詩ことばの森(122)「花のこころ」
花のこころ
花は だれのために咲くのだろう
ひとのこころは いつも
だれかのことを思うものだろうか
ひとは 黙っているとき
風が木の葉をゆらす音に
こころが瞬くことがあるらしい
大切なひとに 出会えたみたいに
美しい花に出会えた喜びに
風はやさしいこころをのせて
遠い日の思い出といっしょに
森のかなたへと ながれていく
ひとは だれのために生きるのだろう
花のこころは いまも
だれかとの出会いを待つのだろうか
(森雪拾)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?