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詩ことばの森(75)「まなざし」

まなざし
 
冷えた感触の風が
乗り手のないブランコにひしめき
枝を断たれた木々の空が
澄んだ眼で見下ろしていた
 
わたしの抱擁した水をしたたらせても
乾いた植物がぬかれたまま
寡黙な傷はふさがれない
         森雪拾

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