら」を告げること

小さな幸せは「ありがとう」の感謝の言葉から大きくふくらみます。

③「ありがとうを伝える」ということ
人生のリアルな時間を迎えた時、お互いに最後の瞬間に伝えたい言葉は
「ありがとう」と言う言葉ではないでしょうか。
目から涙が流れ、口元からは音にならない声で、最後の力を振り絞り「ありがとう」と発する場面に会うことがあります。
本人からは、特別な個人に向けての「ありがとう」や今まで生きてこられたこと、お世話になった皆様に向けての気持ちもを込めていると思います。

内容が「つげる④」から少し離れてしまうかもしれませんが、
日常の事に目を向けると、妻(夫、パートナー)が頑張って手の込んだ料理を準備しても「当たり前」のように感謝の言葉もないと言うことを聞いたりします。
立場的に自分の方が「上」と思っていると、当たり前になりやすいので「ありがとう」を言わない傾向があるそうです。

米・カリフォルニア大学のソニア・ルボミアスキー博士らは、感謝(ありがとう)の気持ちを手紙にすることで、幸福感が上昇すると報告しています。
感謝の気持ちを手紙に書くだけで、主観的幸せ感は上昇したそうです。

また、米・ミズーリ大学のシェルダン博士は、台湾の国立台中大学との共同研究で、対面で感謝の気持ちを伝える場合と、メールなどで伝える場合で幸せ感に差があるかどうかについて調査しました。

対面で感謝の気持ちを伝えると幸せ感は上昇しましたが、対面の場合は、気後れや恥ずかしさなどのネガティブな感情も生じました。
メールで感謝を伝えた場合は、幸せ感は対面と同じように上昇するものの、ネガティブな感情の影響はみられなかったということです。
(時事メディカル・Dr.純子のメディカルサロンより引用)

対面か、メールどちらが良いかは、ケースバイケースかもしれません。

カリフォルニア大学のロバート・エモンズ教授の研究結果です。
意外かもしれませんが「ありがとう」などの感謝の言葉は、受ける人よりも伝える側の方に健康や幸福度への大きな効果が見られ、免疫力や痛みへの耐性が高まり、生きがいを感じやすく、親切で寛大になると報告しています。

身近な関係になればなるほど、「恥ずかしい」「照れくさい」という理由から「ありがとう」の言葉を伝えにくい傾向にありますが、
感謝の言葉を伝えることで、伝える側の身体や心に大きな効果があるなら、日頃から、恥ずかしがらないで、感謝の言葉「ありがとう」をどんどん伝えていきたいですね。
リアルな時には、照れずに普通に、当たり前のように伝えることが出来るように。

*「終活ライフケアプランナー」のテキストから一部参考しています

~May you all be happy(皆様の幸せのために)~
 ライフキュレーター・御室文美子
(終活ライフケアプランナー、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士)


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